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「アートとAIが出会う未来」―AIアートワークショップを通じて、子どもたちが描く自己表現の可能性

【プレスリリース】

📍「アートとAIが出会う未来」―AIアートワークショップを通じて、子どもたちが描く自己表現の可能性


2024年12月20日、三重県内の「こどもの居場所」にて、最新のAI技術とアートを融合させたワークショップが開催されました。

本取り組みは、中高生の非認知能力育成に関心を寄せる県内の若手起業家
現代アーティスト 吉田凱一氏(27)と、ギャップで学習ナビゲーター代表 奥山夢菜氏(28)が企画し、地域で初めてのAIとアートそして教育が融合する新しい試みとして、実施されました。

参加した小学生たち約15名は、創作活動を通じて自己表現の楽しさとAI技術の新しさを体験し、技術と創造性が交差する未来を感じる場となりました。


🔽プロジェクトの背景

自由な自己表現の場が限られる現状
日本の子どもたちは、学業やスポーツが重視される一方で、自由に自己表現を行う場が限られています。
ベネッセ教育総合研究所の調査では、「自分には良いところがある」と答える日本の中学生の割合はわずか45%。自己肯定感の低さは、日本が抱える深刻な課題です。
さらに、文化庁の調査によると、「アートに触れる機会がほとんどない」と感じる人は約70%にのぼり、特に地方ではその傾向が顕著です。

AI技術へのアクセスの格差
地方の教育現場では、急速に進展するAI技術へのアクセスが都市部に比べて遅れており、次世代を担う子どもたちがその恩恵を十分に受けられていません。手軽にAIに触れる事ができる時代ですが、端末やネット環境をそろえる必要性もあり、誰もが気軽に体験するにはまだまだ「機会」が必要です。

本ワークショップは、これらの社会課題に応えるために企画され、AIとアートを通じた新しい体験の場を提供しました。


🔽ワークショップの内容と現場の様子

漁網やAIを用いた作品を作る吉田氏と、全国教育機関でキャリアや起業に関する講演やワークショップを行う奥山氏のコラボレーションで行った本ワークショップ。

参加した子どもたちは、「未来の自分」や「好きなもの」をテーマに、自分のアイデアをAI技術で形にしました。

まずは、自身のイメージを小さな紙に描きながら、よりイメージやそこに込められた背景を雑談を通して引き出していきます。
その「ラフ案」をもとに、吉田氏がAIを用いてより鮮明なアート作品に仕上げ、できあがった作品は印刷して額縁に飾られます。

完成した作品には、自らがタイトルとサインを考えて描き入れることで、「自分の作品をつくった」という達成感と誇りを実感。また、描かれた絵にはそれぞれの子どもたちの気持ちや心が表れているようで、自己表現の可能性を感じる場面が多く見られました。

当初は、「こんな絵がかけるはずない」と絵を描くことに消極的だった子どもたちも巻き込まれ、次第に自発的に創作に取り組む姿も見られました。

ある児童は、自分の好きな動物やキャラクターへの想いをイメージしながら作品作りをする事で、よりモチーフの背景や関連した思い出を語り出す事に繋がりました。
また、家族との思い出から将来の夢を語り出したり、将来の自分や町の姿をイメージし次々と作品作りに夢中になる児童の姿もみられました。

日ごろからよく絵を描く児童も、そうでない児童も、AIで作品を作る過程に興味津々な様子が見られました。
イラストや文章など、各々が得意な方法で自らの頭の中を整理しながらアウトプットして表現しあう時間となりました。


🔽現場からの声

  • 居場所運営担当のコメント
    「予想よりもこどもたちは、活動には参加していたように思います。部屋に用意された漁網や作品、機材を見て、何ができるんだろうというワクワク感が広がっていました。」
    「絵を描くことに興味があるというよりは、 吉田さんと奥山さんの優しいあたたかな飾らない声かけに 反応をして、絵を描こうと思ったのではないかと思います。こどもたちも自分の描いた絵が、 まるで芸術家が描いたように変わっていったことの喜びと驚きは大きかったと思います。子どもの居場所の観点からすれば、 様々な経験を積んだり、いろんな人に会うということはかなり有意義でした。」

  • 企画者の視点
    吉田氏は、「子どもたちが自由に創作する姿を見て、創造の楽しさを知ってもらえたことが嬉しい。AIを活用したり絵を描くことを通じて、自分を表現する喜びを感じてもらえたと思います。」
    「絵のいいところは、抽象化がしやすい事です。誰もがすべてをオープンにしたいわけではないけど、きっと❝知ってほしい❞。そんな思いを抱えていると思います。ふざけたものでも暗いものでも、絵なら本人にしかわからない形で表現をすることもできる。アートの正解のかたちも可能性も、無限です。そういう価値観を知ってほしい。」と語りました。


🔽本取り組みの新規性と意義

1.地域初の挑戦
三重県内で初めて、AI技術を活用した子ども向けアートワークショップが開催されました。この取り組みは、アートとAIが出会う新しい創造の場として、地域社会に新たな風を吹き込みました。
2.アートと技術を活用した自己表現の促進
AIが持つ可能性を活かし、子どもたちが自分の想像力を形にする経験を提供。アートの敷居を下げるとともに、AI技術が創造性の新たな扉を開くことを示しました。
3.社会課題への具体的なアンサー
自己表現の場が少ない地方において、AIとアートを融合させたワークショップは、自己肯定感を高める実践的なアプローチとして大きな可能性を秘めています。


🔽今後の展望

両者は、今後もAIアートワークショップを通じて地域社会に価値を提供し続ける意向です。
子どもたちへの自己表現の機会提供を中心に、企業向けにはチームの創造性を高めるプログラムを展開予定。また、アートとテクノロジーの普及を促進することで、地域全体の創造文化の基盤を築いていきます。


👀本件に関するお問い合わせ先

[団体名] ギャップで学習ナビゲーター
[担当者名] 奥山(おくやま)
[メールアドレス] nana93dou@gmail.com

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