ファッションとデザインを横断するブランド、YUKI FUJISAWA
「YUKI FUJISAWA」は1点物の古着アップサイクル商品やニットなど、ファッションプロダクトを中心としたブランドです。他にも企業とのコラボレーションなど、ファッション/テキスタイル/デザインを軸に幅広く活動しています。
1.YUKI FUJISAWAってどんなブランド?
YUKI FUJISAWAは「テキスタイルレーベル」です。「テキスタイル=布・染色」による、ファッションとデザインを横断した活動をしています。
内容は、染色を施す一点物のヴィンテージのアップサイクル商品を中心に、企業とのコラボレーション案件も行なっています。
年によって前後しますが、2020年のヴィンテージ商品は約600点、新品量産アイテムは300点以上生産。2019年からは自社オンラインストアもスタートしました。
2019年、原美術館で開催したインスタレーション「1000 Memories 記憶のワークショップ」。プロデューサーに元シアタープロダクツの金森香さんを迎え開催しました。
直近の仕事はNHK連続テレビ小説[おかえりモネ] 。タイトルバックに登場する布をデザインしました。オーロラのように虹色に輝くテキスタイルは、実際に手染めした色合いを50mの布にプリントで再現しています。
このように「テキスタイル」をキーワードに、ファッションとデザイン分野を横断した活動をしています。
2.どうやって生産しているの?
時間の経過から生まれる美しさを尊び、経年変化していく様子が人それぞれに異なる様子を、わたしたちは美学として考えています。
プロダクトは千駄ヶ谷にあるアトリエで一つひとつに手仕事を加えています。NEW VINTAGE(ニューヴィンテージ)と題したアップサイクル商品は、自ら選び買い付けた素材に合わせて染色加工を変えていくため、全てがオンリーワンの一点物です。どこかの国で大切にされていたものが日本へ流れ着き、また新たな命を手に入れました。
ヴィンテージの洋服にあるシミや傷あと。その上に金箔をのせて『金継ぎ』のようにお直し
具体的には「①素材買付>②記録>③クリーニング>④修復>⑤デザイン(染め・プリント)>⑥検品」をして作り上げていきます。
一般的なアパレルブランドのように新品商品を大量生産するのではなく、古い素材に合わせてデザイン(染色加工)し、一点物ずつ仕上げるのがYUKI FUJISAWAの特徴です。
BEAMS原宿店で単独POPUP&カスタムオーダー会。約1年前からお店の方々と時間をかけて企画し、結果は大盛況。数日おきに追加納品するほどでした
委託販売(一時的に預け、売れ残った分は返却される販売システム)は基本せず、お店に完全買取をしてもらっています。
その代わり納品したら終わり!でなく、一緒に販売を見守っていくのもYUKI FUJISAWA独自のやり方です。
しばらく経って売れなかったアイテムがあれば一度アトリエにご返却いただき、新たなデザインを加えてお戻しします。(プリント、染め、箔のデザインを増やすなど)
その価格で売れなかったのには、きっとお客さまが納得する魅力が足りなかったから。新たな価値を加えて再度デザインし、お戻しします。
適正価格で販売ができれば、ヴィンテージも新たな持ち主に迎えてもらえてハッピー、購入するお客さまも満足、お店も売り上げが減ることなく、みんなが幸せに。
このように、できる限りセールにしない、一点物だからこそできる、関わってくれるみんなが幸せになれる売り方を試みています。
大量生産/消費の流れとは逆行したプロダクト。信頼できる方達とだけ、心を込めて一緒に販売しています。
この作り方に共感してくれるお店とお取り組みしながら、現在はオンラインストアに力を入れています。一点物以外にも、ヴィンテージから着想を得る新品の量産アイテムもスタートしました。日本の職人さんによる手編みニットやブラウスなどのお洋服を2020年から展開しています。ぜひこちらのnoteもご覧ください。
そして普段制作をしている千駄ヶ谷のアトリエでは、これまで年に1度アトリエショップとしてアランニットの販売会を開催してきました。状況が落ち着いた頃には新作のご試着会など、定期的にアトリエショップとしてオープンできたらと考えています。
2019年、ラコステとのコラボレーション企画。お客さまが持参のラコステ古着限定でYUKI FUJISAWAデザインのカスタムオーダーを受け付けました
3.ブランドの大事にしている点
「NEW VINTAGE」のアイテムの魅力は「ここにしかない出会い」。どこかの国で生まれたものが巡り巡って、新たな光を宿し、あなたと出会うこと。世界に一つだけのアイテムです。
ひとつひとつヴィンテージの声を拾い、それぞれの個性に寄り添って制作するやり方は、ブランド当初から変わりません。
ブランド当初から染めをご依頼している内田染工場さん。ヴィンテージ素材に特殊な染めという難しい加工にも一緒に挑んでくださっています
古着のリメイクブランドは増えてきましたが、染色や箔を加えた独自性のあるデザインはYUKI FUJISAWAだけ。特に「ヴィンテージ×金銀箔」はYUKI FUJISAWAのアイコンとして定評があります。
そしてわたしたちは、単なる「リメイク」だと考えていません。
下げ札には一つひとつそのヴィンテージが生まれ変わる前の写真をおさめ、辿って来た軌跡を記録し、染色によって新たな価値を添えています。
YUKI FUJISAWAのプロダクトは、時間の経過から生まれる美しさを尊び、それぞれの物語に光をあてるために生まれました。このプロダクトが、あなたの人生の一番あたたかなひと時と共にありますようにと、心から願っています。
シワシワになって、くたびれてしまった1枚の古着。あらたな色を添えることで、光が宿り生まれ変わっていくその姿に、いつも感動します。古くそのままで佇んでいるものに、染色を通して光をあてるこの仕事に使命感を持っています。
下げ札には、そのヴィンテージが生まれ変わる前の写真を添えて。元々は真っ白だったトートバッグ。ヴィンテージの年代や原産国、どのような加工を経ていつ生まれ変わったかを1枚ずつ記録しているカルテです
現在はこれまでの10年間で目にしてきたヴィンテージ素材をインスピレーションにした、新品の量産アイテムにも力を入れています。
代表作のNEW VINTAGEアランニットの模様をいれた手編みのニット小物など、職人さんのハンドニットに一点物らしい特別感のあるエッセンスを注いでいます。
4.インターンシップ募集中!
現在インターンシップを募集中です!素敵な出会いがありますように。
締め切りは2022年1月4日。詳細はこちらをご覧ください。
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