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日本食にマッチする英国産スパークリングワイン

パーティーの会場を歩くスタッフの手には真っ白いナプキンに包まれた瓶。おもむろに斜めに傾け、「ポン!」という小気味いい音が鳴り響くと自然と笑顔がこぼれる・・・

その正体とは!あこがれのシャンパン!

といえるのはシャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインだけで、そのほかの地方で熟成されたものはスパークリングワインという。

というのを頭ではわかっているのだが、どうしても淡いゴールドの中に次から次へと泡が生まれていくのを眺めているとつい「シャンパン」と言ってしまうのである。

ちなみに、ワインやシャンパン、スパークリングワインを飲んでいると、ぶどう畑を「ワイン畑」と何年たっても言い間違えるライターである。

こういうところがワイン通じゃないとばれるのだが、仕方ない。

スパークリングワインは世界中で製造されているが、英国のスパークリングワインがにわかに人気を集めているのは知っているだろうか。

数年前に英国政府主催のイベントで初めて飲んだイギリス産のスパークリングワインの話はこちら

英国といえば、ビアパブやウィスキーが有名だが、ワインは今一つ認知度が高くない。しかも、スパークリングワインとは!

その理由は今やニュースで聞かない日はない温暖化の影響。イングランド南部の気温が上昇し、日照時間も長くなったことで、ブドウ栽培に適した気温、気候になったのだそうだ。しかも、2017年には100万株のブドウの木が植えられ、約70%はフランスのシャンパーニュ地方と同じ品種のピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ。ブドウの木だけでなく、イギリス南部はシャンパーニュ地方と似た石灰質土壌ということは・・・言ってはいけないがもはやシャンパン(←小さい声で)。

今回は英王室のチャールズ国王の誕生日であり、万博開催まで150日のカウントダウンの11月14日に英国政府主催のイベントが行われた。そしていただいたスパークリングワインが「ラスフィニー」だ。英国一の日照時間を誇るサセックス地方で作られたスパークリングワインで、ラベルのロゴやフォントがスタイリッシュ。

黄金色に輝く泡を見つめつつ、まずは一口。シャンパンと似ているようでいて、やはりちょっと違う。酸味が少し強いからか、後味がさっぱり。以前にも書いたが、日本の和食にあう味わいなのだ。

何に一番あうかといえば、お寿司や刺身。日本酒でも最近、スパークリングが出てきているが、同じような感じでペアリングして飲みたくなるのが英国産のスパークリングワイン。

とはいえ本日は英国のお食事でペアリング。

ワインのお供に欠かせないチーズ。数百種類ものチーズがあるといわれる英国の中でも発祥地として世界中で親しまれているのがチェダーチーズ。

一口含むと、鼻をす~っと抜けるチーズの芳醇な香り、口の中でゆっくりと溶けていくなめらかクリームのような味わい。濃いめの味つけなのでいくつも食べられない。だからこそゆっくりじっくり飲むワインのお供にぴったりなのだと思う。

いや、やはりつまみではなくしっかりおなかにたまるものを食べたい。イングランドといえば・・・フィッシュアンドチップス!というのはもう時代遅れ。(←わたし)

特にバゲットの上にトッピングされている”サバ”に注目。

英国北部に位置するスコットランドは、海産物の宝庫。しかも、日本でもなじみがある、サバやアジ、ニシンが採れるのだそう。

日本に輸出もしており、もしかしたら昨日食べたあの魚はスコットランド産かも?!というのがあるかもしれない。

バゲットの上にトッピングされたサバは柔らかく油もほどよくのりジューシー。しかも、梨がトッピングされ、最後に梨の甘さまで感じられちゃう一品。

左奥にあるのがウェールズ産のラム肉のパテ。マトンやラムと聞くとどうも獣臭がするイメージがあるのだが、まったくそんなことはなく、むしろ濃厚さの中に上品さが感じられる味わいでお酒のおつまみに最高なのだ。

ビール、日本酒、ワイン、焼酎は好きなのだが、ウィスキーがまだ苦手としている。独特の濃い香りは渋いおじさんがグラスを傾けているイメージで、もう少し自分自身が熟成しないとおいしいと感じられない気がしている。

来年開催される英国のパビリオンではイングランドの新しい食文化やシャンパン・・・とはいってはいけないスパークリングワインを存分にPRするという。

イングランドの食事はまずい、ウィスキーしかないはもう過去の話なのである。


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ゆきんこ
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