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ゼロから始める実家の米づくり18:田植え前、最後の準備へ

例年5月連休に行う田植え。その田植えが迫ってくる4月末は準備が大詰めとなってきます。

まず、田んぼに水を引き込みます。地域の決めた日程に従い、順次近隣の人々は水取りを始めていきます。

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この水取り。上流と下流の関係がある為、好きなタイミングで水を田んぼに入れて良いわけではありません。

昨年は、その件で近隣でちょっとしたトラブルもありました。

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水路の保全、水の管理は一戸だけではままならないものです。だからこそ、地域ぐるみの役を設け、1ヶ月に一度程度の頻度で草刈り等の役が発生しています。

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さて、田んぼに入れる水の量は、うっすら土の表面の凸凹が水面に浮かぶ程度です。水の入れ始めからしばらく時間がかかる為、マルチタスク、並行して別の準備にも取り掛かります。

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田植えを行う前には、代掻き(しろかき)を行います。水を田んぼに引き込んでから、最後にトラクターで耕しながら地表を平します。水を入れてから耕すことで水と土が均等に混じり合い、また、苗も植えやすい土の柔らかさになります。

今回は、図のようなアタッチメントをつけて行うことにしました。

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土を直接耕すロータリーのさらに後ろに、耕した土を平していくためのアタッチメントです。

あまりに田んぼの地表が凸凹したまま田植えを行うと、苗の植え付けがうまくいかなかったり、生育に差が出てしまうこともあります。

単純に見栄えが悪いということもあるので、丁寧にやりたいところです。

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水が田んぼに行き渡り、およそ半日かけて代掻きを終えてみるとこんな具合です。

トラクターで耕してみると、地中の水が地表に溢れてきて、程よい水量になっていることがわかります。

この、水が地表ギリギリの水位であることで、なみなみに水が入った状態の田んぼよりも苗が根付きやすくもなります。

また、トラクターの走り方によって田んぼの土の量が偏ってしまうこともあるのですが、こうして水をギリギリの水位に入れてみると一目瞭然となります。(土の量が偏り多くなっていると、水面に浮かび上がって目立つ)

今回は、ぼちぼちうまくいったようです。

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ただ、今年の5月連休は雨が多く、田んぼの水量調節がなんともやりづらい。数年に一度の除草剤もトラクターで耕しながら撒いたりしましたが、水量を減らす為に用水路へ流すと、それらも一緒に流れでしまいます。

ところで、今回使用したトラクターのアタッチメント、重量にして20キロくらいあるのですが、それを付けたり外したりあくせくしていると、近所のおっちゃんが通りかかってこう言うのです。

『おぉ、代掻き終わったんか。なんや、こんなの使ってんのか?要らんやろ。』

汗を吹き出しながら作業していた時間は何だったのか、そもそもそんなに重要じゃない装備がなぜ実家にあったのか、色々気になり考えながらも、とにかく代掻きは終えることができました。

代掻きを終えた後は、土と水が程よく落ち着く(水面の泥が地面に沈着する)まで1日ほど猶予があります。

その間に、田植え機の最後の準備を行います。

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バッテリー充電と燃料、OK。

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ハンドルや計器類もOK。

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植え付け部に油を差し、動作も問題なし。

さぁ、これでいよいよ準備は整いました。今年の田植えが始まります。


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