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事業の失敗とカフェ開業、精神疾患と向き合い続けた2024年を振り返る|無事に今日を迎えた奇跡に感謝を

2020年に独立を決心し、2021年からフリーランスのWebマーケターとして活動を開始、2022年は既存事業に加えてWebライティング事業やアパレルブランド「SLAPPING」の立ち上げ、イベント事業などを始め、2022年末にシェアキッチン「TOIKIBA」を開業、そして2023年に全てがうまく回らなくなり、キャッシュが枯渇。2023年末にシェアキッチンを閉店する。

そして2024年。不思議なご縁によって店の跡地を使ってビジネスを続けられるようになったため、今ある環境を使ってできる事業としてカフェをオープンすることを決意。

信用も信頼も失い、資金も底を尽きた状態で、2024年2月3日『森と小川のカフェたゆたふ』をオープンした。

森と小川のカフェたゆたふ
森と小川のカフェたゆたふ

色々と詳細を省くが、とにかく地獄の状態から2024年が始まったということだ。

誤解を恐れずに言っておくと、カフェを開業したのは今できることは何かを考えた時に手元の手札にあったカードのひとつであり、ある種の消去法で残った道であった。

昔から飲食店に興味はあったし、やってみたいという思いはあった。場を作るビジネスをしたかったし、紅茶を専門としたカフェをやりたいと企画したこともあった。

しかし、当時の状況はとてもじゃないけど飲食店をやれるような状態じゃなかったし、自営業でビジネスを続けられるデットラインはとっくに超えていた。

それでも店舗ビジネスを続けざるを得ない状態だったのだ。続けていなければ自己破産をするしか道がなかった。私はそれを極端に恐れていたのだ。

2024年はそんな状態から始まった。


2023年末に学生時代から積み重ねられた精神的疲労や劣等感が混ざりまくったブラックボックスがビジネスの不調によるストレスで爆発し、自殺未遂するほどの鬱病と不安障害、離人症のような症状と乖離性のような症状が合わさった時間軸の乱れ(+極度の希死念慮)でボロボロの精神状態を抱えながら、膨れ上がる借金と将来への恐怖と戦う日々が始まった。

鬱病の症状がどれだけ酷くとも賃料の支払いと借金の返済は待ってくれない。仕事をしなければより地獄へと突き進むだけの状況は私の精神を日々疲弊させていった。

「死んでしまおうか」

何度思ったことだろう。無理だと。諦めたいと。なんでこんなに頑張っているんだと。

店を続けることは最良の選択だったのか?と何度も問いかけた。自問自答を繰り返す日々。毎月「来月を乗り越えるのは無理かもしれない」「春を迎えることはできない」「夏前に終わると思う」…と現状を冷静に分析すればするほど今自分は地獄に突き進んでるだけなのではないか?と思ってしまい精神が不安定になっていく。

SNSでは死にたいと、消えたいと喚き散らかし。
現実世界では人と話す度に劣等感と嫉妬で苦しくなっていく。

それでも前に進むしかなかった。必死にメニューを考えて、レギュレーションを何度も考えて、集客を必死に行う日々を過ごした。

森と小川のカフェたゆたふ
森と小川のカフェたゆたふ
森と小川のカフェたゆたふ
森と小川のカフェたゆたふ

気持ちとは裏腹に身体は重く、魂が人生を諦めたがっていたのを今でも覚えている。躁鬱の症状が日にひに酷くなっていたのも良くなかった。

躁に転じた時は一気に物事を進められるが、鬱に入ると一気に落ちてしまう。段々とその落差が大きくなっていって、鬱に入った時に自殺しようとした時の精神状態がフラッシュバックすることも珍しくなかった。

それでも止まったら次こそ本当に再起不能になると思っていたこともあり、動かない身体に鞭を打ちながら、カフェを続けながらできる新規事業を模索し、資金を調達する方法を調べ、これまでやってきた事業を動かして利益を生み出す方法を考える。

…そんな日々を過ごすも中々行動には移せていなかった。アクセルを踏み切れず、自らの意思で加速することを堰き止めていた。口では強気な発言をしても、動けていない自分に嫌気がさして鬱は加速していく。

