YUKI FUJISAWA

YUKI FUJISAWA(ユキ フジサワ)は、テキスタイルの手仕事で、ファッションの…

YUKI FUJISAWA

YUKI FUJISAWA(ユキ フジサワ)は、テキスタイルの手仕事で、ファッションの新たな価値を提案するレーベルです。 ヴィンテージに箔をあしらう1点物をはじめ、企業へのデザイン提供など幅広く活動しています。 https://store.yuki-fujisawa.com

マガジン

  • アランニット制作日記2019-20

    ヴィンテージ素材に箔と染めを施すことで、古着を新しく生まれ変わらせる「NEW VINTAGE(ニュー ヴィンテージ)」。 白い無垢なアランニットがどのように変化していくか、ライターの橋本倫史さんによる、制作のうらがわの記録です。

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箔が輝きを取り戻す/アランニット制作日記 12月後編

「このニットは届いたばかりなので、どんなふうにお直しするか、ちょっとお見せしますね」。ゆきさんはエプロンを身に纏うと、テーブルの上にニットを広げ、まずは状態を確認して、丁寧に毛玉クリーナーをかけてゆく。 「毛玉があると、箔をのせたときにそこだけぼこんとしちゃって、編み目が綺麗に見えなくなるんです。下地を整えるように、編み目の凸凹のへこんでる箇所の毛玉や、エッジの部分にある毛玉を取る。すごい地味な作業だけど、やるかやらないかで仕上がりのクオリティが違ってくるんですよね」  

    • ひとしずくの真珠との出逢いから生まれたリング

      アンティークレースを型取る【Lace Ring】にパールリングが仲間入りします。 艶を抑えたマットなゴールドに、一筋のきらりとした輝きのエッセンスを入れました。あこや真珠が煌めき、懐かしく落ち着いた雰囲気の10Kのパールリングです。 パールを愛した王女の名を冠してカラーパールを流行らせたと言われるフランス女王「Eugenie(ウジェニー)」の名前を付けました。パールとゴールドの上品な輝きが、穏やかな時間を感じさせるリングです。 とっておきのパールとの出逢いリングの中央に佇

      • 夜空の星々に想いを馳せて。【Star Pearl 】シリーズ

        きらめく星々をイメージした新作【Star Pearl】のピアスとイヤカフが、2月19日(土)よりYUKI FUJISAWA online storeで発売します。 個性豊かな姿をしているバロックパールとの出会いは、ヴィンテージと同じように一期一会の巡り合いです。真珠は自然物のため生まれる年によって色やかたちに個性が現れます。 ⁡ ある日、不思議なシルエットのあこや真珠と出会いました。それらは彗星を思わせる尾びれを持っていたり、きらめく粒の寄り添う姿が双子のように見えたり…。

        • ニットを繋ぐひと

           夏が過ぎ、冷たい風が吹き、ニットの季節がやってくる。  長らくヴィンテージニットを扱ってきたYUKI FUJISWAWAは、新たな取り組みに挑戦している。2021年の秋冬に向けて発表された新作は、ヴィンテージではなく、新たに編み上げられたニットたちだ。4月20日にWEBご予約会が始まり、オーダーを受けた数をもとに、マフラーやミトン、ニット帽フーディーが編まれてゆく。いずれはセーターに挑戦するつもりで、去年からマフラーやミトンといった小物に取り組んでいる。  デザイナーの

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        箔が輝きを取り戻す/アランニット制作日記 12月後編

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        • アランニット制作日記2019-20
          21本

        記事

          植物が織りなす輝きを身にまとう、花柄セットアップ

          YUKI FUJISAWA online storeでは10月8日(金)より発売します。 アトリエで育てている植物からデザインした、オリジナルの花柄セットアップが出来ました。こだわりをたっぷりと詰め込んだ、着る人の気持ちをふっと和ませてくれる「大人のための、ベビー服」です。 おそろいでハッピー 今回は「トップス 」と 「セットアップ+巾着」の2種類を発売します。 トップスは、アトリエの植物からデザインしたオリジナル花柄の前衿ぐりと袖に箔をのせました。きらめく箔がコーディ

