（続）髭談義と刈り上げ頭
おはようございます。
最近思いつくまま短歌をあげております。
とい、です。
これだから短歌はやめられない
これは、下記の記事にコメントをいただいた方へ向けた、誤解を解く為の記事です。
おそらく読まれた方は、
（刈り上げとは坊主なのか？）
（といには髭が生えているのか？）
（髭談義とは歌手の話に花が咲いたのか？）
と、ご想像されたかもしれません。
安心してください、違います。
すみません、精進します。
美容院に行くタイミング
先日、久々に美容院に足を運びました。
と、いっても徒歩2分の場所です。
正直に申し上げると、1月末に散髪して以来、
髪型のことなど、なにも気にしていなかったのです。
そんな気も起きなかったのですから。
しかし、不意に「散髪モード」へ突入。
自分の中でふつふつ、ふつふつと沸いていた蒸気が蓋をこじ開けたように。なにか自分の内側を打破したかったのかもしれません。
その時の記事がこちら↓
思い立ったが吉日、とアプリ内を彷徨ううち、見覚えのある外観の美容院のページに、目が釘付けになりました。その美容院は、あろうことか私の狭い散歩コース内に位置していたのです。
（ここ！歩いていける！）
自動車に乗れない私の行動範囲かつ希望行き先は常に徒歩圏内なのです。
胸の高鳴りに従い、予約画面へ移ります。
曖昧模糊とした頭で考えた私の理想
それは、「強く在りたい」ということ。
（未来の自分の理想像を体現する髪型を作って欲しい）
と切に願いました。
後頭部刈り上げ、前下がりショート、
そしてカラーリング
（派手すぎないけれど挑戦したことのない色）
しかし、その理想像が実現可能なのか否か、
どうやるのかは私には到底分かりません。
にも関わらず、アプリの予約フォームに細かく「ここはこのまま、ここは相談したいです。」と書き込み、送信完了！
あとは来るべき日を待つだけ、と他力本願な私です。
「強くならなくてもいい」とひとの云う
気張らなくていい。
頑張りすぎたから病気になったのだから。
ゆっくり何も考えず休めばいい。
たしかにそうかもしれません。
でも、「強さ」という概念は、
人それぞれ思い描くものが違うもの。
私はこれからも「芯の強い女性で在りたい」のです。
いまはできなくても、
（1歩ずつ前に踏み出していけば）
（2歩進んで3歩下がっても）
（たまには進めない日があっても）
自分の中に理念（どう在りたいか）があれば大丈夫。
抑うつ状態を経た今、より強く思うのです。
病気以前にやってきたことのうち、
「不要なものは削ぎ、芯を太くするための土を培う」
ことに意義があると。
泥臭い作業やベタベタした自分の内面と向き合う大事さを知りました。（まだ面白さは分かっていません。）
接客のプロとの会話
けれども言うは易く、行うは難し。
訪れた美容室で、私の求めた髪型は1回では出来ないことが分かりました。
原因は地毛の色抜けが悪いことです。
「さすがプロ！」と思うほど、あれよあれよと色見本が出てきては、無知な私に原理から何から丁寧に説明をしてくれます。
自分の体験談を交えながらの説明に、
いつの間にか話に花が咲き、
話す予定のなかったことまで話していました。
「私、30歳までに髪を長く伸ばしてパーマをかける、
を目標にしてきたんです。
その髪型が当時の理想像だったんです。
しかし、それは早めに叶えてしまいました。
そして、昨年夏バッサリ切り落としてしまいました。」
（シャンプー台で目元口元隠しの布一枚隔てながら昔話をぶちまけてしまった）
すると、美容師のお兄さんは言うのです。
「男性って髪が伸びてきたから切る、という人が大多数だと思うんです。でも、女性の場合、心境に何かしらの変化がある時に、髪型を変える人が多いと感じます。」
たしかに。身に覚えがありありです。
（では、男性のもつ理想形ってなんだろう？）
「お兄さんにも理想の形って、ありますか？」
（やはり職業柄、理想の髪型とかあるのだろうか。）
「僕にもありますよ。理想の形。
でも髭の形ですね！
何回か試してみたんですけど、不評というか。
自分の中でも何かが違うんです。」
「箔がないというか、足りないというか。
形も然りなのですが、威厳がまだ僕にはないんです。」
その言葉に、私はとてもハッとさせられました。
（いくら外面を整えても内から放たれるものと釣り合わなければ不釣り合いになってしまう、と彼は考えているのだろう）
（それはもはや、男も女も関係なく性別を越えた難関ではなかろうか）
（一度や二度試したくらいで諦めていては理想なんて掴めないのだ）と、いたく考えさせられました。
退店前、鏡に映る自分の姿は自信に満ちていました。
在りたい未来の為に今の自分に胸を張ろう
髭談義から、新しい目標がまたひとつ出来ました。
お兄さんありがとう。
とい。