それでもなんとか夏を迎えたある日。人生を好転させるために準備していた新規事業(冷凍弁当を用いた企業向けの食堂サービス)が実現できない状況になってしまった。あの時は落ち込んだし、未来が本当に見えなくなった。あんなに真っ暗になることってあるんだなと思ったほどに闇の中に精神が沈んでいった。

その時、全てを下ろすことを決めた。

今前やってきた全ての事業を一旦自分から下ろす。自分の中から取り除き、端に置いておくことにした。既存の事業を立ち直そうと準備したあれこれも、逆転のために考えて準備していた新規事業も全て下ろした。

人間関係の悩みも、経済的な悩みも見ないように下ろして、下ろして下ろした先に残っていたのがカフェであった。

「カフェは無理に下さなくてもいいかもしれない」と思った。全然合理的な判断じゃないと今なら思うけど、それでも残しておこうと思った。私が生きるのにカフェでの日々は必要だと直感的に思ったのだ。


カフェでの日々は心地良かった。

正直なところ「私の悩みってお金だけじゃないか?」と思ったほどだ。

「お金以外は満たされている」と日々の営業の中で気づき、それを大切にしようと思い、流れに身を任せようと決意した。

決意はしたけれど未だに精神状態は不安定であり、己を見つめれば見つめるほど自分のダメな部分が浮き彫りになっていく。自己中心的な己の思考や態度に対して自己嫌悪に陥って反省をするも、何かあると感情をコントロールできず爆発してしまう。正直なところ私が他人だったら「死ね」と思っただろう。

「苦しみを理解してもらいたかった」という思いが強すぎたなと今なら思う。

「客が来ない!」と喚いても満席にならないように「しんどいんです!苦しいんです!」と叫んでも理解してもらえることはない。

私は来年の1月までは目の前のことを精一杯やると決め、苦しい状況も飲み込もうとした。正直、12月前半まで精神の暴発は起きていたし、今も己の中に爆弾が内包していると感じるけれど、なんとか安定を保てている。

2024年12月31日を迎えられるとは2023年末の頃は想像もできなかった。

自殺しているかもと思っていた。

それでも今日を迎えられたのはお店に来てくださったお客様のお陰である。感謝しても感謝しきれない。

そして、私の鬱が酷すぎた時も心配してくれた友達のお陰である。同じく感謝しても感謝しきれない。

今も鬱は続いているし、未来への不安は計り知れない。それでも今ここに在るのは多くの人に助けてもらったからであることを裏切るわけにはいかない。

だから私は生きる。今を必死に生きる。

来年は沈黙を誇り、静寂を纏う。そんな人間になれるように精進していこうと思っている。

感情を支配し、鬱と共存し、必ず来る「死」を見つめながら、後悔のないように愛を伝える。そんな日々を2025年は過ごしたい。


【パーソナル】
名前:Sakai Yuto
職業:デジタルマーケティングコンサルタント
   Webライター、Webマーケティングスクール講師
   事業家(アパレルブランド経営、カフェ・ギャラリー経営)
   合同会社Toiki 代表社員
趣味:アート鑑賞、一人旅、音楽
   ラジオ、伝統・民俗芸能について調べること

【連絡先】
メール:contact@toiki.llc
Instagram:https://www.instagram.com/uyhot_7/
Linekdin:https://www.linkedin.com/in/s-uto0000/

Web制作会社のマーケティング支援部門でWebマーケティングコンサルタントとしてSEO、広告、コンテンツ制作、LPO、EFOなどの手法を元にお客様のWeb戦略のサポートを担当。提案・分析・企画・施策の実施・効果測定まで全て一気通貫で対応できることが強み。その後、Web接客ツール
のベンダー企業にカスタマーサクセスを提供するコンサルタントを経て、現在フリーランスとして独立。

その後、フリーランスのデジタルマーケターとして活動しながら、アパレルブランドの立ち上げ及び運営、リアルイベントの企画及び運営、シェアキッチンの経営、カフェ(飲食店)の立ち上げ及び経営、地域創生プロジェクトへの参画など、活動範囲を広げ、その経験をもとにデジタル領域外のマーケティング活動の支援も対応開始。


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S.Uto
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