【ゆるっと養生】陽気も運気も上向く冬至の養生
みなさん、こんにちは。
今日から二十四節気の「冬至」に入りました。
冬至は、昼がもっとも短くなるころのこと。
この日を境に陰陽の気が転化して、昼が長く、夜が短くなっていきます。
とはいっても、実際にはこれから冬が深まりますから、節分くらいまでは冬の養生をしっかり取り入れつつ、春への備えが必要となります。
冬は活動も発言も控えて、現状に満足することで、元気を温存します。
現実には年末の忙しさや、年始行事などに追われる時期ですから、
飲みの集まりがあれば、翌朝の食事で調節するなどの胃腸ケアや、
防寒や湯船に浸かるなどの、冷やさない工夫もしっかり取り入れていきましょう。
冬至からは「一陽来復」といって、春へ向けての陽の気が深まることで、運気も上向き、良い方向へ向かえると言われています。
中国では冬至にはかぼちゃではなく、三つの紅白黒色のものを食べると良いとされています。
紅色のなつめ、さつまいも、あずきは「気」つまり元気やエネルギーを、
白色の大根、白菜、れんこんは「潤い」を、
黒色の黒ごま、黒きくらげ、黒米は「生命力」を補ってくれるそうです。
日本では冬至にはかぼちゃですが、かぼちゃはお腹の中から温め、寒さでの消耗や疲れを回復させてくれます。
冬にたくさん消耗する気血を補う、滋養食材でもあるので、冬至だけではなく毎日食べたいですよね。
大根は胃腸の働きを整えて、痰や咳などの炎症をとってくれます。
ゆずの香りは邪気を払うとされ、お風呂に浮かべ香りを楽しみます。
ゆずは肌への刺激があるので、お風呂で揉まないように気をつけて、香りを楽しみましょう。
ゆずに香りには「気」を巡らせる力があるので、イライラやお腹が張るなどにも効果的です。
ゆずを絞って炭酸で割ったり、ゆずの皮を刻んで和ものや酢のものに混ぜたり、ゆずぽんやゆず茶も良いですね。
お腹を温め、胃腸を整えるかぼちゃと、
血を補い、髪を綺麗にしてくれる黒ごま、
潤い力アップのはちみつとお醤油をちょこっとで「黒ごまかぼちゃ」のできあがり。
おかずやおやつ、お弁当の具にも◎
最近は普段から、十割蕎麦がスーパーでも手に入れやすくなりました。
お蕎麦は寒性で冷やす力が強いので、鴨肉や鶏肉、薬味やネギ、生姜などの温め食材と一緒に食すことで、寒熱のバランスをとります。
今の時期は温かいお汁で。
蕎麦は消化不良や食べ過ぎ、むくみやのぼせによく、気を巡らせる力があるので、胃腸の働きを整えたり、情緒を安定させてくれます。
血管を強くしたり、血圧を下げてくれるとされるルチンは、そば湯に多く含まれるので、そば湯があればぜひ飲んでみて。
美容にもいいですよ。
年末年始は、おもちを頂く機会もありそうです。
もちは体を温めて、元気にしてくれる、滋養の力が強い食材なので、過酷な冬を乗り切りるのにもってこいですよね。
一方で、もちは腹持ちが良いと言いますが、それは消化に時間がかかるから。
実は弱っているとき、食欲不振、軟便のときは、胃腸に負担がかかるので控えるのが良いとされています。
また炎症をもたらすので、ニキビやアトピーなどのじゅくじゅくした肌荒れのときは避けたほうがいいかも。
餅米が苦手な人は餅米ではなく、上新粉を使った白玉団子を選ぶと、重くならずにいいですよ。
シャトレーゼのお団子は上新粉なので、安心して選べました。
noteでは、先日まで花粉症についての投稿を充実させていましたが、花粉症対策には時間がかかるので、
実は今の時期からはじめるのが良いとされています。
養生では花粉症は、花粉やほこりなどから体を守るバリア(衛気)の不足だとされています。
バリア(衛気)は食べものと呼吸のエネルギーから作られるので、
食べものをきちんと消化できるように、胃腸が元気であることが大事になります。
胃腸を弱らせるのは「肥甘厚味」といって、揚げもの、甘いもの、味の濃いもの。
さらに冷たいものと多すぎる水分も、胃腸を弱らせる原因になります。
年末年始にかけて外での飲食の機会も多くなりますから、氷入りの飲みものや暴飲暴食は特に注意。
体質は一日にしてならずで、日ごろから菓子パンやヨーグルト、チョコレートなどの甘いものをよく食していると、春の不調へつながってしまうこともあります。
春の不調に見舞われやすい方は、冬からチョコや菓子パンを控えてみてはいかがでしょうか。
さて、明日は久しぶりの講座です。
受講生のみなさん、どうぞよろしくお願いします。
今日も最後までありがとうございました。