【コーヒーのおいしいを考える】
コーヒーの抽出や焙煎の話をしていく前に、もう少しだけ味わいの部分の考え方をシェアしたいと思います。
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おいしいコーヒーのために収率を考えたり、強度を考えたりしなければならないということは以前お伝えしました。
しかしながら、それを知ってもおいしいコーヒーとはなんなのか、という命題は解決されずに迷ってしまうことがあります。
それはなぜでしょうか?
それは、味覚という感覚が主観的で文化的な背景や育ってきた環境によっても変化してくるということです。
そして、コーヒーを飲んだ際に「良し、悪し」ではなく、「好き、嫌い」で判断してしまっているのです。
では、「おいしいコーヒー」を目指すときには、なにから手をつけたらいいいのでしょうか。
少しアプローチを変えて、逆から考えてみましょう。
みなさんはおいしくないコーヒーを飲んだことはありますか?
よくありがちなのは、おいしくないコーヒーを飲んだときに、おいしくないの一言で終えてしまうということです。
大切なのは、なにがおいしくないのかを味わいベースで分析することです。
例えば、
渋い
えぐい
苦過ぎる
酸っぱ過ぎる
塩味を感じる
濃過ぎる
薄過ぎる
穀物のような味がする
草っぽい味がする
ゴムが焼けた臭いがする
酸味が暗い
などなど、あと数個はあるかなと思いますが、所謂おいしくないという味わいをざっくりあげていくと15〜20個程度です。
その欠点、阻害要素の個数はその程度で、逆にいうとそれを取り除けば、、
おいしいコーヒーになるということです。
80点以上のコーヒーになるということですね。
この考え方がとても大切です。
おいしくしよう、おいしくしようと考えるとドツボにハマって、よけいに阻害要素が増えていったりします。
私が思うおいしいコーヒーは、阻害要素がなく、適正に抽出・焙煎されたコーヒーです。
まずはここから始めて、それから90点、100点を目指していくと、明確にゴールへと向かっていけると思います。
だからこそ、プロセスが先に立たず、味わいをベースにプロセスを遡ることを推奨します。
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だからこそ、おいしくないコーヒーを飲むことも大切です。
そもそもおいしくなさそうと思うと手を出さなかったり、飲まなかったりするものですが、飲んでなにが良くない原因なのかを分析することでそれを説明できたり、プロセスに落とし込むという次のステップに進むことができます。
味わいに正直に。
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