          植物が織りなす輝きを身にまとう、花柄セットアップ

          ファッションとデザインを横断するブランド、YUKI FUJISAWA

          「YUKI FUJISAWA」は1点物の古着アップサイクル商品やニットなど、ファッションプロダクトを中心としたブランドです。他にも企業とのコラボレーションなど、ファッション/テキスタイル/デザインを軸に幅広く活動しています。 1.YUKI FUJISAWAってどんなブランド?YUKI FUJISAWAは「テキスタイルレーベル」です。「テキスタイル=布・染色」による、ファッションとデザインを横断した活動をしています。 内容は、染色を施す一点物のヴィンテージのアップサイクル商

          ファッションとデザインを横断するブランド、YUKI FUJISAWA

          シルバーリングに生まれ変わった、歴史あるアンティークレース

          YUKI FUJISAWAがこつこつと集めてきた秘蔵のアンティークレースのコレクション。そのなかから厳選した2種類のレースがシルバーリングとして生まれ変わりました。 王女の名前を冠したリングレースのつくられた年代、国、デザインからインスピレーションを受け、歴史上の王女の名前をつけました。   【Victoria(ヴィクトリア)】 イギリスでもっとも輝かしい時代を築いたヴィクトリア女王の名がぴったりの華やかなリングです。ステンドガラスを想像させるレースのデザインが100年の

          シルバーリングに生まれ変わった、歴史あるアンティークレース

          胸を張っておすすめしたい出来栄えです。2021年、冬のアランニット

          ご好評いただいているアランニット小物のWEBご予約会が、4月20日(火)20時からはじまります。 YUKI FUJISAWA ONLINE STORE 2021年秋冬はマフラー/ミトン/ニット帽フーディの3種類。 「アランニット×金銀箔」という意外性のある組み合わせは、YUKI FUJISAWAのアイコンとして定評のある代表作です。一から作り上げる新品のアイテムは、ひとつひとつ職人さんの手で編み上げるため、ご予約会でオーダーをお受けした数をもとに生産します。 私たちが

          胸を張っておすすめしたい出来栄えです。2021年、冬のアランニット

          小さなこだわりを積み重ねて。未来のあなたへ贈るアランニット。

          新作アイテムのWEBご予約会が、明日5日の21時からはじまります。 第二弾は、手編みのアラン模様ミトン/マフラー。「アランニット×金銀箔」という意外性のある組み合わせは、YUKI FUJISAWAのアイコンとして定評のある代表作です。 そのデザインを新たに、アランニットの小物で表現しました。 このアラン小物は、NEW VINTAGEを作りはじめてからずっとあたためていたアイデア。ヴィンテージ素材を使うのではなく、あたらしく一から作り上げる新品のアイテムです。 この時代

          小さなこだわりを積み重ねて。未来のあなたへ贈るアランニット。

          ジュエリーのようなお洋服。心から愛せるものだけを、作るということ。

          今年の新アイテムのご予約会がYUKI FUJISAWAオンラインストアで5月5日からはじまります。 第一弾は、まるでジュエリーを身に付けているような、きらきらとかがやく金銀箔のレースブラウス/ワンピースです。 圧倒的な存在感のある「金銀箔レース」は、YUKI FUJISAWAのアイコンとして人気の高いオリジナルデザイン。 これまでの一点物のNEW VINTAGEシリーズでも、1900年代前半のコットン素材を見つけるたびに制作していたアイテムなのですが、欲しいというお声に

          ジュエリーのようなお洋服。心から愛せるものだけを、作るということ。

          私たちの今のすこし先の未来を、あかるく照らす光となりますように

          今年のあらたな試み。アランの手編みミトンとマフラーが登場です。もちろん、YUKI FUJISAWAのアイコンである「金箔/銀箔」をのせて。 代表作のヴィンテージアランセーターは、古着を素材にしているため、ひとつひとつお直しから染めまで、じっくり時間をかけて作り上げます。そのため、大量生産が難しく…。 もっと多くの方へこの世界を届けられるように、これまでに見てきた美しい数々のアラン模様を、あらたな小さい世界にぎゅっと詰め込んでお届けします。 アイテムは、ミトンとマフラー。

