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ミドサー男子、没入失敗。イマーシブフォート東京体験談

社会ってやつを知り過ぎると、もう現実から離れられなくなるんすね。

というわけで、今話題のスポット「イマーシブフォート東京」に潜入して参りました。
商業施設「ヴィーナスフォート」の跡地に誕生した、新たなエンタメスポットです。

ちなみに、一緒に行ったのはスタバのコーヒーセッションにも誘ってくれた友人です。

いつも未知の世界に導いてくれる昔からの友人に感謝。

12時、開演時間に現地待ち合わせ。
いつも通りニヤニヤしてやってきた友人。

「今日はイマーシブoilって顔やな」

彼の言葉には、大体意味がない。

「入ったらまず、イマーシブトイレ行きたい」

「勝手にしろ」

お互い、今年度35歳である。
書いてて悲しい。

QRコードを入り口でかざし、入館。

まず、入ってすぐのところにあったアトラクション「ヘンゼルとグレーテル」に突撃。

「トイレも没入型なんかな」

「トイレはどこでも没入型だろ」

そんな会話をしながら、アトラクションに突入。
なんか、意外とダークでサイケな雰囲気である。

「言ってなかったけど、俺怖いの無理やねん」

まるで初出しの情報を披露するかのような口ぶりの友人。
大学生の頃に君がお化け屋敷で俺をずっと盾にしてたこと、俺は忘れてないけどな。

アトラクション内は撮影自由だそうです

ちなみに、このアトラクションは中にキャストがいないので声をかけられたりはしません。
内容は平和なもんです。全然怖くないです。

続いて、「今際の国のアリス」へ。

これ、多分ネタバレダメなんで詳しくは書かないですけど。賛否割れる内容だと思います。
僕は嫌いでした。笑

ちなみに、ここで僕の友達はキャストに絡まれてました。結果的に、この日一番の見どころでした。

あとは、【推しの子】のショーとかも観ましたけど。
あれは、年齢が若いかライブとかで我を忘れられるタイプの人しか没入できないと思います。
僕と友人は棒立ち苦笑いでした。多分、没入向いてねえんだな。

で、最後は「シャーロック」へ。

これはね、よく出来てました。
広ーい空間があって、そこで多人数による芝居が行われていて。
並行・連動したシナリオがいくつも同時に動いているんです。
参加者は、そこの中のどこを観に行っても良い。

つまり、探偵役のシャーロックや依頼人、被害者や犯人が別々で動いていて。
誰を追っても自由だし、なんなら追わなくても良い。
自分で勝手に動いて犯人を推理しても良い訳です。

ウォークスルー系のアトラクションで、どこに行っても良くてこんだけ長尺って結構凄いですよ。
キャストの人マジで大変だろうなーと思いました。セリフ飛ばしたりしたら一巻の終わりだもんね。

で、最後はシナリオが一本に集結していく。
ちゃんと、自然な流れで200人ぐらいいる観客が一箇所に集まってくる。
緻密な演技とディレクションの完成度にも驚くし、役者さんをこんなに近くで観れることも中々ない。結構面白い体験でした。

ただ、その辺の説明はなく結構粗く話が始まっていくので。笑
もしかしたら合わない人もいるかも。

あと、とりあえず一回体験して思いましたけど警察関係の人物を追っかけるのはあんまり良くないかも。
彼ら、シナリオ上どうしても動きが後手後手なんですよ。
基本警察って事件起こってから動くので、ずっと彼らに張り付いてるとイレギュラーな現場に居合わせることができない。
好き勝手動き回るか、ベタにシャーロックを追い回すか怪しい人物を追っかけた方が流れを楽しめる気がしました。

ちなみに、主人公のシャーロックは特に移動が激しいので追いかけるだけでもめちゃくちゃ体力を消耗します。
あんまり体力に自信のない方はマイペースを崩さない方が良いです。90分ハイスピードで歩くとかなり疲れます。

というわけで、イマーシブフォートに行ってきましたが。個人的に苦言を呈したいのが価格。
入場と「シャーロック」体験を合わせて9800円。
驚くなかれ、ハロウィン価格のキャンペーンでこの金額。流石に高過ぎない?笑
正直、僕はこれだったら余裕でディズニー行きますね。

あとはまあ、肝心の没入感ですけど。
35歳ともなると、そう簡単には現実から離れられない。
それこそ、自分で跳び箱跳んだりサーモンラダー上げるヒリヒリ感がないと生温くて現実から離れたりできません。

まあでも、特定のアトラクションにハマったり複数回行っても新しい楽しみ方があるっていうのは面白いし、年齢が若かったりコンサートで我を忘れられるタイプの人は楽しめるかも。

ちなみに、デートで行きたいと考えているカップルも要注意。
パークの中自体は薄暗くて雰囲気が良いですが、僕が体験したアトラクションは別行動を強いられるものが結構多かったです。
少なくとも「シャーロック」はアトラクションの入り口の時点でスタートの組を別々にされました。
その後合流することはもちろん可能ですが人の動きに飲まれてはぐれたり、道幅的に二人で並んで行動するのが中々難しかったりもします。
あとシンプルに90分歩きっぱなしも体力的にキツいので、別行動のストレス+疲れで喧嘩する率が激増しそうな気がします。
付き合いたてとか、付き合う前のカップルにはちょっとハードル高いかもな。
僕と友人は勝手知ったる間柄なので、別行動になろうといつか合流するだろと思ってお互いのんびり行動してたので問題ありませんでしたが。

あと、小さい子ども連れのご家庭もちょっと大変だと思います。
施設のコンセプト上ただ観るだけのショーがほとんどないし、メインの課金アトラクションは体験時間が長過ぎて自立できる子どもでも体力が保たなそう。

実際、小学校低学年以下の子どもはほとんど見かけませんでしたね。
皆さんちゃんとリサーチして来てて偉いなぁと思いました。

来場者の多くはカップルで、あとは10代後半〜20代後半の友人グループがほとんど。
コア層は完全に10代後半〜20代半ばですが、ここまで層が限定されているのは商業施設として先々キツい気がします。
ほとぼりが冷める頃にはお客さんがかなり減ってるんじゃないかなぁ。

個人的には、特別なことがない限り再訪の機会はないと思います。
「シャーロック」にだけ直で入れるチケットが5,000円以下で販売されたら考えるけど。

ちなみに、別れ際の友人の一言は「疲れたな」でした。悲しいけど同感でした。
歳は取りたくないもんです。

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