呼吸をするためのミルクティー
パーティー会場を抜け出してきた。
パウダールームから戻る気になれなくて、カフェに入った。
店員さん以外誰も居ないカフェで窓辺の席に座り、川面(かわも)ににじむライトをぼんやりと見つめていた。
ゆっくりと、このミルクティーを飲んだら、会場に戻ろう。
人数が多くても、私が特別目立つ存在でなくても、居ないことに気づかれやすい立場で参加している。
そう、これは「仕事」の合間の休息。
ただでさえパーティーは得意じゃないけど、会社行事となると、なおのこと苦手。
ミルクティーを飲む間くらいは、会場に居ないことを許されたい。
甘くして飲んだミルクティーで、心の呼吸を取り戻して、会場の扉をそっと開けた。
***
オーディオブック
当作品は、オーディオブック配信プラットフォーム「Writone(ライトーン)」で音声化されています。
嬉しいエピソード
(2019年12月11日追記)
音声化して下さったアクターさんの一人・熱情誠さんが、嬉しい宣伝ツイートをして下さいました。Twitterでいつもいいねやリツイートで応援して下さっている方です。お礼と感謝の意味でツイートを埋め込みます。
関連作品
当作品と一対になっている作品です。
同じコンテストの応募作品です。
公開の場を追加
(2021年9月4日 追記)
より多くの皆さんに作品が届くよう、アルファポリスでも公開しました。
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