#300 チャンスしかない終身雇用終了。来るべき時に備えて「生き様」を示そう!
いかがお過ごしでしょうか。林でございます。
昨年11月から続けてきた「毎日記事投稿」ですが、今日で300日目を迎えました!
いつも記事ご覧いただいている皆さん、時々配信する有料記事をご購入いただいている方々、度々サポートまでいただける方々、本当にありがとうございます!
今後も、これまでの経験から得られたものをできるだけ体系的に、読者の皆さんにも分かりやすく伝わるよう筆をとっていきますので、これからもどうぞご贔屓に!
300日目となる今日は、「来るべき未来を、自分でハンドル握って生き抜くために必要なこと」として、私のこれまでの経験から考えていることを述べます。根底にある考え方は、自分が自分に幻滅しないよう「生き様」を示すということ。
私も、他人にどう思われるか怖いとか、そういう気持ちももちろんあります。でも、「自分」が自分を諦めてしまっている状態、これが一番怖いことです。
「自分に自信がない」という気持ちもよく分かりますが、それを100回言ったところで何も変わりません。自信を持つためには、グジグジ悩んでいても仕方なく、行動するしかありません。
当然、はじめは全然上手く行かないし、他人に叱られるし、恥ずかしい想いも沢山しますが、プライド捨てて、生き様示すってそういう泥臭いものだと思うんです。
私も仕事をし始めた時は、パッとしない数年間を送り、「このままだと絶対後悔する」と感じて、社内でもかなり厳しいと言われていたグローバル関係の仕事に自ら手を挙げて参画しました。そこで出会った超厳しい上司に毎日叱られ、自分の能力のなさに打ちのめされながら、何とか今までやってきました。
終身雇用も近い将来維持ができなくなり、「働き方改革」も叫ばれる中、日本の高度経済成長下に一時的にマジョリティになった働き方が見直されつつある現在。
「横並びでみんなと同じくらいやっていれば良い」という時代は終わり、不安を感じる方もいるかもしれませんが、私はむしろチャンスしかないと感じています。
今日は、そんな未来をしなやかに生き抜いていくために、私が重要だと考えていることを3つご紹介します。
1. 仕事時間も、仕事時間外も、勉強する
「働き方改革」に伴う時間外労働規制は、本当に厳しく管理されるようになったのを実感しています。私も管理職として、自分のチームの労働時間管理を行う中、これまでの働き方前提では、とても達成できない目標時間が設定されています。
私は、ひと昔前の働き方も経験がありますし、夜中の2時とか3時まで作った資料を、次の日の朝イチでお客さんに説明、みたいな時期もありました。
そんな働き方は誰もができるわけはないですし、メチャクチャな働き方が全体として是正されていく流れができるという意味で、「働き方改革」には大賛成です。
自分の後輩たちにも「自分がそうやってガンガン仕事してきたから、あなたも同じように頑張ってね」というつもりは全くありません。むしろ、自分自身も経験して実感値があるからこそ、短時間で集中力を極限まで高めて、仕事のパフォーマンスについては「時間あたり濃度」にこだわって欲しい、というメッセージを日々送っています。
一方で「たくさんやった方が、成長する」というのは事実だと考えています。
ここでの「たくさん」は、時間の長さではなく「量」の話ということです。
「量」と「質」があれば、まずはとにかく「量」をこなす。とにかく多くのアウトプットを出していく中で、徐々に「質」が伴ってくるものです。はじめは「質」を伴わない、自分で「格好悪い」と感じるアウトプットも沢山出ますが、それを割り切れるかどうか。そこを割り切って、やり続けた先に、たまーに他人からも評価されるものが出てくる、そんなもんだと思います。
しかも、人の成長曲線は、右肩上がりの真っ直ぐの線形ではなくて、logのグラフのように、ある瞬間を超えると一気に加速度的に上がっていくものだと感じています。
「会社からは早く帰れ」と言われるし、「本当はもっとやりたいのにできない」という人もいるかもしれませんが、そこに対する解は明快で、「仕事時間外も自分の能力向上のために勉強すればいいだけ」です。
これは仕事を持ち帰ってやれとか、学校で学んできたような、机上の勉強だけをやれ、という意味ではありません。
私がいるIT業界であれば、日々技術はアップデートされ続けてますから、AIなどを自分で使ってみて仕事ももっと効率的にできるやり方を模索するでもいいし、本やレポートを読んで気付いたことを発信するでもいいし、社外の人との学びの場に足を運ぶでもいいと思います。育児や介護などの事情がある人も多いですが、1日15分や30分でもいいから、少しでもやるかやらないかで、全然違います。
