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第74回 NHK紅白歌合戦2023 視聴率予想答え合わせ&考察編
毎年恒例の紅白歌合戦の視聴率予想、本日は答え合わせ編です。
事前予想の記事はこちら。
予想は前半視聴率29.5%、後半視聴率36.0%。
正解は前半29.0%、後半31.9%でした。
前半の史上初の30%割れは正解だったものの、後半の上がり幅の少なさにびっくり。
前半・後半共に過去最低視聴率を一気に更新しました。
いやー、玉が少ないとは思っていましたが後半の視聴率はまあまあヤバいですね。
前回から3.4%ダウンしているのはもちろんのこと、2020年はまだ40%を超えていましたから。
3年で8%以上のダウンというのは、下り幅としてかなり大きい気がする。
続いては歌手別視聴率。
事前予想は以下の通り。
【事前予想】
1位 MISIA 41.5%
2位 福山雅治 41.3%
3位 藤井フミヤ(+有吉弘行) 40.5%
4位 YOASOBI 40.2%
5位 寺尾聡 39.0%
ちなみに、6位はAdo、7位は薬師丸ひろ子、8位はポケビ×ブラピと予想していました。
正解がこちら。
【正解】
1位 MISIA 34.8%
2位 ブラックビスケッツ 34.3%
3位 YOASOBI 34.2%
4位 Ado 34.1%
5位 伊藤蘭 33.6%
全体的に、驚くほどに数字が低い。
後半全体で31.9%、歌手別最高が34.8%ということは例年ほど波がなかったのではないでしょうか。
6位に藤井フミヤ×有吉弘行、7位に寺尾聰、8位がポケットビスケッツ。
上位8組で順位が的中したのは1位のMISIAとおまけして8位のポケビ、あとはめちゃくちゃです。笑
まず、大前提としてポケビ&ブラピが凄すぎる。
22時台半ばの登場と番組終了までまだ時間があるにも関わらず、瞬間最高で2位・8位は大健闘と言っていいでしょう。
YOASOBIは恵まれた曲順だったので順当。
誤算だったのは伊藤蘭の高視聴率と白組トリにも関わらず9位に甘んじた福山アニキ。
この2組の動きが、全体の予想にも大きく影響してきました。
まあ、福山は9位と言っても33.1%、大トリで1位のMISlAと1.7%しか開いていない。
…ここまで書いて思ったのですが、むしろ問題は1位のMISIAと9位の福山の差が1.7%しかないことではないか?
2022年(前回)の際は、1位福山の39.5%と8位タイの純烈・石川さゆりは35.8%で、差が3.7%。
つまり、前回と比べると歌手別の視聴率が全然開いていないことになります。
そして、面白い事実がもう一つ。
今回1位だったMISIAの視聴率34.8%は、前回10位だったback numberの視聴率35.4%より低いんです。
ここから読み取れる事実として、『〇〇の順番だからここだけは観ておこう』といった視聴者が大幅に減っていることが窺えます。
おそらく、今回そういったライト層を取り込めたと言えるのはポケビ×ブラピと伊藤蘭ぐらいでしょう。
これは、出場歌手の魅力が下がったというよりは視聴者側の意欲が下がったことが原因な気がします。
MISIAは福山雅治をはじめ、出場歌手のメンツ自体は特に変わっていませんからね。
どちらかと言うとサブスクの普及で視聴者側の選択肢が多様化したりと、そもそもテレビ以外に娯楽が増えたことの結果に思えます。
今回後半で健闘したポケビ×ブラピや伊藤蘭、前半最高視聴率を獲得した郷ひろみは、いずれもアラサー〜アラフォー世代以上に人気かつ、配信やサブスクではあまりパフォーマンスを観ることができないアーティストです。
視聴者にとっては、紅白でないと観れないアーティストでない限りはわざわざチャンネルを変えてまで観る必要はないということなのかもしれません。
今は視聴率以外にも見逃し配信などの指標も増えてきているので、視聴率だけでは今回の結果は測れない部分もありますが。
ただ、紅白をわざわざ見逃し配信で観る人がどれぐらいいるのか、って話ですよね。
特定のアーティストのファンか、すごいパフォーマンスがあったら見返したい、ぐらいのものじゃないでしょうか。
今回の結果を受けて、次回以降はどんな舵を切ってくるのでしょうか。
昔より大幅に減ってきているとは言え、今も高齢の方の視聴者が多いでしょうから、いきなり思い切った路線変更はしないと思いますが。
NHKがどんな戦法を取ったくるか、エンタメ論者としては今から楽しみです。