          私たちの今のすこし先の未来を、あかるく照らす光となりますように

          編集後記/アランニット制作日記 4月

          10ヶ月にわたって、制作の日々をことばに残してゆく「アランニット制作日記」の連載がついに先日完結しました。 せっかくなので、わたくしデザイナー藤澤のことばで編集後記をすこしだけ…。 制作日記の中心となっているこのアランニットは、かれこれ8年続いてるYUKI FUJISAWAの中でも代表作といえるシリーズです。 ニットをずっと染めていただいている染工場さんを訪問した、8月の日記。 活動を振り返っていつも思うのは、わたし自身は裏方で、そこにあるモノを繋いでゆくことが主役。

          編集後記/アランニット制作日記 4月

          わたしにとって、ひかりってこれです/アランニット制作日記 最終回 3月後編 その2

           「これ、おんなじ靴」。公園を歩きながら、青柳さんが口にする。ゆきさんが「おぼえてますか?」と僕に言う。それは去年の1月の終わり、沖縄を訪れたときに、ふたりが偶然お揃いで履いていた靴だった。  その日は沖縄で撮影が行われていた。青柳いづみさんと今日マチ子さんによる共著『いづみさん』が刊行されるにあたり、沖縄でグラビア撮影が行われた。撮影に向けて、青柳さんが協力を依頼したのがゆきさんだった。 青柳 ゆきさんと一緒にごはん食べに行ったりするようになったのは、『いづみさん』を作

          わたしにとって、ひかりってこれです/アランニット制作日記 最終回 3月後編 その2

          女優・青柳いづみさんとの出会い/アランニット制作日記 3月後編 その1

           今月で最終回を迎える、「アランニット制作日記」。その締めくくりに、「記憶の中のセーター」を実際に着てきた人に話を聞かせてもらうことにする。ふたりめにして、最後に登場してもらうのは、女優の青柳いづみさん(左)だ。 藤澤 最終回はニットがいいかなと思って、今日はアラン諸島で買ったニットを着てきました。 青柳 アラン諸島って、外国の? 藤澤 そう。アラン諸島に行ったときに買ったやつ。 青柳 これは箔押ししないの? 藤澤 しないの。資料として買ったのでほとんど着てないんで

          女優・青柳いづみさんとの出会い/アランニット制作日記 3月後編 その1

          10年前のことと、今のこと/アランニット制作日記 3月前編 その2

           和平さんと出会った頃、ゆきさんは古着や小物に箔を施す「NEW VINTAGE」というシリーズを始めたばかりだった。一方の和平さんも、写真を撮り始めたばかりだったという。 藤澤 最初に会ったときから、私の中では「服が好きな、写真を撮ってる、かずへりんくん」みたいなイメージだったかも。 木村 じゃあもうカメラは触ってたのかな。 藤澤 カメラはね、提げてた気がする。その姿がすごく記憶にある。おしゃれで、カメラを持ってて、背が高い。 木村 写真の入りは、作品制作とかじゃなく

          10年前のことと、今のこと/アランニット制作日記 3月前編 その2

          写真家・木村和平さんとの出会い/アランニット制作日記 3月前編 その1

           昨年7月から始まった「アランニット制作日記」は、今月で最終回を迎える。その締めくくりに、「記憶の中のセーター」を実際に着てきた人に話を聞かせてもらうことにする。ひとりめは、写真家の木村和平さん。春の日、吉祥寺で待ち合わせて、話を伺った。  2019-2020の「記憶の中のセーター」のビジュアル撮影をしてくれた木村和平さんは、ゆきさんと古い付き合いだ。ゆきさんは和平さんのことを「かずへりん」と呼ぶ。和平さんが最初にゆきさんの作品に触れたのは、2012年にデザインフェスタギャ

          写真家・木村和平さんとの出会い/アランニット制作日記 3月前編 その1