不安は誰にでもあるもの
「不安」というのは誰もが持っている感情ではないだろうか。
不安があまりに大きくなると、それが「恐怖」となり、生活に支障が出るほどの恐怖になると、それは「強迫性障害」になる。
私の娘は、ウイルスに対する強迫性障害を持っている。
コロナウイルスが流行する前から、ノロウイルスにかかった事が原因でウイルス(特にノロウイルス)を怖がり、
自分もしくは家族が、風邪にかかっていないか?家族の一人でも食欲が落ちたり、腹痛や下痢すると、過度に心配して、私に何度も何度も何度もノロウイルスにかかっているのではないかと確認をとってきていた。
私はそれに辟易して病院に連れていったのだが。。。
「自分でもおかしいなってわかってるんだけどやめられないんだよね~!」
医師からこう言われて娘は深く頷いた。そして不安を和らげる薬をもらった。
それから娘は、徐々に私に不安を訴えてくることが減っていった。
今までと何も変わらない生活をしているのに減るのはどうしてだろう?と考えた。
勿論、薬の影響も多少はあるかも知れないが、娘の体質上、普通飲まれる量の薬だと眠気が酷く生活に支障が出るので、実はほとんど気休め程度の量しか処方されていない。
なのに、娘が少しずつ変わったのは、病院で診断してもらって、医師や家族に自分の気持ちをわかってもらえて、気持ちの整理ができたからではないだろうか…と私は思う。
落ち着いて良く考えたらおかしな事なのに、人はパニックに陥ったら変な行動をしてしまう!
そんな感じと似ている。。。
前述したように、娘の恐怖はウイルスだ。
ウイルスは目に見えないし、空気中どこにでもいる。
それなのに娘は外出できる。
習い事で電車に乗ったりする。
公共機関は特にウイルスが気になりそうなのに……
娘と私は、娘が小学生の時から習い事に電車を使っていた。ウイルスがどんなに気になってもそれだけは通った。勿論、感染防止対策は万全だが。。。
娘は「好きな事のため」に一歩外に出るのは難しい!
「我慢しよう!」と思ってしまうらしい。
しかし、自分の将来がかかっている習い事、つまり「大事な事のため」には外出することができる!
最近気づいた事だが、何度も『大丈夫』といった同じ気持ちの経験、つまりは、娘の場合でいうと、毎回電車に乗って、帰宅後きちんと手洗いうがいをしたら、病気にならない(電車に乗って風邪などにかかった事がない!)っていうのを何度も経験してみて、『大丈夫だ』と気付いたら強迫性の症状が和らぐ。
少しの買い物なら外に出られるようになっている。
不安は100%取り除く事は難しいけど、大丈夫だという経験を積む事で、出来なかった事ができるようになったり、苦手意識が少し減ったり……
強迫性障害者だけではなく、普段から私達の生活には不安は付き物だ!
その不安を巨大な恐怖の怪物と捉えずに、不安だけど一歩でも前に進めば、いつか巨大な怪物でもミニチュアサイズの怪物に自分で出来ると思う。
最後まで読んで下さりありがとうございました🍀