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精神科の回診、改めて実感させられたこと。


さっき、精神科の回診があった。
今日のわたしは元々の状態がナーバスだった。一昨日から続く痛みで疲れていて、もう嫌になっていた。
“ソセゴン”という強力な鎮痛剤を今も点滴してもらっているほどに痛みが強くてしんどい。術後に受けたことはあったものの、それ以降受けていなかったソセゴンの点滴。始まってから数分で痛みが落ち着いてきたことにびっくりした。効き目が強力すぎて少し怖くなった。


まあ、そんな状態で点滴が始まって少しした頃に精神科医1人と精神科ナース1人が来た。最初はいつものように困っていることを淡々と訴えた。胸の苦しさがしんどいこと。その胸の苦しさは、具体的な手術内容を知った日から出て来ているので、手術への不安から来ているだろうと思っていること。そこから
「10/5からの約2ヶ月間があまりにも現実離れしていて、心が追いついてきていない気がする」
と話したら、それがきっかけで色んな気持ちが溢れてきてしまった。

10/5に記憶が無い間に飛び降りていたのが悔しい。そういう気持ちは持っていたけど、行動化をどうにか我慢して頑張っていたのに、知らない間に飛び降りていたから、悔しい。
でも、解離していた、記憶が無いって言ったって自分がやってしまったことには変わりがないから自分を責めることしか出来ない。辛い。苦しい。
そして、自分自身のことが怖くなった。衝動的な解離は、切ったりしてあったことはあったけれど、ここまでのことはしたことがなかったから、自分が自分の知らないうちに何をしでかすか分からないことが怖い。もし、また同じことをしてしまったら今度こそ命は無いかもしれない。

そんなことを話した。もう、号泣だった。ボロボロ涙が零れ落ちてくる。感情もぐちゃぐちゃ。とにかく涙が止まらない。喋り出したら止まらなくなって泣き出したら止まらなくなってしまった。

わたしは、
“ここではもう薬の調整だけお願いしてあとは自分でどうにかしよう。ここで信頼関係が築けるはずがないし、精神科医って言ったって自分のそこまでの心の奥底の気持ちを話してもきっと意味が無い。”
そう決めつけて心の深いところの話をすることを意識的に避けていた。話したところで、しっかり受け止めてくれる人なのか、そんなことはこの短い期間の付き合いでは分からないと思ったから。
だが、精神科医はプロな訳であって。話を上手く引き出されてしまった。わたし自身、ずっと『もう苦しい』『自分の心の奥底の気持ちを話せる人がいるなら、誰かに話したい』と、本当の気持ちは苦しい気持ちを話して少しでも楽になりたい、という気持ちだったので、ボロボロ、ヒックヒック泣きながら、溜まってたものをぶわーっと吐き出してしまった。本気の号泣だった。

精神科の先生は
「いつも薬のことばかり話していたから、𝘺𝘶𝘪さんが自分の中できちんとこういうことを考えていることを知れてよかった」
「ひとりで闘っていたんだね」
「話してくれて安心した」
そんなことを言ってくれた。
意識的に自分の気持ちを話すことを避けていたことを打ち明けて、「話せませんでした。ごめんなさい」と謝ったら、「でも、今こうやって話せた。それでいいんだよ」と言ってくれてますます涙が止まらなくなってしまった。
「こうやって話すことも、𝘺𝘶𝘪さんがきちんと𝘺𝘶𝘪さんのままで居られることに繋がると思うよ」「苦しい気持ちを話してくれてありがとう」
…涙が止まらない訳がないでしょう。

たまたま、きちんと受け止めてくれる精神科の先生に出会えた。という運が良かったのだと思う。なのに、今まできちんとお話ができずに、本当にごめんなさい。
自分の心の奥底の気持ちを話すことは、きっと誰だって怖いはず。でもその部分を話すことが出来た、吐き出すことが出来た。すごく心が軽くなったし、楽になった。

そして、元々の主治医の先生も、わたしが精神科の先生に心を閉ざしたまま何も話さずにずっとひとりでこの気持ちを抱えたままで居ることは望んでいないはずだと、気持ちを話せているといいな、と、きっとそうやって思ってくれていると、今ならなんとなく想像がつく。
そんな考えにも、気持ちを吐き出すまでは至らなかった。そんな想像は出来ていなかった。

精神科に入院している訳ではなく、メンタル面の治療を進めることを目的として入院したわけでも勿論ないけれど、この入院生活で色んな気づきがあって、自分で自分が少し成長できたのではないかと、そう思える瞬間がある。
望んだ入院ではない。精神面では寧ろマイナスになると思っていた今回の入院。時間の無駄だと思っていた。身体を治さなければいけないから渋々入院しているだけで、折角メンタル面の治療を頑張っていたのに。と、憤りさえ感じていた。
だけど、わたしは今回の入院を通じて、確実に成長出来ている。そう思える。
きっと人生に無駄なことはないんだと、今はそう思えている。今感じているこの感情は、忘れずに大切にしたい。そう思った。


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