とらふぐ子
実に冴えない学生生活だった。 学校からの帰り道、聡太は両手をポケットに突っ込んだまま、秋の風に吹かれながら家路を急いでいた。 「さぶっ」 夕暮れ時の秋風は、昼間のそれとは違い、もの悲しく、痩せた聡太の身には冷たかった。 やがて冬が来て、春になり、3月には卒業だ。 大学には行かない。 特にやりたいこともない。 卒業したら、とりあえず爺ちゃんの手伝いでもしようと思っている。 爺ちゃんちは農家だ。 郊外の小さな畑で野菜や花を育て、道の駅なんかに卸している。 小さい頃から
天気が良かったからだろうか。 珍しく、同時多発家事をした。 ここんとこ、もうずっと家事が嫌。 ずっと嫌。 ほんとに嫌。 かと言って雑多なこの状態も嫌だ。 すっきり健やかに暮らしたい。 もはや手の施しようがない、とまで思い詰め、なけなしの金を叩いて『家事代行サービス』をお願いしようと、問い合わせまでした。 「いつでもお待ちしております」との返信ももらったが、躊躇したまま時が流れた。 天気が良かったからだろうか。 突然やる気スイッチが入って、私はおもむろに炬燵から這
2つ上の兄がいる。 兄とのエピソードにエモーショナルなものはない。 あ、エモい話はこちらです↓ 兄は長子だったから、なにかと優遇された。 親にとっては初めての育児だったから、正解がわからず、手探りだったのだろう。 それは自分が親になってとても実感している。 さらにうちは一人っ子だから、未だにいつも何でも初めてで、一生学べないでいる。 古い写真を見た。 兄は得意げに三輪車に乗っており、その横で私はカタカタを押している。 木製のカタカタ。 正式な名称はわからないが、手で押し
発表された。 気にしないようにしてたけど、やっぱり見に行った。 これです↓ 朝から悲しみの果て。 悔しいとかそういうのじゃない。 どなたのも読んでいるし、素晴らしかったし、なんの異論もない。 そして、敢えてどなたにも投票しなかった。出来なかった。 企画モノに参加した経験はとても少ない。 申し訳ないことに、ピリカグランプリについても詳しく存じあげないまま、思い切って書いてみた。応募してみた。 それでよかった。 最初は。 短い創作を書いたあと、思いがけずたくさんのスキやコメ
11月7日 立冬 なんもしてない。 今日はなんもしてなさ過ぎてアホになりそうだった。 昼ご飯は、自分でおにぎり一個握ってすませた。 梅干しの入った塩おにぎり。 足らずはかりんとうで凌いだ。 黒いかりんとう。 こないだ無償に食べたくなって、買い物ついでに買っておいたやつだ。 半分残しておいてよかった。 なんか寒くてこたつをつけた。 年がら年中こたつは出ているのだが(うちのメイン座卓である)、今日は電源を入れてそこに潜った。 潜ったまま、録画していたドラマを観漁った。
昨日の日記の続きです。 カフェ・オ・レ☕️ 施設から、キコキコ自転車を漕いで帰って来た。 汗かいて喉が渇いたし、ずっと気がかりなことがあったから、自転車を置いて、すぐ裏にある古民家カフェに行った。 久しぶりに来た。 マスター(女性の場合はなんていうんだろう)と、アルバイトの方、2人で切り盛りしている。 マスター? うーん、ママと呼ぶのはなんかなぁ。 私よりかは下だけど、かと言ってお嬢さんでもないし、全然おばさんっぽくもない。 やはりマスターとしよう。 とりあえずア
二度寝⏰ 今日は仕事が休みで、朝のゴミ捨てもなかったから、アラームはかけていなかった。 ほどほどな時間に目覚め、猫とそれぞれの朝食をとり、また寝た。 痩せないわけだ。 下見🏠 昼過ぎまでダラダラしていたが、急に思い立って出かけた。とても急に。 先日、隣のキムラさん(仮名)が入所された施設の下見に行こう!と。 ヨシムラさん(仮名)と行く前に、場所を確認しておこう。 だいたいの場所はわかるが、さて、辿りつけるか。 キコキコ自転車を漕いで、姪っ子さんから聞かされていた場所へ
行ってもないフェスでこんなに盛り上がれるのに 👇https://note.com/yumenoatosaki25/n/n413212134512 実際に観てきたライブのことが書けない。 どういうアレなのかな…
