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紫がたり 残り9話です。。。

みなさん、こんばんは。
長くお付き合いいただきました令和源氏物語。
「幻」の次に「雲隠」で最終話。
残り9話となりました。
全449話にて完結となります。
(あと一話で450話じゃん!というご指摘は華麗にスルーさせていただきます)
一年半にわたる掲載となりましたでしょうか。
文字数にするならば、約600,000文字。
長い物語です。
note掲載用に1話1,000〜2,000文字で話を構成しましたので、
これを書籍にしようとしますと、構築法を変え、書き直しが必要となります。
加えて私の源氏物語は創作部分が多いので、その部分を活かす為にもやはり時系列を考証してやりかえが必要です。
なるほど過去に多くの方々がそれぞれの時代の言葉で源氏物語を書き下ろしてこられましたが、大変であったろう、とその苦労が忍ばれます。
先人の方々偉大なり・・・。

さて、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、ここにきて聞き慣れない『手紙供養』という言葉に疑問をもたれたのではないでしょうか。
まさにこれは創作で、源氏が世を捨てるまでの心持ちを表すために用いたものです。
柏木が秘密を露見した手紙を、源氏がその罪を赦した証に火にくべてあの世の柏木に返すあの場面から始まりました。
女人たちから送られた手紙は人の目に晒されるべきではありません。また、後に遺すべきでもありません。
亡き方にはその手紙を返すことに。
まだ存命の方には思い出を秘する礼儀として。
最後に手紙をくださった方を想いながら読み、感謝の念をこめて念仏を唱える。
そして炎の浄化によりかの元へと送られるのです。
まさに心に折り合いをつけてゆく作業といいましょうか。

『雲隠』の帖は源氏の死を暗示する帖名ですので、何も書かれていないというのは、たいした手法だと思います。
(単に欠損という説もありますが)
ここまで源氏の生涯を見つめてきた読者各々に委ねたラストです。
私はガッツリ『雲隠』の帖を書きましたが、読者の方々に最後は委ねる方式を取りました。
今しばらく「紫がたり」にお付き合いいただければ幸いです。

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