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“1000年分のいまを読む”《マガジン“新書沼にようこそ” vol.27》

『いま読む『源氏物語』』/角田光代   山本淳子

『源氏物語』をいま、どのように読むか。
紫式部がほんとうに書きたかったこととは何か――
5年かけて全訳に挑んだ作家・角田光代と、
注目の平安文学研究者・山本淳子が、
『源氏物語』と紫式部、一条天皇・定子、藤原道長など、
現代の視点で語り尽くす!
「定子は桐壺更衣のモデル?」「藤壺は光源氏を愛していたのか?」
いまなお千年の時代を越えて語りかけてくる日本文学最大の傑作、
『源氏物語』をより深く楽しく読むための対談集。

【目次】
はじめに 角田光代
第一章 『源氏物語』が今、語りかけてくるもの
第二章 『源氏物語』の書かれた時代
第三章 気になる登場人物、場面から『源氏物語』を読み解く
第四章さらに『源氏物語』をめぐって
おわりに 山本淳子
 *源氏物語[五十四帖簡単あらすじ]

Amazon 商品説明ページより

2024年、大河ドラマでも取り上げられたことで、今年は源氏物語関連の書籍本当に多く見かけました。
(すみません、ドラマは寡聞にして見ておりません…)
新しい解釈のものなどもあり、色々と興味深いものも多かったです。

うちにも源氏関係書籍増えたこと増えたこと←

そもそも解説書とか、現代語訳そのものが、少し出版が古いと、それだけで、現代のコンプラに引っかかりまくるものもありますよね…

いや、源氏…あかんやろ…w
(父の後妻に手を出すわ、自分より身分が下の女性へのマウントやら、幼い紫の上を攫ってくるわ…言い出したらきりないてw)

ちなみに自分が初めて触れたのは、定番の『あさきゆめみし』ではなく、今となってはAmazonでも見つけられない上下巻の漫画。あれ、誰が買ってきたのだろう?弘徽殿女御のキレた顔が忘れられないんですよ。

で、そのあと、『あさきゆめみし』にいって、原文も若さの勢いで読んで(もちろんちゃんとは読めてませんが雰囲気です、雰囲気!)。
あとはなかなか通して読むことはなく、解説書とかが多かったかなぁ。
千差万別の解釈が何世紀も続いてあるのが興味深い。
だから今年の源氏物語関連書籍の大増殖は楽しかったです。

これはその解説のひとつ。

源氏物語の現代語訳を著した角田光代さんと平安文学研究者の山本淳子さんの対談集。お二人の会話を聞くようで、するすると読める一冊で、源氏物語への興味がふつふつと湧いてきます。

そもそも、角田さんが『源氏物語』訳すことになったきっかけが面白すぎて。

実はですね、恥ずかしいことに、私は古典も『源氏物語』もまったく興味がなくてですね。池澤夏さんが個人編集される「日本文学全集」シリーズがあって、(中略)河出書房新社の編集の方が会いに来たとき、「こういうラインナップになっています」と作品と訳者の組み合わせがもう決めてあったんですね。自分の名前を見たら「源氏物語」と書いてあったので、どうしようかと内心慌ててしまいました。
でも私は池澤夏さんの大ファンなので断るという選択肢がなくて、まったく自信もないままに引き受けたんですね。

p14

あの全集そんな決定の仕方だったんだ!!
てっきり立候補かと思ってました…。
他の古典って、下手したら一冊に2〜3作品入ってるんですよね。
源氏物語だけ全8巻!!!
角田さんの漢気を見た!!と思ってたら、違いましたw

対談の中で面白いところたくさんあるのですが、一部分だけ紹介。

当時、「あはれ」はとても使いやすい話だったんでしょうね。「ああ……」と何かを感じたときには、「あはれ」の一語で表現できてしまう。

p186

これ、今にも共通するような。
「ヤバい」とか「神」とか「尊い」とか、語彙がなくなる感じ、これかなと。

使っていきませんか?

あはれ

とりあえず角田源氏読みたくなります。

今は絶賛こちらを読んでます。
今ようやく第3巻。
紫式部の人生と源氏物語がリンクして行くところが面白い。
もしかしたら某大河ドラマにも似た設定なのでしょうか?

他、小説で面白かったのはこちら↓
六条御息所ファンの方はぜひ!

今改めてチャレンジしたい全訳源氏はこちら↓

こういうのも多分読めないけど揃えたくなります↓


最後までご覧下さり、ありがとうございました。 どうぞ素敵な読書生活を👋📚

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樹田 和(いつきた なごむ)
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