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気ままな鑑賞エクササイズ#23 ボッティチェリ「プリマヴェーラ」

1時間でnoteを1記事作る、エクササイズのような鑑賞をやっていこうと思います。記事を読むだけでも、同じように時間を測って擬似体験してみても面白いかも。

<ルール3.0>
・作品を3分鑑賞して気づいたことを話し、文字起こしします。
・その後15分を目安に、書籍やネットで調べます。
・再度作品を3分よく見ます。
・5分て調査の結果や、改めて気づいたことを話し、文字起こしします。
・30分を目標に記事を編集します。
・上記の作業を1時間で完成させ、毎日続けます。
(2021.9.改定)

では、まず作品を3分鑑賞して、発見したことを書き出します。
今回の作品はこちら

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・3分の鑑賞で気づいたこと

えっと天使とかが見えるので、この人たちは神様たちなんでしょうか・・森の中にそんな人たちが並んでいるというような絵かなという感じ・・

すごい薄着の人たちがいますね。スケスケな衣装を纏ってるだけの裸に近いような女性達が3人・・ここら辺はちょっと妖精とかぽいですね・・人間はこんな格好をおそらくしないでしょうから・・もう1人右のそういうベールを着てる女の人なんか、もう裾の方なんか透明になってね分かんないぐらいですね・・

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で、その人をこう上から抱え込むように青い人が・・これは男性ですかね。あと、そのベールの女の人は何かを口にくわえてますね。で2人は見つめ合ってますね・・

その左側の女の人は、ちょっと他の人と比べると、年を取ってるような感じがしますかね。ほうれい線が少しあって・・でもすごくあの綺麗な柄の服を、一番派手かな?一番なんか豪華な服を着てらっしゃいますね、この人は・・

腕のところは何だろう。鱗にも見えるけれども・・お腹が少し膨らんでるように見えますが、でもこういうのはちょっと微妙なので・・まあヤン・ファン・エイクの絵にあったような、こういう衣装でしたというパターンもあるので・・これは妊娠してるかと言うとちょっと・・今までのパターンからするとちょっと分かんないかなと。

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足元の花の感じもすごいいいですね。パターナブルっていうか、パターンみたいになっててすごいかわいい・・このあと真ん中の人のミュールみたいなのもいい感じですね。なんか今アップにして足元だけ見てるんですけど、皆さんのこの足元が、みんな裸足だったり裸足に近い感じかな、履物履いてても、指なんかを出してるんですけど、これなんかすごいこだわって描いて感じがする・・ちょっと惹きつけるものがあるような気がします。

真ん中の人も、すごいこのマントみたいなのがすごい細かい模様があって・・赤いこの腰に巻いてるのにもよく見ると模様がついていますね・・

ちょっと3分で見きれないので少し延長しましょう。

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あと顔がすごい上手に描かれている気がします。真ん中の人はちょっとずれてる感じもしますけど・・なんかその他の人は難しい角度でも・・特にヴェール着てる3人なんかは首を捻ったりとかしているこの角度で、ちゃんと顔が描かれてて・・一番左の男性もすごい難しそうな角度ですけども、人体のこととかはしっかりと理解して描かれてるようなそんな感じがしますね。

あと全体的にやっぱりちょっと真ん中の人も、この三人組の女性の人も、みんながなんかちょっとお腹はこうボテッとしてる感じがあるので、まあこうゆう体型なのかなっていう感じがして、やっぱり妊娠とかそんなに関係ないのかもなぁみたいな・・

あとはキューピットはこの3人組の真ん中の人を狙ってるんですね。何か矢の先についてるんですよね・・虫みたいなのがついてます。あと目隠しをして狙ってるんですね。これは何ですかめ、偶然性的な・・誰に当たるか別に狙ってるわけじゃないよみたいな・・そういう感じなのかな?

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なんでこの一番右の人だけ真っ青なんですかね。この人だけ一番人間じゃなさそうですね・後他の人は神様の可能性が高いですけど・・何となくまだ人間って言い張れる中でこの人だけ何故か真っ青・・

あと、この3人組はダンス踊っているみたいで、ポーズはすごい楽しげなんですけど、あのーなんか顔が全然楽しそうじゃないですね。なんかすごい腹に何か色々考えがありそうな・・そんな顔をしています。

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一番左の人は、若者的な感じですね。キューピットが矢を射ろうとしていたりとか、結構好セクシーな出で立ちをしてる女性がいっぱいいるので、その恋愛とかって言う雰囲気もある中で、この男の人とかはそういうターゲットになりそうな・・この絵の中では何か唯一そういう対象のようにも見えますけれども、あんまり女性たちに関心を示してないなーっていう感じがしますね。

全体的に、なんか人物と言うか、登場してる人達の繋がりがあんまり良く・・全体で分からないんですよね。なんかみんなで一個の物語を表しているってよりは、何か色々今まで見てきた絵のパターンからすると、おそらくなんかそれそれの存在ががなにかの意味を持っていて、それが配置されているだけと言うか・・そういう感じがしますね。

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全員が一個のストーリーの中ですごく強くつながってるわけじゃもしかしたらないのではないかなっていう・・そういう感じが全員の関係性とか、目線の感じとか、そういう風に感じるなあっていう風に思いました。

あと最後にちょっと引いてみて思ったんですが、青い人は翼が生えてるぽいですね。森に隠れてちょっと分かんないですけど、翼が生えてて、ちょっと柄的になんかハヤブサとか、速そうな柄をしてるので、この人は素早いのかもしれません・・だいぶオーバーしてしまいました。以上です。

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・作品・作家について
ボッティチェリ
「プリマヴェーラ」1482年頃

