伝統は資源
日本では、水と安全と環境が豊か過ぎて、生まれる前からそれが当たり前にあり、今後もそれが自然にたっぷりと湧いて出て来るのだと思っている人が多いと言われておりますね。
日本の豊かな伝統もそうです。
それらは、先人たちが作り上げてくれた「資源」です。
それらは今も実生活を豊かにし、人々の社会生活と文化レベルを底上げするものですが、何もしなければ途絶えてしまうのは当然です。しかし、人々に危機感はありません。それらは生まれた時から充分にあり、それがあるのが当たり前だから未来も当たり前にそうだろうと漠然と思っているからです。
先人たちが作り上げて引き継いでくれた「資源」・・・
“伝統“
“人間にとって有益な自然環境”
“安全”
は、「人為と人工物」です。
それらは人間が意図して作り出したものです。それは行動を起こした分しか生まれません。使いっぱなしだと無くなってしまいます。来る未来へも残したいなら、その分を用意しておかなければなりません。
それらをずっと残して行きたい、可能ならもっと良くしたいと思うなら、必要な分だけの予算と人員を投入しなければならないのは当然です。それは「資源」なのだから実務的に具体的にやるべきものです。言うまでもなく、現状のように政治家の票稼ぎのために助成金をばらまく事ではなく「キチンと仕事をしているところのサポートのため」でなければなりません。しかし、それを見極める力のある人がいないのが致命的なのかも知れません・・・
もちろん、日本人自身が伝統を「壊して消すのは抵抗があるけども、放置して自然に消滅してくれるのならそれで特に問題は無い」という選択をしているのなら、現状のままで良いわけなのですが・・・もしそうだとしても、無駄な助成金は即刻やめるべきだと思います。