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読書日記

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読書日記(9冊目)『日本のイノベーションのジレンマ 第2版 破壊的イノベーターになるための7つのステップ』玉田 俊平太

読書日記(9冊目)『日本のイノベーションのジレンマ 第2版 破壊的イノベーターになるための7つのステップ』玉田 俊平太

久しぶりの投稿はこちらです。

「イノベーションのジレンマ」を日本企業のケースに置き換えて記述した経営書。事例がエレクトロニクス中心で戦後のザ日本のメーカー的なものが多数出てきてわかりやすい。破壊的イノベーションと持続的イノベーションとの違いも示唆に富む(電線メーカーが光ファイバに進出したのは画期的だが持続的イノベーションというのはなるほどと思った)。

1部はこんな感じでわりと面白く読めたのだけ

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読書日記(8冊目)『部下の強みを引き出す 経験学習リーダーシップ』松尾睦(ダイヤモンド社)

読書日記(8冊目)『部下の強みを引き出す 経験学習リーダーシップ』松尾睦(ダイヤモンド社)

人材開発のフィールドで最近(といっても10年くらいか)つとに注目されている考え方の1つに「経験学習」がある。「7:2:1」の法則で知られているように、人が成長するには「各自が自分の仕事経験を通じて職業能力を開発する機会」が最も重要ということだ。

その経験学習について、体系化して一般書籍を書かれて普及されたのが北大の松尾睦先生です。

前著である『職場が生きる人が育つ「経験学習」入門』よりもリーダ

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読書日記(7冊目)『一億円のさようなら』白石一文(徳間文庫)

読書日記(7冊目)『一億円のさようなら』白石一文(徳間文庫)

この読書日記ではじめて小説を取り上げます。先週土曜に丸善・日本橋店(僕が読む本の8割くらいはここで買っている)に行った際に購入しました。

大学時代に著者のデビュー作である『一瞬の光』を読んで以来、それなりの作品を読んできました。最近はちょっとご無沙汰していたので、久しぶりです。

文庫で600ページを超える作品ですが、テンポがよくてサクサク読めます。冒頭主人公がインフルエンザに懸かったかもという

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読書日記(6冊目)『サガレン 樺太/サハリン 境界を旅する』梯 久美子(KADOKAWA)

読書日記(6冊目)『サガレン 樺太/サハリン 境界を旅する』梯 久美子(KADOKAWA)

今日で8月も終わり、遠出もせず自宅に籠もって読書三昧な日々でした。こういう時は辺境もの?に限ると思い、こちらを読了です。

いくつかの書評で取り上げられていて、「Yahoo!ニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞」2020年にノミネートをされているようです。

ちなみにこの「Yahoo!ニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞」ですが、どういった性質のものなのか少し分かりにくいと感じるのは僕

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読書日記(5冊目)『論語と算盤と私―これからの経営と悔いを残さない個人の生き方について』朝倉 祐介(ダイヤモンド社)

読書日記(5冊目)『論語と算盤と私―これからの経営と悔いを残さない個人の生き方について』朝倉 祐介(ダイヤモンド社)

素晴らしい本でした。

著者は元ミクシイ社長で、同い年であることは何となく知っていたがなんと誕生日まで一緒のようでびっくりです。やや自虐的ですが同じ年月生きていても、大事なのか中身・濃さであると痛感した次第。

いずれにしても本書はリーダーシップやプロフェッショナルということについて示唆溢れる良書です。ベンチャー企業の元社長が書いた軽薄な本では全然ありませんというか、真逆な感じ。34歳にして老成し

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