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無愛想に「お役所仕事」をする人たちについて考えてみた

ここのところ立て続けに、わたし的には「ありえない接客」に出くわしたので、今日はそのことについて書いてみようと思う。

「ありえない接客」のほとんどは、声が小さい、不愛想、融通が利かない、という、俗にいう「お役所仕事」という類のやつだ。

お役所仕事、とは、

とかく形式的で不親切・非能率になりがちな役所の仕事を非難していう語。

デジタル大辞泉より

いちおう言い訳しておくが、「役所」でも、とても丁寧な対応をしてくださる方は多い。これから書くことは、役所がどうかというよりは、この「お役所仕事」という言葉の意味のような人たちについての考察だ。


不愛想、ぶっきらぼう、声が聞こえない。効率が悪い。来訪者を待たせているのに一向に急ぐ気配がない。競争のない社会の負の副産物みたいなものが「お役所仕事」という言葉に濃縮されているが、この「お役所仕事」レベルで収まるならまだ可愛いもので、さらにパワーアップすると、何を思ったのかお客に凄みを利かせるという、ワイルドなものまである。


たとえば最近あったビックリ接客を3つほど挙げてみよう。

1.「チッ」と不機嫌に舌打ちをする集荷スタッフ

郵便局は、国営から民営になってだいぶ経つが、やはり体質が国営なのか、不愛想な方がまだまだ目立つ印象だ。窓口は笑顔が優しい方が多いが、わたしのパート先に来る集荷のお姉さんなどはとんでもなく不愛想で、ビックリする。

毎日何社もの運送会社が集荷に来たり荷物を持って来たりするが、ダントツにやる気がなさそうな方がの集荷スタッフ。

女性の方が集荷にいらっしゃるのだが、夕方の時間帯に集荷に来ることが多いのだが、まず、とにかく挨拶がない。見ればわかるが、接客業務で忙しい時などは「集荷です!」と言ってくれないと気づけないときもある。そんな感じでフラッと入ってきて、こちらもレジ打ちなどで忙しい時間帯なので、少し待ってもらうことがあると、そのときは「休め」の姿勢で不機嫌そうにあさっての方向を見てぼんやりしている。

まあ、とりあえず荷物を持って行って、しかるべく集積所に持って行ってはくれるのだろうが、毎回とんでもなくダルい感じで、モチベーションを感じたことがない。

余計に残念に感じる理由の一つに、その集荷の方は結構な美人さんで、にっこり笑えばかなり好印象になるであろう素質を持っているのにも関わらず、常に覇気がなく、不機嫌に見えるからだ。

毎回その人があまりにも覇気がないので、気になって、パート仲間にそのことを話してみたことがあったのだが、すると彼女は驚くべきエピソードを教えてくれた。

たまたまこちらのミスで、発送する荷物の防犯タグ(磁気ゲートを通ると鳴るもの)を取り忘れて発送しかけたものがあったそうだ。彼女は慌てて梱包しなおすので、少し待ってほしいとその集荷の女性に伝えたところ、恐ろしいことに、怖い表情で「チッ」と舌打ちしたというのだ。

もはやサービス業なんかさておき、お役所仕事なんかスルーして、何かの演出ですか?と問いたくなる対応だ。

確かにいくら集荷したって、彼女には定額の給料が入るだけだろうし、笑ってもブスっとしてても荷物を持っていけばよいのだから、タブーを犯しているわけではない。

が、いちおう立場的には、運送業というのは発送する側も受け取る側も「お客様」であり、その人に対しては業務を遂行する、プラスアルファがあってもいいような気がする。

もちろんほかの国ではこんなに手取り足取り、ホスピタリティなどないと聞くが、とりあえず日本の今の状況を鑑みて、相対的にそう思う、ということだ。


2.不愛想極まりないガソリンスタンドの接客

近所のガソリンスタンドが今月末で閉店するらしい。ここのガソリンスタンドはスタッフ全員がとても愛想が良く、運転がへたくそで機械オンチのわたしにとっての駆け込み寺にもなっていたスタンドだ。

