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別注で自由に作らせてはいただくけども自分の好き勝手につくっているわけではありません

当工房は、工房で良いと思うものを好きなように生産している制作物以外に、ご注文でも制作しております。

別注をいただく際、具体的な仕上がり見本があり、とても細かく指定される場合は「他の模様師さんに注文を出された方が良いです」とお断りします。

なぜなら、ウチは加工職人ではないので「こんな感じでお願いします、詳細はお任せします」という別注しか取らないからです。ウチの創作を信用していただけないなら、なぜウチに?という・・・

実際、先方が図案を用意し、細かく指定を出すのであれば、加工がウチよりも無難で加工賃も安い職人さんがいらっしゃいますので、そちらをオススメしております。(ただし他所で出来ない特殊な加工の場合は加工だけを請け負う事もあります)

そのように、こちらの創作性を信用していただき制作の機会を与えてくださる事に、本当に感謝しております。

ご注文の際、過去作品の見本画像の通りの物が欲しいとか、過去作品をベースにこういう感じに変えて欲しい、という具体的なご要望があればそのようにしますが、業者さんの場合は、そのお店の特徴に合わせてこちらの解釈で調整をして制作させていただいております。 (一般のお客さまの場合は、そのお客さまにお似合いになるよう調整します)

なぜそうするかといえば、そのお店の特徴が好きなお客さまが、そのお店に買いにいらっしゃるからです。

その方がお客さまの反応が良いですし、実際に売れます。

では、お店のご要望が細かい場合、実際にその細かい指定の通りに制作したらどうなるか?

若い頃には、そのようなご注文を何度か受けましたが、不思議と、お店のご希望に完全に合うように、何度も修正し、やっと出来上がったものは売れにくいのです。不思議なものです。

もちろん、別注であっても自由に制作します。

「無理して合わせてつくる」という事はありません。

しかし、こちらが相手の事を良く観察し、良く考えて制作します。

それと重要なのは、

「そのお店が細かく好みを指示したから、仁平の作品だけどもこのお店に良く合っているんだな」とお客さまが受け取れるように、自然な感じにそのお店の好みに仕上げる事です。それだけ、そのお店の事を研究して、つくります。かつ、お店の方も「ああ、思ったのと少し違うけども、これも良いな」と思っていただけるようなもの・・・「好みにピッタリなもの、というのは過去のもの」だからです。

一般のお客さまからそのようなご感想をいただいた際に、お店のご主人が「俺が、にへいを指導してこういう風に作らせた」と紹介するのか「にへいがウチの好みに合わせて実に良い感じに仕上げてくれた」と紹介するかは、そのお店のご主人によります。


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