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小説、のようなもの

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物語になりきれない物語たち
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#社会人

届かなかった想いって、どっかに消えちゃうのかなぁ。

「届かなかった想いって、どこかに消えちゃうのかなぁ」 彼女はそう言いながら、持っていたビ…

oil
4日前
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僕と彼女と小さなウソ

「浮気のラインって、どこからだと思う?」 そんな風に彼女が聞いてきたので、僕は少し考えて…

oil
2か月前
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幸せなら、音楽なんて必要ないよね

『本当に幸せなら、音楽なんて必要ないと思うんだよね』 そう言った君の言葉が、何年経っても…

oil
5か月前
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あれは、恋だった。

仕事終わり、最寄駅から家への帰り道。 公園の近くを通りかかった時に、ふと昔見た風景がフラ…

oil
5か月前
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言えなかった気持ちは、ため息に変わって消えた。

「何飲む?」 僕がそう聞くと、彼女は食い気味に答えた。 「ビール!」 その勢いに、思わず…

oil
1年前
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【短編小説風】夢見た仕事はまっくろくろすけ

ごめん、同窓会には行けません。 いま、まだ会社にいます。 時刻は26時を回ったけど、僕は今…

oil
3年前
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【短編小説風】3人寄ればいつまでも

2016年の春。 26歳の僕は猛烈に体調を崩していた。 よりにもよって、友達の結婚式の前々日に。 結婚式が行われるのは熊本県。 仕事が終わったら、僕は飛行機で東京から熊本に向かう予定だった。 しかし、このままでは空港どころか最寄り駅までたどり着ける自信もない。 仕事を終えた僕はなんとか近くの病院に向かった。 受付を済ませ、検温すると”38.8”の文字。 数字を見た瞬間、自分の体が更に重くなるのを感じた。 診察室に入った瞬間、僕は医者に懇願した。 「死んでもいいんで、