「岸辺露伴は動かない」の魅力とは
落ち込んだ時は「岸辺露伴は動かない」を観ることをおすすめする。
私はドラマと、アマプラで観られるOVAを観た。
この作品が私の大好きな作品の一つになるには、あっという間だった。
はじめての1話は謎の異様な雰囲気に圧倒されるかもしれない。「ジョジョの奇妙な冒険」をまだ観ることができていない私がそうだったからだ。
最初、なんともいえない気持ちになるのはきっとこれが「ジョジョの奇妙な冒険」の作風や雰囲気なのだろう、と思った。
慣れてくると、それがクセになってくる。
物語
「ジョジョの奇妙な冒険」のキャラクターとして、登場する岸辺露伴だが、彼に焦点をあてられたスピンオフ作品が「岸辺露伴は動かない」である。
基本的にはホラー、オカルトの物語が多い。ミステリーや不気味な話、とんちのような話もある。
岸辺露伴が勝手に自分から巻き込まれて、困って自分で解決して戻ってくるという話が概ね。
岸辺露伴は人気漫画家。実はジョジョの作者と知り合いという設定も。
魅力
物語はオカルトの話が多いのも良い。めちゃくちゃホラーなわけでもないので、ホラーが好きな方もそこまで得意でない方も楽しめるはず。
私は俳優の高橋一生さんが好きなので、ドラマも大いにおすすめ。アニメの実写版はよく叩かれているイメージですが、この作品は実写版もかなり高評価でした。元々、年末に特別にやっていたドラマのようですね。
私も友人に面白いと聞いてから見始めましたが、まんまとはまりました。
なんといっても、好きなのは岸辺露伴の人間性。
プライドが高く、自信家で気難しい性格ですが、彼の努力ややってきたからこそ出る言動がかっこいい。
露伴は漫画のリアリティさに重きを置いている。例えば、泥棒がたった1コマ出てきて一言喋る場合にも、泥棒の心理や人生などを徹底的に調べて描く。露伴に言わせれば、普通の泥棒など世の中には存在せず、どんな人間にもその人それぞれの人生があり、どんな体験をしてきたかによってそのセリフや言葉が出てくるのだ。これは、確かに……と納得する点も多い。
露伴には、そんな漫画を描くためにぴったりな能力が備わっている。おそらく、ジョジョの方で出てくるスタンド、簡単に言うと超能力みたいなものがあるのだ。
岸辺露伴の能力は「ヘブンズドア」。
つかうと、人の顔がぱらぱらと本のようになり捲れ、そこにはその人の一生が噓なく書かれている。どんな人生を生きたのか、どんな出来事にどう感じたのか、すべて隈なく書かれているのだ、露伴はその力をつかって、漫画のための取材をする。また、露伴がそこに何か書き込めば、その通りにその人は動くようになるというかなり万能な力も持っている。
露伴はプライドが高いといったが、誇りをもっている。少しでもなじられたり、漫画に対してそこまで情熱をかけることを揶揄されたら、「この岸辺露伴を……」というように怒る。このマインドがとても大切であると私は思う。露伴のは、自分の間違いのない努力があるからこそ、そのテンション感で言ってこられても問題ないのだ。
私も嫌なことがあったり、他人にぞんざいに扱われて落ち込んだ時は、露伴のように「この私を愚弄するのか」と思うようにしている。そうして、そう思って差し支えないように日々の努力を怠らないようにしようと努めている。
余談だが、「だが断る」というネットでよく見かけるセリフも元ネタはこの露伴のセリフであるらしい。「この岸辺露伴が最も好きなことは、自分で強いと思っているやつにNOと断ってやることだ」というセリフが続き、彼の性格をよく表していてすごく好きである。
ちなみに漫画家だけど、身体を鍛えているところも魅力である。
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