遅ればせながらやってみた。 これです↓ では、素直な気持ちでレッツゴー! Q.1 noteをはじめてどれくらいですか Q.2 書くのをやめようと思ったことはありますか Q.3 書いてて嬉しかったこと Q.4 書いてて悔しかったこと Q.5 好きなnote書きさんを教えてください Q.6 苦手なnote書きさんを教えてください Q.7 もしnoteを書いていなければどうなってた? Q.8 noteフォロワーorフォローしている人と会ったことはありますか? Q
10月26日 今日は嬉しい土曜日。 ほんとは金曜日がいちばん嬉しい。 朝、自分の寝言で目が覚めた。 最近よく喋っている。 (なんか喋ってんなー)って自分でなんとなくわかっている。 夢とうつつの境い目で、 (あ、声出とるなー)と思っている。 夏に娘が帰省していた時にも、 「おかあ、チョージャクの寝ごと言いよったで」と言われた。 「チョージャク?」 「長尺」らしい。 「マニュアルではこのようになっておりまして……こちらの方でお待ちいただけますすか? 云々かんぬん……」
火曜日、お隣のキムラさん(仮名)とお別れをした。 「お元気で……行ってらっしゃい」 車の後部座席に乗り込むキムラさんに声をかけたが、「さよなら」ではないと思ったから、思わず「行ってらっしゃい」を付け加えた。 でも、きっと違ってる。 キムラさんは「とらふぐさん?」と私の声に気づき、「長い間お世話になりました」と言った。 腰が曲がって小さくなったキムラさんは、座席からうまく私を見られなかったようだ。 数日前から、キムラさん界隈が忙しなかった。 誰かれが頻繁に出入りし、裏
彼との付き合いは、かれこれもう5年ほどになる。 今日、2度目の浮気をした。 朝、愛車の“Baby自転車”または“流星のサドル”に跨ったところで小雨が降って来た。 歩いて行った。 ハイライトを今よりいい感じに入れたくて、でもそれを彼に言うのがなんだか憚られて、それで浮気をしてしまった。 少しうしろめたい気持ちを抱えながらも、ドキドキして新しい扉を開けた。 はじめての彼女のお店。 あらかじめネットで予約はしていたが、ハイライトのコースはなかったので、「カラー•カット
10月12日(土) 朝からずっと眠い。 あっと言う間に午後になり、 そして夕方になった。 夕方になって、今晩キングオブコントがあることに気づく。 お笑いが好きだと言いつつも、チェックが甘く、ギリギリに気づくことが多い。 もうそんな季節かぁ。 次にM-1がきて、そのまま年の瀬、年明けだ。 キングオブコント 今回、全く事前情報なし。 どんな面々が出るのかも知らない。 丸腰で臨む。 その前に諸々済ませなければ! 慌ててご飯を炊き、おかずはもう焼きシャケだけでいいこと
10月9日(水) 朝、猿荻レオンさんのnoteを読んだ。 毎日読んでいたのだが、毎日はこれで終わり。 猿荻さんのシーズン2が始まる。 いつも読んでは、感心したり感動したり大笑いしたり。 そして、「オレァこんなの書けない……」と落ち込んだりもした。 が、今朝、猿荻さんの記事を読んで、 私は「わーーー!」となった。 「わーーー!」である。 表現力が稚拙すぎる。 以前、どなたかが、猿荻さんの文章を読むと「自分も書きたい!」ってなると、どこかのなにかで言っていた。 そうなっ
某月 某日 某曜日 ウイーーン 「いらっしゃいま…」 笑顔で自動ドアの方を向くと、 ヤングなカップルが飛び込むように入って来た。 元気。 チャラい。 ふたり腕を組んで、つんのめるようにして服やら何やらを見て回っている。 彼女の方はギャルっぽい。 彼氏の方はよく見えない。 キャッキャキャッキャ言ってる。 楽しそうだな。 静かに選べよ。 ウキウキやないか。 ま、気にしないでほかの業務にあたる。 遠くに彼らの弾んだ声を聞きながら、 商品整理なんかをした。 しば
朝からもやもやが止まらない。 生まれた時期を間違えたのかも知れない。 もう少しあとに生まれたかった。 優男がいい。 今流行りの優男がいいんだ。 流行りかどうか知らんけど。 🐟 魚の骨を取ってもらいたい。 風邪の時にはおかゆを作ってもらいたい。 朝起きて、 「おはよう。猫のトイレ掃除しといたよ」 と言われる世界線であってほしかった。 あ、世界線って言葉あんまり好きじゃないのに使っちゃった。 ☕️ コーヒーを淹れてもらいたい。 紅茶でも構わない。 今