・調べたこと

ボッティチェリ

初期ルネサンスで最も業績を残したフィレンツェ派の代表的画家。フィリッポ・リッピの元で学び、メディチ家の保護を受け、宗教画、神話画などの傑作を残した。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%AA

プリマヴェーラ

日本ではイタリア語からの訳語である『春』や、『春(プリマヴェーラ)』、『プリマヴェーラ(春)』などとも呼ばれる。木板にテンペラで描かれた板絵で「世界でもっとも有名な絵画作品の一つ」、「世界でもっとも言及され、議論の的となっている絵画作品の一つ」といわれている。

この作品に描かれているのが神話の登場人物たちであり、春に急成長を遂げる世界のアレゴリーであるという説を多くの研究者が支持している。

この場面はオウィディウスの『祭暦』を下敷きとしている。『祭暦』に記されている物語では、樹木のニンフであるクローリスが生来の魅力で春を告げる西風の神ゼピュロスを魅了した。ゼピュロスはクローリスにつきまとって力ずくで自分のものにしてしまう。このときクローリスの口から花々が溢れだし、クローリスは花の女神フローラへと姿を変えたというものである。そして『祭暦』では「これ以来、世界は様々な色彩であふれるようになった」と続いている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%9E%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%A9


・さらに5分の鑑賞で考えたこと

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難解と言うか、いろいろ謎が多い絵らしくて、はっきり分からないところもたくさんあったんですけど・・

一つ「名画を見る眼」っていう本の中の解説に、この絵が舞台のようだみたいな例えが合って・・みんながば〜っと横に並んでいて、後ろの風景とかもセットみたいだっていう風に解説してあったのが、一番なんかしっくりきたかなっていう感じがしました。

もっと言うと、舞台って言うか、これからやるよっていう舞台のポスターっぽい感じですかね。それぞれの役者さんがみんな役になりきって、それをよく紹介するために独特なポーズとかを取って並んでいるみたいな・・駅の構内にバ〜ンと貼ってあるような・・・なんかそんなふうに思うと自分の最初持ってたイメージとしっくりくるなーっていう風に思いました。

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で、全員ギリシャ神話の神々がモチーフのようなんですけど、真ん中の人がヴィーナス、アフロディーテですね。この人だけちょっと後ろへ下がってるんですよね。他の人は前に出てて、ま、キュービットは別として、この人だけ後ろに下がって全体を統括してる、一番の中心という風になっていて・・

その右側の3人は、この青い人は西風の神ゼピュロスっていう人ですね。で、その人が持ち上げようとしてるのはニンフ(精霊)のクローリスで、無理やりゼピュロスが自分のものにしてしまうと・・

そうすると、捕らえられたクローリスの口から出てきたのが花なんですけど、えーっと捕らえられて、男性を知って、愛を知って、この左側のフローラという春を告げる女神に変身したと言うか、成長したというような・・そういうストーリーがあるみたいです。

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だから、この二人の女性は同一人物の成長前、成長後っていう、そういう姿みたいです。この花がらで着飾ってるフローラは、よく見ると花を撒いてるみたいですね。フラワーシャワーみたいなのをしているような・・よく見ると確かにたくし上げたスカートか何かの中にいっぱい花を持っていて、それを撒いて春を告げるという感じみたいですね。

クローリスは大地の精霊で、それが春を告げるこう西風の神に捉えられると、フローラに成長して春が来る・・花が咲く・・みたいな、そういうイメージのようです。なんで、フローラの顔がちょっと年を取ってるって感じたのは、成長を表しているからなのかなと・・

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あとだからゼピュロス、青い人は風を吹かせているので、そこだけ木がしなってるんですね。これもちょっと気づかなかったです。確かにここだけものすごい木がしなってる・・

で絵の左半分の・・ちょっと一番左の人は・・名前はマーキュリーなんじゃないかっていうのがあったんですけど、だから何なのかってねちょっとあんまり書いてなくてよくわかんなくて・・

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その横の三人組が「三美神」って言う、ギリシャ神話に出てくる女神たちなんですね。一番左が愛欲とか愛をつかさどり、真ん中が貞節、貞操を司り、一番右が美を司るという・・そういう3人組みたいですね。

だから愛欲と貞節は睨み合ってて、ちょっと対決してる感じで、それを美が取り持つみたいな感じだそうです。

で、キューピットの矢は、これ炎が燃えてたみたいですね。恋の炎とかなんですかね・・これでは真ん中の貞節を狙っているというか・・もしくはルーレットみたいにね入れ替わり立ち代わり三美神がくるくる回って、誰に当たるか分からないって言うランダム性なのかもしれませんが・・

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真ん中のヴィーナスは、もしかしたらキリスト教のマリア様のイエスを宿してる姿として描かれてたんじゃないかっていう、そういうことが被されているんじゃないかっていう話もあったので、さっきどうなんだろうと迷っていた妊娠的なものはやっぱ関わってたのかなみたいな・・

でも、その見分け方が難しいな〜と思いましたね。周りの人達とちょっとお腹膨らんでるので、この鑑賞エクササイズの中で、その妊娠してるのかどうか見分けるのめっちゃめっちゃ難しいなっていう風に・・思いました。

やっぱりそれぞれが全体で春であったり、美であったり、愛であったりみ・・そういうことをテーマにしているようらしいんですけれども、やっぱりこうすごく一貫性があるって言うものではなくて、意味的には大枠としてはつながっているけれども、それぞれはバラバラっていうのは、なんか最初の感覚としてあったのと同じものを感じました。

あなたにはどう見えましたか?
また次回! 


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