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#海外につながる子どもたち
【放課後日本語クラスから⑰】私が見てきた「日本語指導員」という仕事
昨年度、公立高校の放課後補習クラスで、海外につながる高校生たちの日本語指導員をつとめていた、くすのきと申します。
上の表現、この投稿の書き手の立ち位置としては少々中途半端ですが、このどっちつかずの宙ぶらりんな感じが、いままさに私の立っている場所です。
今年度、私が日本語指導員の仕事を続けられるかは、5月を目前に控えたいまでも未定のままです。
昨年度まで、私たち指導員は年度ごとに高校と契約を交
【放課後日本語クラスから⑯】さよなら、私の大切な生徒たち
こんにちは。公立高校の日本語指導クラスで、日本語指導員をしている、くすのきと申します。
先日、ついに2021年度の放課後クラスが終わってしまいました。
そう。「終わってしまった」というのが、今の私の正直な気持ちです。
とにもかくにも適当に投げ出したりせずに、一歩ずつ自分なりに考えを進めながら取り組むことができた(万全ではなくても……)という納得感。
どんどん削減される時間数のなかで、いったい
【放課後日本語クラスから⑮】光ある場所へ歩め
こんにちは。公立高校の放課後補習クラスで日本語指導員をしている、くすのきと申します。
前回の投稿から、早くも1カ月近くが経ってしまいました。
しかしその間、放課後クラスを行ったのはわずか1回。
読んでくださっている方の中には、「また~? 年がら年中お休みなんだね!」と、呆れている方もいらっしゃるのではないかと思います。
そうなんです。緊急事態宣言、まん延防止等重点措置などのコロナ禍にある今年
【放課後日本語クラスから⑭】砂漠に一滴の水を
こんにちは。公立高校の放課後補習クラスで日本語指導員をしている、くすのきと申します。
まん防重点措置は解除されていませんが、学校は時短時程による対面授業に移行し放課後クラスも再開されることになりました。
このコロナ禍、昨年9月以降、予定の日数の約半分が消化されないまま、すでに3学期も2月に入ってしまいました。
生徒たちの様子を観察し、できるだけきめ細かく授業プランを軌道修をしながら進めてきた
【放課後日本語クラスから⑬】未来を生きるために私たちはここにいる
こんにちは。公立高校の日本語指導クラスで日本語指導員をしている、くすのきと申します。
まん延防止重点措置のためにクラスがお休みとなり、急にポッカリと空いてしまった予定。前回の記事で書いた授業プランも、実践できないままになっています。
前回記事については、以下をお読みいただければ幸いです。
本当は実践をして、生徒がどのような受け止め方をしたのか、また私自身にとっても、失敗も含めてどのような学び
【放課後日本語クラスから⑫】「キミはもっとできるよ!」と伝えたい
こんにちは。
公立高校の放課後日本語クラスで日本語指導員をしている、くすのきと申します。
年が明けて2週めから、日本語指導クラスがスタートしました。
3週間ぶりのクラス。新学期が始まったばかりの生徒たちは、まだまだエンジンがかかっていないと思われましたが、私はやる気満々で初日を迎えました。
高校の3学期はとても短いです。
3年生の卒業式。4月に迎える1年生の入学試験。在校生の最後の定期試験
【放課後日本語クラスから⑪】「『生徒に本当に必要なこと』ってなんだろう…」と考えてしまった新年の話
あけましておめでとうございます。
公立高校の日本語補習クラスで日本語指導員をしている、くすのきと申します。
昨年9月から書き始めたこの連載ですが、お読みいただいた方から励ましや共感の声をいただけたおかげで、年が明けても書き続けるモチベーションを維持しております(笑)。拙い投稿にお付き合いいただいた皆様、本当にありがとうございます。
2022年も、引き続きお読みいただければ幸いです。
さて、
【放課後日本語クラスから⑩】noteを書くことでもらった3つの贈り物
こんにちは。公立高校で日本語補習クラスの指導員をしている、くすのきと申します。
タイトルにもありますように、この投稿では私と海外ルーツの高校生との日々の交流や授業の様子を描いています。今回は少し趣向を変えて、noteを書くことで私がどのような気づきを得ることができたのか、振り返ってみたいと思います。
情報がほしくて始めた
情報のアウトプット何度か触れたことがありますが、私が投稿を始めたのは日本
【放課後日本語クラスから④】思いがけないから言葉は響く
こんにちは。公立高校で日本語指導員をしている、くすのきと申します。
高校では、2学期の中間試験を控えた季節となりました。
放課後日本語クラスは、あくまで生徒が自主的に参加する、放課後に特別に設けられたクラスという位置づけです。単位になったり成績がつく正規授業ではないため、試験前1週間と試験本番の合わせて約2週間、クラスはお休みになります。
10月にようやく新年度を迎え、つい先日、授業を
【放課後日本語クラスから③】失敗したらリベンジすればいい
こんにちは。公立高校で日本語指導員をしている、くすのきと申します。
10月に入って、ようやく本格的に今年度の授業が始まりました。ほぼ半年の待機期間を経て開始した放課後日本語クラス。私は前のめりな期待感をいっぱい抱えて、初日の授業を迎えました。
しかしその日の帰路、私の頭は混乱していました。
果たして今終えた授業は、自分が思い描いていた授業だったのか。 何かがちぐはぐな感じ。期待していた
【放課後日本語クラスから②】彼らは〈欠けた〉存在なのか
こんにちは。公立高校で日本語指導員をしている、くすのきと申します。
前回の記事のなかで、私はある日本語教師の学習会でのエピソードを書きました。
自分らしさを自由に表現して周囲の人々と交流し、幸せに生きるためには、母語の力が欠かせないこと。そして母語で考え、書き、話すことの大切さについて、私には想像力が足りなかったのでは。
そのことに気づかされたという、お恥ずかしいお話です。
この体
【放課後日本語クラスから】初めまして!海外ルーツの高校1年生
はじめまして。公立高校で日本語指導員の仕事をしている、くすのきと申します。
日本語指導員。
日本語教師の方でも、少し耳慣れない職名ではないでしょうか? 私自身、自分が関わるまではほとんど耳にしたことがなく、契約書に職名がそのように記されているのを見て、自分が携わることになった仕事がそう呼ばれているのを、初めて知ったぐらいです。
日本語指導員とは、ごく簡単にいえば、日本語力が不足している