化学染料と、天然染料で、望む色を出す際の感覚的な違い
布に色を染める際には、大雑把にいって、化学染料と天然染料のどちらかを使います。殆どが化学染料ですが・・・
当工房では両方使います。
で、それぞれ、扱う際の感覚的違いがあります。
化学染料にはいろいろな種類と染め方があり、天然染料でも同じですが、大雑把に私の感覚的にはこんな感じ・・・
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化学染料の酸性染料や直接染料で色を決める際の調合の感覚は、個人的にはカクテルを作る時と似ています。
酒の組み合わせによる、足し算を超えた変化、1滴のビターズの劇的効果、ちょっとひねった柑橘類の皮の油の全体へ及ぼす効果などなど・・・
天然染料を使う場合は、カクテルをつくる時のような繊細な感覚ではない、もっとおおらかな流れに乗って色を産み出しまとめて行く、という感覚になります。
元が安定したものではないので、素材に合わせてこちらが対応して行きながら全体を自分が望む方向へ導く、という進行になります。それは、畑で美味しい野菜を作る時のような感覚、生育の感覚と似ているのではないかと思います。
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