とても残念なのはもちろんだが、もう一つ気がかりなことがあった。それは、5000円の洗車プリペイドカードを持っているのだが、あまり乗らないので残額が4000円も残っていること。

そもそも、息子の中学受験の年だけは毎日送迎してめちゃくちゃ車に乗ったが、それ以外では週に1回、近場しか車に乗らないし、駐車場はコンクリートで覆われているので洗車もあまり必要がない。

洗車するにしても、多くて月に一度。

その洗車プリペイドカードも薦められたときには、あまり欲しくはなくて一度は断ったのだが、勧めてきたスタッフさんが、わたしが車をぶつけて相談に乗ってもらった人で、とても良くしてもらったのと、年末のかき入れ時に寒空の中たたずんで売り上げをあげなくてはならないのと、「プリペイドカードの使用期限が半年になっているけど、永久に使えるのでぜひ」と言われたので、なんかもう年末だし、ずっと使えるなら使い切るだろうという気持ちで購入したのだ。

そんな経緯で買ったプリペイドカードだが、今月末で閉店となっては絶対に使い切らない。なので、返金できるかどうか、もしくはそれが無理だとしても、何か別のサービスを受けることで相殺できるかどうか確認するために、外出帰りの夜に、スタンドに立ち寄った。

いつも感じの良いスタッフしか出てこないのに、その日に限って大ハズレのスタッフに出くわした。

不愛想な顔で「なんですか?」から始まり、ことの経緯を伝えて、返金などできないかと聞くと「できないっすね」と一言。

月に一度も使わないといったうえで購入して、閉店まで残り3週間だというのに

「できるだけ洗車してもらうしかないっすね」

の一点張りだ。

普段からこのスタンドではとても親身な対応をしてもらっているので、「それは店長の判断ですか?」と聞くと、「何も指示が出てないんでw」という返事。

即座に今までお世話になったスタッフさんたちの顔を思い浮かべたが、そんな無下なことを言う人たちではないはずだという確信があった。

なのでその不愛想なスタッフに「では責任者の方に確認していただけませんか?」と聞くと、「いや、そっちから電話してくれれば」と、なぜか私が再度お電話を差し上げなければならないことになっている。

だんだん本気で腹が立ってきた。

あまりに他人事な対応なので、「あなたはここのスタッフではないんですか?」と聞くと「ここのスタッフだ」という。

「だったら、誰に電話すればいいか、責任者の名前を教えてもらえますか?」というと、「いや、昼間に電話すれば誰か出るんでw」という。

それでもし、お前が出たら、わたしはまた同じ対応を受けることになるではないか。確実にまともに話が通じる相手と話がしたいのだ。

もう、この人と話しても無駄だと思い、怒り心頭になりながらも、昼間に出直しますと立ち去った。

そして翌日、顔見知りのスタッフがいるかどうか確認しながらガソリンスタンドを訪れた。

するといつもの真摯なスタッフさんが対応してくれて、同じく洗車のプリペイドカードの事情を話すと「返金できますよ」と即答してくれた。

やっぱりわたしのカーライフを支えてくれたスタンドのスタッフさんだ。彼が店の責任者だそうだが、4000円をどぶに捨てろなどということを指示するはずがないと、ホッとした。

ホッとしたついでに、昨晩あったことを洗いざらい話した。普段、どんなスタッフさんも笑顔で、分からないことは丁寧に教えてくれているから信頼していたのに、最後にまさかの不愛想接客で驚いた、と言ったら、困った顔をして、「そのクレームはよく受けて、実は困っていた」という。

話を聞けば、その不愛想な彼は自営業でスタンドをやっていたそうなのだが廃業し、フランチャイズのスタンドに就職してきたのだという。ほかのスタッフと明らかに違う経路で、ガソリン50リットルと言ったら50リットル出せばいいんだろ、という感じ。