「会社に言われた時間は仕事するけど、言われない時間は何もしない」と言う考え方は究極の受け身思考で、そんな感じだと、正直キツいです。
「勉強」と聞くと、面倒臭い印象を持たれるかもしれませんが、本来学びは楽しいものです。人から言われたことではなく、自分ドリブンで身体が動いてしまうこと。ここに楽しんで時間を使える人は、今後最強戦士だと考えています。
2. 1つ上の役割で求められることを先取りする
本多静六の「私の財産告白」で出てくる、3回にわたり日本の総理大臣を務めた桂太郎の言葉が印象的でした。
桂太郎は、陸軍に身を投じてから、次から次へと勉強の先取りをやってきたとのこと。自身が大尉に任じられた時には、少佐に昇進する年限を3年間と捉え、初めの1年半を大尉としての勉強、残りの1年半を少佐としての仕事を十分に勉強し尽くしたそうです。
で、いざ少佐になると、すでに1年半分の少佐の準備をしていたから少佐の任務は簡単に務めることができ、次は中佐に必要な勉強をしました。
この考え方で重要なのは、「最終的にやる総量は変わらなくても、先取りするだけで物事は優位に運べる」ということです。
会社員としてのキャリアに例えるならば、課長になってから課長に必要なことを学んでいくのがいわゆる「横並び」の考え方、課長になる前から課長に必要なことを勉強・実践していれば、課長になってからは、それだけで一つ飛び抜けた存在になり、上級管理職の部長職の勉強を先取りでできます。
ここで言いたいことは昇進せい、ということではなく、人よりも少しだけ先にやる、というだけで、同じ量を勉強・実践したとしても、周囲からの評価は変わり、より自分のやりたいことにより時間を割きやすくなるということです。
3. ハードに見える道にこそ、大きな果実がある
私は入社3年目まで、本当にパッとしない会社員でした。上司に遠慮して自分の仕事範囲を狭め、トラブル発生時にまず上司から声がかかるのは一つ上の先輩ということで、周囲からも「あまり頼りにされていない感」が満載でした。
自分よりも業務に詳しい先輩は沢山いて「このままここにいても、自分が第一人者になれる領域は作れない」と感じていました。
そんな時、当時会社がグローバル化に本格的に舵を切り始めたのに関わらず、周囲を見ても誰も英語を日常的に仕事している人が誰もいないことに気付きました。
「今しかない!」と思った私は、もともとグローバルの仕事にはこれっぽっちも興味がありませんでしたが、「周りで誰もやっていないからこそ、グローバルなら自分が先にやるだけで第一人者の領域が作れる」と信じて異動希望を出し、東南アジアの金融インフラを構築するプロジェクトに参画しました。
周囲からは「全員が失敗すると言っている泥沼プロジェクトによく手をあげたね」と散々馬鹿にされ、実際に異動してからも、初めて担当する業務・システムで分からないことしかなく、英語も勉強しながらなので、お客さんや海外ステークホルダーとのコミュニケーションにも苦労しました。
また、厳しい上司の要求レベルに応えられない自分の能力のなさを痛感し悔しさを味わいながら、「前例がない」、「やり方が決まっていない」プロジェクトを日々自分で考えながら切り拓いていく毎日でした。
でも、そんな中でもチームメンバーと楽しみながら、毎日変化しかないプロジェクトにただ全力で取り組んでいくことを続けた結果、「絶対失敗する」と呼ばれたプロジェクトを3年後に完遂させて、社内で最優秀賞を受賞するに至りました。
それを最前線で牽引した人ということで、「このプロジェクトと言えば林さん」と社内外から認知してもらえるように。
結果だけ見れば、「林さんだからできた」とか言う人もいましたが、私は本当にポンコツ野郎です。やったことは、「誰もまだやっていない世界に自ら足を踏み入れて、恥ずかしい想いをしながらも諦めずにやり抜いたこと」、これに尽きます。
だから本当に「やるか、やらないか」。これだけだと実感してます。
この経験から得られたことは、誰からも求められないことも情熱と覚悟を持ってやり抜けば、必ず自信に繋がるという実感です。そして、多くの苦難が次々に目の前に表れても、ある程度は何とかできるという度胸と問題解決能力が身に付いたのが何よりの収穫です。
今日ご紹介したことを地道に取り組んでいくことで、もっと「自分で自分の人生のハンドルを握る」ことができるようになります。別に終身雇用が約束されていなくとも、自分ドリブンで必要だと感じることに前のめりでやっていける人が、選ばれ続けることは想像に易いですよね。
というわけで、これからも楽しみながらやっていこうと思います!