絶品パンと一緒に、鶏肉のカチャトーラ
まだまだ引っ張る、金曜日のお話。
坦々麺を食べて、絶品パンとOtto氏へのお土産を買い、サン・マルタン運河で散歩&撮影会をしたらあっという間に門限18時。日が長くなってきて、天気がいい日が続くとこの門限が憎い。
ちなみにフランス、今週末からニースとダンケルクが週末外出禁止になった。高齢者へのワクチン接種は徐々に進んでいるとはいえ、まだ文化施設は開かないし、レストランは再開する気配がない。
去年の3月17日から第1次コンフィヌモンが始まってもう少しで1年か。精神の崩壊をすんでのところでせき止めるために、とにかく必死に何かしら作ってたな・・・とカメラロールを見ながら懐かしむ。思えば私の酔狂生活はそこから始まったのだなと。いや、昔からだいぶ垣間見えていた気もするが。
戯言はやめにして、さあ、足を伸ばして買ってきた「パン・デ・ザミ(友のパン)」を何に合わせようか。そういえば週頭に、日本のパリでカチャトーラを作っている方にインスパイアされたのか、半ば無意識のうちに鶏肉を買ってきてたんだった!
松屋で牛丼or豚丼のテイクアウト以外したことがない私は、カレーにとどまらずシュクメルリとかカチャトーラとか果敢にメニュー化チャレンジしていることを知り、もはや牛丼屋じゃなくファミレスじゃん!と思ったのだった。帰国したら行ってみたい。
さて、カチャトーラ。昔よく「作ってあげたい彼ごはん」という本に載っていたレシピで作っていた覚えがある。今では微塵も感じられないが、エビちゃんOL的なものに影響を受けていた若かりし頃の当時の私は、なるほどこういうごはんがウケるのか・・・と。この本を参考に色々作っていたと記憶している。大体自分にだけど。
ブイヨンにケチャップと砂糖という、万人受けしそうな味付け。
10年以上時は過ぎ、もはやエビちゃんといえばネイルでも巻き髪でもなく、完全にエビトーストにスーパードライ派。どうしてこうなった?否、これを必然という。
鶏肉は骨つきのほうが安いので、本日は手羽元にて。塩胡椒を軽く振っておく。
野菜は、にんにく、エシャロット、マッシュルーム、セロリスト的にはセロリ、トマト、オリーブ。今日はパンが食べたいので、じゃがいもはなし。
ブイヨンは茅乃舎の野菜だしを使ってみる。あと欠かせないのが白ワインと白ワインヴィネガー。
まずはフライパンにて、みじん切りにしたにんにく、エシャロット(半分は薄切り)、セロリをオリーブオイルでじっくり炒める。
この後にマッシュルームも加えて軽く炒めた。
香味野菜たちに火が通ったら、鍋に鶏手羽元を入れ、皮目を下にしてこんがりと焼く。ひっくり返して全面に焼き目をつけたら、白ワインと白ワインヴィネガーを回し入れて水分を飛ばす。今日のハーブはタイムにしよう。
水分が飛んで香りが立ってきたら、先に炒めておいた香味野菜+マッシュルームを投入。さらに茅乃舎の野菜だし汁を200〜300ccくらい入れる。パンにソースをたっぷりつけたいので、水分はやや多めに。トマトピュレと、湯むきしたほうがいいんだろうなーと思いつつ、そのままくし切りにしたトマトもいれちゃう。
蓋をして弱火で20分くらいしたところで、黒オリーブを加えて味を整えたら、完成。トマトの酸味が強かったらちょいと砂糖をいれる。
パンを食べるためのカチャトーラの完成。
さて、絶品パンのお出まし。この素朴でゴツい感じがよい。
適当な大きさにカットして、トースターで軽く焼いたら食卓へ。ボナペティ!
カチャトーラは言わずもがな。白ワインヴィネガーの酸味がいい。前まで作っていたのはえらくお子ちゃまの味に感じる(それも美味しいんだけども)。
肝心の友のパン、やっぱりカリもちな食感も、独特のリッチな味も、美味しいがすぎる。なにより香りが素晴らしくて、何だか懐かしい香りがするぞ・・・と鼻を押し付けては嗅ぎながら食べていたところ(変態)、ようやくピンと来た。
三陸祖母から送られてきた松茸で母が作ってくれた、
松茸ごはんの香りだ。
(あくまで個人の記憶と体験に基づくものです)
2人分だしと思って250gの小さい方をチョイスしたけど、大きい方を買っておけばよかったと後悔。次回は大きい方を買おう。
Otto氏もパンは美味しいと勢いよく食べていたのだが、さらに味を足したい族らしく、氏にとってサムライソースと2大双璧をなすアンダルーズソース(ベルギー発祥のピリ辛マヨにちょっとトマト風味のソース)を追加していた。
そしてデザートには、友パンにお決まりのヌテラ。
私は1スライスだけとっておいて、翌朝バターとはちみつを塗って牛乳とともにいただいた。このパンがあれば朝ごはんも食べる気になるわ。
翌日のお昼は、シチリアのkaorinaさんがよくやられているリメイクを。といっても、余ったカチャトーラをスパゲティに絡めただけ。Otto氏は赤が見えなくなるくらい大量にチーズをかけていた。
デザートは、待ちに待ったタルト・オ・ポム。
側面からも美しい。
控えめにいって、最高。りんごがぐちゃっとしてないのもいいし、ほんのり塩味のする生地がこれまた良いバター使ってるなーって感じで。甘いものそんなに食べない私がまるごとひとついけるんじゃないか?という美味しさなのであった。
たまには足を伸ばして美味しいものを買いにいくのもいいね〜、また付き合っておくれ、相棒よ。
え、俺のこと呼んだ?🐶