「鬼滅の刃 遊郭編」とかいう傑作アニメ
ほとぼりも冷めてきたところですが。
「鬼滅の刃 遊郭編」のテレビアニメ放送が最終回を迎えましたね。
平均視聴率は7〜8%台でネットでは何故かオワコンと叩かれていますが、深夜帯のアニメとしては驚異的な視聴率を記録。
皆様はご覧になられていましたでしょうか。
出来の方ですが、個人的には掛け値なしで面白かったと思っています。
特に上弦の陸・妓夫太郎が登場してからの展開は凄まじくて。
最終回の一話手前である第10話「絶対諦めない」で盛り上がりがピークに達した感がありました。
後半の戦闘シーンは天元様とufotableスタッフの身体が心配になるぐらいの躍動感で。
原作への肉付けの仕方というか、コマとコマの間で描かれてないであろう部分をプラスアルファにして補強する演出が見事でした。
隻腕になった天元が音柱ならではの特殊能力で妓夫太郎と戦うシーンはどう描くのか心配していたんですが、変なモノローグを入れることなくうまく処理していましたね。
他にも節々からスタッフの創意工夫が見られて、アニメ全編から作り手の気合いが迸っているのが何より素晴らしいと思いました。
やっぱり優れた原作に有能なスタッフと時間・予算があれば良いものはできるんですね。
ただ、やっぱり「無限列車編」の連続テレビアニメ化は「いるの?」と思わざるを得ないところもあって。
気持ちはわかるんですよね。
これまでも「鬼滅」のテレビアニメは新規ファンの誘導がとにかく丁寧だったから。
劇場版「無限列車編」の前にも今回のテレビアニメ放映前も総集編をゴールデンタイムに放送していたし。
ただ、「無限列車編」は映画本編もゴールデンで放送して視聴率も20%超えてますからね。どう考えても更なる復習は不要です。
多分、実際は色んな事情があったんでしょう。
「遊郭編」の制作に遅れが生じたのか、劇場版「無限列車編」テレビ放送の熱が冷めないうちに手を打つ必要があったから無理にスケジュールを組んだのか…真実は闇の中ですが。
あそこで新しくついたファンよりも、アニメ視聴を打ち切った人の方が多いんじゃないかと個人的には思います。
煉獄さんの無限列車潜入前を描いたアニオリのエピソード、正直面白くなかったし…
アニオリとなると途端に話のテンポが悪いなーと思ってしまいました。やっぱ「鬼滅」って原作優秀なんですね。
さて、続いては「刀鍛冶の里編」に入っていくわけですが。
原作ベースだと盛り上がりは「無限列車編」「遊郭編」より一枚落ちる印象があります。
「無限列車編」には最強クラスの鬼・猗窩座の初登場と煉獄さんの死、「遊郭編」にはもう一組の竈門兄弟とも言える妓夫太郎・堕姫の登場と炭治郎・善逸・伊之助の3人と柱の共同戦線という見どころがあるけど、「刀鍛冶の里編」はその辺のカタルシスがちょっと薄いというか。
そもそもレギュラーである善逸と伊之助が登場しないですしね。
霞柱・時透無一郎と恋柱・甘露寺蜜璃の活躍が見どころとなるわけですが、果たして。
そして「鬼滅の刃」のアニメーション展開の今後はどうなっていくんでしょうか。
「刀鍛冶の里編」が終わると原作の残りは柱稽古とラストの「無限城編」しかなくなるわけですが。
興行狙いとしても作品の完成度としても、制作陣としてはもう一回は劇場版をやりたいところでしょう。
でも、一応テレビアニメから始まった作品で最終回映画っていうのもどうよ。
「無限列車編」みたいに一回映画化してからテレビ放送されるのも興醒めだしなぁ。
もはや、始まりがテレビとかで括る作品でもなくなってきてるのかな。
このままの感じでいったら間違いなく映画化する気がするし。
個人的には「遊郭編」のクオリティが保たれるのであればテレビでも全く問題ないんですけどね。
「刀鍛冶の里編」が始まったらまた感想でもあげたいと思います。
製作側としてもなるべくインターバルは開けたくないだろうから、時期は来年2023年1月クールと予想しておきましょう。