ガソリンスタンドは通称「SS」、サービスステーションだ。申し訳ないが、彼からはサービスのかけらも感じなかった。

そういう愛想を売れるタイプではないのだろうが、接客業はほんとうに向いていないよね、というのはスタンドの責任者とわたしの間で理解し合え、わたし自身も信頼していたスタンドが、やはり一人を除いて信頼できる人に運営されていたことにホッとした。


3.非効率かつテンパり極まりない公民館の受付


公民館は非営利の公的機関なので、残念ながらネットなどのIT化が比較的遅いのは致し方ないと思う。

わたしは昔からパソコンやネットに興味があり、ずっと使ってきたので一般的な主婦より詳しいとは思うが、それにしても、利用している公民館の受付の処理などは閉口してしまうくらい非効率だなと思う。

サークルの登録内容を変更するために申請に行ったのだが、まずその受付の方のテンパり具合がすごい。変更申請のための用紙を探すのに一苦労、その用紙に何を記入するかを確認するためのマニュアル探しに一苦労(その用紙に必要なことは書いてあるのに)、さらにそうやって紙で書かせてから、パソコンに情報を打ち込むらしいのだが、打ち込むのには2時間くらいかかるので、申請書を早く書いてくれという。

ちなみに変更したのは、代表者名と、その住所だけだ。

それだけ変更するのに、そしてそのやり方は私が見えている場所にやり方が書いてあって、付箋で大きく貼ってある。なので時間もないので「ここに書いてあるやり方で書いていいですか?」と聞くと、「待って!余計なことしないで!!!」と言って、キレ気味にテンパっている。

こんなことを言うと大変申し訳ないのだが、公民館のシステムを見たことはないが、この処理、わたしがやったほうが早いのではないかと思ってしまった。

さらに、予約システムについての質問をすると、「やったことがないのでわかりません!」とキレ気味に返答された。

調べて連絡します、とか、そういう返答の選択はないのだろうか。

昔から家があれこれ商売に携わっていて、接客気質がしみ込んでいるのか、こういう来訪者に対して自分が非力であると思ったときに、できることをしようとしない、もしくはやる気がない、というのは非常にがっかりする。

その本人の知識に差があることが問題ではなく、せめて、できることはないか、と考えている空気がないことにモヤモヤするのだ。


「改善モンスター」なわたしが思う、接客業の面白さ

まあ別に、だからといって、私はわたしで改善点ばかり考えてしまう「改善モンスター」な部分も自覚しているので、改善を考えるばかりがすべてではないだろうし、まあ、そういう不愛想でエネルギー消耗を節約する?ちょっと不愛想な方々の心理は測りかねるのだが、そういうのが苦手な人がいるのもそうだろうし、サービス業といったって、そこまで気合入れなくても言われたことやってればいいんでしょ、という姿勢で仕事をしている人もいるのだと思う。

ただやっぱり私は、接客をするときはなるべく気持ちよく話をしたいし、妙ないちゃもんをつけるクレーマーはさておき、ほとんどの人は、元気よく挨拶して、困りごとには共感しながら、できる限り解決策を提案する、という真摯な対応をすれば、ちょっとした不具合にも割と理解を示してくれるものだなと思う。

時給が安い、嫌な人がいる、やりたくない仕事をやらされる。つまらないと思うことなんていくらでもある。でも、つまらない仕事に、つまらなく時間を浪費するより、つまらない仕事の中にほんの少しでも面白さ見つけられたら、毎日がちょっとだけ楽しくなると思うのだ。接客というのは通りすがりの相手がいる仕事だ。だからこそ、ほんの少しの会話で楽しくなる日もあれば、なんだか最悪な気分になる日もある。でもそういうコミュニケーションが生まれると、安い時給の接客業も、少しは面白いものになっていくと思うのだが、どうだろうか。

今日もお読みいただきありがとうございました!









お客様は神様だ、とは言わない。嫌なことがあって、他人に笑顔を振りまく気分ではないのかもしれない。ただ、一応仕事としてやっているのだし、人と人が小さなコミュニケーションをとる接客の場において、できればお互いが気持ちよく接したほうが良かろう、とわたしは思う。


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