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【2023年8月】読書記録

毎月の読書記録。
2023年8月の振り返り。


8月はこちらの10冊

  1. 東大よりも世界に近い学校 / 日野田直彦

  2. ジェイソン流 お金の増やし方 / 厚切りジェイソン

  3. メイクがなんとなく変なので友達の美容部員にコツを全部聞いてみた / 吉川景都・BAパンダ

  4. たのしいカメラ学校の教科書 カメラ1年生[iPhone・スマホ写真編] / 矢島直美

  5. 子どもにもっと伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てのみんなの悩み、お助け中! / てぃ先生

  6. すみません 素人でも仕事の写真を上手に撮影する方法ってないですか?できればスマホで / 矢島直美

  7. ママはキミと一緒にオトナになる / 佐藤友美

  8. 日日是好日 / 森下典子

  9. その本は / 又吉直樹・ヨシタケシンスケ

  10. すべて忘れてしまうから / 燃え殻

この中で特に心に残った3冊をピックアップします。

■東大よりも世界に近い学校/日野田直彦

「学校がオワコンな理由は“時代に合っていないから”」⁡

この本のすごいところのひとつは、日本の教育の課題が端的に分かりやすくまとまっているところ。

なぜ日本がこれだけ教育後進国になってしまったのか、国として貧しくなってしまったのか。⁡
時代によって世界は絶え間なく変化し続けているのに、日本の学校はやり方を変えないまま時が過ぎてしまった。⁡

学校の環境を整えるには、校長先生で決まると言い切る著者。

ピンとこない話かもしれませんが、学校は校長で決まります。⁡
先生の配置や授業の内容、授業以外の学校行事の実施などを決めることができます。⁡
校長に手を挙げたのは、生徒たちに無限の可能性があることを知ってもらうために、ぼくにしかできない学校をつくることができると考えたからです。生徒の家庭の経済格差が教育格差になってはいけない。そのために、校長になって公立高校の教育を変えたいと思ったのです。⁡

「東大よりも世界に近い学校」より引用

著者がこれだけ実績を出せたのは、ご本人の人脈の広さもあったのではないかと思う。⁡
私立校と公立校を比較すると、公立校の限界を感じてしまうことがあるが、本書での実例を読んだり、ニュースを公立校の取り組みを見たりすると、公立校でも少しずつでも変革者となる校長先生が現れてきていると感じる。⁡

公立校、私立校、どちらを受験するにしても、高校までの学校選びは「校長先生」は重要な判断軸となりそう。⁡

ちなみに、大学を選ぶときは「ブランドよりも先生で選ぶ」と書かれていた。

自分が勉強したいことがあったら、その分野の論文を読んでみることです。ぼくはよく「大学の論文は先生からのラブレターや」と話しています。自分が面白いと思う論文、もっと知りたい、勉強してみたいと思わせてくれる論文を書いた先生が、あなたが学ぶべき先生で、その先生がいる大学が、あなたが選択すべき大学です。⁡

「東大よりも世界に近い学校」より引用

2050年、27年後の未来。⁡
我が家の子どもたちは34歳と31歳。⁡
その頃世界はどうなっているのか。⁡

2050年の時代を社会の中核として背負っていかなければならない人たちにとって、日本はもはや経済大国ではありません。大国に挟まれた中堅国です。今の世界でいえば、オランダやトルコのような立ち位置です。もはや、日本に閉じこもっていては生きていけません。言葉や文化、習慣を異にする外国の人たちを相手にしたり、同僚となったりして仕事をしなければ生きていけないのです。他国の文化、習慣、宗教などをリスペクトしつつ、対等に渡り合って対立や課題を解消していく。そういう能力が求められます。

もっと具体的なスキルや、これから世界が求める人材の条件について、特に現役子育てパパママには有益な情報が詰まっている一冊だと思う。⁡

今読んでよかった教育本として、おすすめです。


■ママはキミと一緒にオトナになる/佐藤友美

小学3年生~5年生までの、息子さんとの日々の暮らしが綴られている子育てエッセイ。⁡

たくさんある会話シーンが、その場の雰囲気を伝わりやすくしてるのか、とてもリアルな温度感があった。⁡

息子さんがとても賢くて、ブレイディみかこさんの「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」に出てくる息子さんと重なった。⁡
(ちなみに、表紙の装画も似ているタッチだなぁと思ったら、同じ中田いくみさんだった)⁡

わが家の娘ちゃんも、系統としては似ている部分がある。⁡
「なんで?なんで?」の連続で、私たち親もできるだけ丁寧にこたえたいと思いながら接しているけれど、言葉につまったり、ぶつかったり。

これを重ねながら、我が家も漏れなく、子どもと一緒に親がオトナに向かって成長している最中です。⁡

育児は育自。⁡
本文にある通り“子どもにかける言葉のほとんどは、ブーメラン”は真実で、「おいおいどの口が言うんだよ……」と私も自分で自分にツッコミを入れることが多々あり。⁡

日々の忙しない子育てを振り返るきっかけを与えてくれた一冊。
子どもたちに自分を育ててもらっているつもりで……今日もがんばってまいりましょう。


■日日是好日/森下典子

この本一冊からお茶の世界を知った。

茶道具、和菓子、茶花、掛け軸。
構成するどの要素もお話がとても興味深い。

今まで見ていたものの中に高尚なものも多くあっただろうに、私はそれらたくさんを見過ごしてきたんだろうなぁ。

「第七章 五感で自然とつながること」でお茶の世界に一気に引き込まれ、
「第九章 自然に身を任せ、時を過ごすこと」で、自然に逆らうことなく自分の身を預け、自然を頼ることのあたたかさを知った。

著者にとっての「お茶」のように、自分が信じられるたしかな場所があるっていいな。
人間のように変化するものではなく、決して姿も形も意味も変わらない確固とした空間。
自分が自分に戻れる、心の宿。

読後すぐ、映画版も観た。
樹木希林さんの演技はさすがだった。

心がざわつく、落ち着かない。何かにすがりたい。
そんなときにおすすめしたい作品です。

↓映画版↓

映画「日日是好日」

エッセイにハマり始めています

8月は10冊のうち、2冊がエッセイ。
エッセイの楽しさを知り、エッセイを書くことにも憧れて。

9月も読書できるワクワク感を噛みしめながらいきましょう♪


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