大森一樹監督「恋する女たち」を鑑賞する。
斉藤由貴のコメディエンヌとしても才能が開花。相米慎二監督の「雪の断章」とは、また、違った顔を見せてくれる。
全く期待してなかったのに想定外の面白さ。
斎藤由貴は当時アイドルだったことが信じ難いほど丸々としているが、確かに物凄く魅力的。感情表現豊かなパンダを見ているようである。物語は、いつの間にやら同級生を好きになって告白することもされることもなく失恋していくまでという青春物だが、その恋の微妙なニュアンスがモノローグ、表情、字幕、背中で十分に伝わってくる。結構心情説明台詞も多いというのに、それを上回る魅力を斎藤由貴が放つため全く気にならない。
撮影も丁寧で会話シーンのバリエーションが豊か。人の並べ方も奥行き出すために常に工夫されてるし、小林聡美との危ういシーンのぐるぐる撮影も心理と一致している。片思いが絡むシーンは必ず見る、見られる側で高低差が付いてたり画面がとにかく充実している。ラストの崖で寝ながら会話するシーンも突拍子もないけど記憶に焼きつく。
家庭教師の姉の元生徒とのエピソードも良かった。地味だけどああいう脇役の生かし方は好み。
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斉藤由貴と柳葉敏郎のやりとりも軽快で面白い。ギバちゃん、若いねえ。
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斉藤由貴、高井麻巳子、相楽ハル子の三人で、「失恋葬式」をするシーンは笑ってしまった。この頃の相楽ハル子はいいねえ。「スケバン刑事Ⅱ」の「ビー玉のお京」も決まっていましたね。
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こういう青春映画は、もう作り出されないのでしょうか。胸キュン映画がもっと観たいなぁ。
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こちらは、原作本。スゴイ、表紙ですね。
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