![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/107438888/rectangle_large_type_2_a56ab4b21d5bccbeebaa84088bf0cbbc.png?width=1200)
彼女と私の毎日
アラームが鳴ったり鳴らなかったり。
ん〜〜と伸びをして半身を起こす。
どっからか、テコテコ彼女がやってくる。
なんでわかるんだろう。
半身起こしただけなのに。
目の前に彼女が端座して、鼻と鼻でチューをする。
布団をはぐってトイレに向かう。
ぶつかりながら一緒に歩き、彼女は静かに外で待つ。
スッキリして出てくると、迷いなく、尻尾をフリフリ風呂場へ向かう。
彼女に先導されて風呂場へ向かい、中に入って小窓を開ける。
彼女はサッと洗面台に飛び乗って、その小窓から外を見る。私は鏡に向かって歯を磨く。
洗面台に足を置き、みょーんと伸びて外見てる。
シャカシャカ
今日は何見てんのかな?
鳥さんがいるのかな?
シャカシャカ
歯ブラシをくわえながら、私もちょっと覗いてみる。
***
さあて、ご飯食べようねぇ。
彼女のお皿にカリカリ入れて、
私は夕べのお皿を洗う。
***
昼間はだいたい寝てるから、その間に買い物へ。
帰って来ると、玄関のすりガラスに彼女の姿が透けている。
自転車の音で気づいたか。
ナーンナーンと鳴いている。
ハイハイただいま、はっはっは。
買い物袋を両手に提げて、台所まで持って行く。
ぶつかりながら一緒に歩き、あまりにも近いから、三度に一度は足を踏む。
ンギャ!
ごめんごめん、はっはっは。
***
夕支度をする前に、洗濯物を取り込んで、とりあえずバサァとその辺に広げ散らかす。
こらこらこら、今畳んでるから。
ちょっとパンツ引っ張らないでー、はっはっは。
***
さあて寝るか。
私が布団に入る頃、やはりどこからともなくやってきて、私の太もも辺りでぐるぐる回り、ベストな位置が決まったら、そのままドスンと丸くなる。
***
彼女と私、だいたい毎日こんな風。
私のルーティンなのか、彼女のルーティンなのか、もはやどっちかわからない。
会話の締めは“はっはっは”
案外毎日笑ってんな。
ちょっと幸せなルーティンだ。