見出し画像

[摂食障害]髪の毛が大量に抜ける~身体の異変


過激なダイエットの末、3ヶ月で11キロ減に成功しました。


一方で、気の緩みから少し炭水化物を食べてしまった事が引き金となり、過食がスタート。



食べたあとは罪悪感に苛まされ拒食をし、体重キープに努めてましたが、食べたあとに味わった多幸感が忘れられず、ストレスが溜まると過食をしてしまうジレンマに陥ってしまいます。


心も身体もボロボロになりながら学校へ行っていましたが、とある日身体にある異変が訪れました。


前回の記事:突然過食が始まる


髪の毛が大量に抜ける


学校に行っても周りについていけず、家に帰っても母から「勉強ちゃんとしてるの」「友達とどこか行かないの」と責められる日々で、孤独感を増していく日々。


ストレスが溜まると、パンの過食をしたり、夜におかずの残りを隠れ食いして発散する過食をしていましたが、同時に一切ものを食べないと言ったような無理な拒食もしていたので、体重は38キロから35キロに減っていきました。


この頃になると、おしりの骨は浮きでて、あばら骨も見えるほどの奇妙な痩せ方。


どう考えても気持ち悪い体型に違いないのですが、当時の私はそこまで痩せられたことがとても嬉しくて、


「私はこんなに痩せることが出来たんだ!!!」


と、体重管理に関しては万能感を感じていました。


実際、栄養学の勉強がとても楽しく、様々な専門書を読んで常に知識を吸収していました。さらに、授業の選択科目で食物栄養学を学べたのですが、毎回満点でした。


ただ、痩せてもブスのままでした。 
でも、私には痩せることしかできないと思っていたし、痩せることでしか自分の価値を見いだせませんでした。



そのため、35キロになってもダイエット食は続けていました。(朝は蒸し野菜、昼はなし、夜は蒸し野菜と納豆)


そんな生活が続いたとある日。


頭を洗ったあと、くしでといたら、髪の毛がゴソッと抜けてしまいました…。
まるで動物の毛の生え変わりのように大量に。


「!!!!え、なに…これ?」


そのとき、初めてやっと、ハッとしました。


嫌な予感がしました。


もしかして、私結構やばい?
やばい状態?


鏡で自分を見ると、頬がこけ、鎖骨は浮き出て手足が異常に細くなっています。太もものあたりはカサカサして乾燥しすぎているからか、少し吹き出物もできています。


これ以上髪の毛が抜けないようにゆっくりといても、クシには何本も髪の毛がついていました。


どうしよう…
綺麗になりたくて痩せたのに、全然思うようにいかない。
どうすればいいんだろう?


相談できる人もいないので、ひとりで途方にくれました。当時はネットで情報収集が出来るわけでもなかったので、たったひとりで悩みの渦の中に立ちすくむような思いでいました。


体調不良で救急外来へ


髪の毛が抜け始めたので、タンパク質を減らしすぎたと反省し、むね肉やささみ、豆腐などをとるように心がけるようにしました。


また、完全に抜いていた炭水化物を少し増やそうと、朝と昼でお茶碗1杯分は摂るようにしたのです。


しかし、さらに異変が起きました。


食べる量を増やし始めて数日後、今までろくに食べてなかったせいか、食べる量を増やしたことで胃腸が過敏に反応したのか、急激な吐き気と腹痛に見舞われたのです。


盲腸?!!と思うくらいお腹が痛くなったので(盲腸にはなったことはないのですが)どうしても辛くて母に伝え、救急外来にかかることになりました。


結果は盲腸ではなく、食あたりとの診断で、胃薬を貰うだけで済みました。



その後、普段の生活のことなどを聞かれたので当たり障りなく答えていると、突然先生が

「拒食症?」

とぶっきらぼうに言い放ちました。


私はカッとなって、


「違います!!!」 

と否定したのですが、


「あー、あー、うん。まぁね、とりあえずしっかり食べて。胃薬飲んでね」


と言われ診察は終了しました。


隣に母もいて聞いていたのですが、母は「あんた拒食症なの?」と聞いて少し引いていた様子だったので、「違うよ!」と否定しておきました。


後に、自分は拒食症と過食症だったと受け入れるのですが、当時は病識がなく、なにより周りに知られるのを避けていました。



私は病気じゃない!


拒食症なんて知られたら、親がなんて思うだろう?学校でも上手くいってないのも知られたら…ダメだから、こんなんなっちゃったって思われる?


私は、ダメな人間じゃない

違う、私は、ダメな人間と思われたくないんだ。

知られたくなかった…
自分の、情けない姿を。


私は、ちゃんと勉強も出来て友達もいて、親に心配されないような人でなければならないと思っていました。


現実は全然そうじゃないからとても苦しかったけど、周りの人に情けないと思われるのがとても辛くて、「自分は平気だよ!元気だよ!」というフリをしていました。


実際、教室でも一人でいたけど、平気なフリをして「私はひとりが好き」というような雰囲気を出して本を読んでいたし、周りに可哀想と思われないようにクール系をキメてたつもりでした。(おそらくクール系とは見られておらずただの陰キャでした)


それなのに。
医者に突然言い当てられてしまった。



医者に拒食症と言われて(しかも呆れられたような言い方で)、それを母にも聞かれて、自分は結局、頑張っていたけど全然何にも変わらかったんだと。



結局、摂食障害になっていた…と、認めるのが辛くて仕方ありませんでした。

私は父と母、妹の4人家族ですが、私だけいきなり食べなくなったので、3人は私がおかしいと気付いてはいたと思います。



たまに外食のときに母に「もっと食べなさい」と言われるけど、特に身体のことまで過剰に心配されるようなことはありませんでした。

現在は妹が摂食障害になり、(10代の頃からなので20年以上)だんだん寛解してる方向へ進んではいるようなのですが、食べ方が未だに極端なところがあります。

そんな妹について、母はしょっちゅう私に電話で「あの子大丈夫なのかしら」と相談して来るのですが、きっと私が摂食障害だった時も影で家族に相談して心配していたのかもな、なんて今では思います。

医者に摂食障害と言われて、だんだんと自分の症状について「自分はおかしいのかもしれない」と思うようになってきました。

医者には相当ムカついたけど(医者は何も悪くありませんが)これが、摂食障害から回復する大きなきっかけとなるのでした。



なぜなら、自分の今の状態を見つめ直し、「自分は病気だ」と気づくことが摂食障害の治療の大きな一歩となるからです。

続く





いいなと思ったら応援しよう!