[詩] 煙草
今日は天気がすごく良くて
それに気づいたのは13時をまわった頃だった
何時間眠っても頭の奥に靄がかかっていて
その靄をとるためには
まずは布団から出なくてはならない。
肌に直接触れた部分が
やけに熱を持っている気がした
その熱は
僕の体温によるものだ
鬱陶しいな、と、思う。
焦げ茶色のシャグを
指で雑に解す。
寝起きだからか
気分が最低だからか
出来上がったジョイント(この呼び方は良くない)の先っぽから
ボロボロと粉がこぼれ落ちた。
それに気づかないフリをして
外に出る。
加湿とか面倒くさいから
日が経つにつれて
キックが強くなる。
起きてから最初に口に入れたのは
水や米ではなく
この不健康な煙だ。
身体が傷つけられている、という確かな実感が伴う。
死にたいのだろうか?
そんなつもり、一切無いのだが。
部屋に戻っても
唇の先が何だか苦くなっている気がする。
この火薬のような匂いを
髪に纏わせたまま過ごすのが嫌で
いっそバッサリ切ってやろうかと思ったが
もう子供じゃないのよ、と
誰かに咎められた気がした。
いつになっても腹が減らないので
新聞でも読むことにした
文字を追うのが
少し苦手になった気がする
読書も
しばらくしていない
煙草は
毎日吸っている
もう子供じゃないのよ
その声を遠ざけたくて
また煙草を二本吸った。
敷きっぱなしの布団を畳む。
仄かに温かい。
自分の体温だと知らなければ
もう少しいい気分になれた気がする。
この温度が
かなり気持ち悪い。
腹は相変わらず減らないが
料理をすることにした
冷蔵庫の中には
そうして作られた
消費される事の無い食事が
いくつか眠っている。
そういえば、米を炊いた筈だ。
腐らせなければいいが。
煙草を吸う。
理由は忘れた。
最低な気分だ。
眠くなってきた。
明日は、友人と会う。
楽しまないとな。
上手く笑えるだろうか。
煙草を吸う。
死にたいのだろうか。
そんなつもり、
本当に一切無いんだけどな。
今日の日記です。バイトに行ったことが抜け落ちていますが,殆ど事実です。夕飯はちゃんと食べました。カレーです。カレーはいつ食べても美味しいですね。
『ジョイント』とは紙で巻いた大麻を指します。僕は手巻きタバコを吸っているのですが,手巻きタバコとジョイントは見た目が殆ど同じです。
それが原因で親に疑われたこともあります。
因みに,『シャグ』とは手巻きタバコの葉っぱ。
『キック』とは,吸った時のインパクトのようなものです。加湿すればするほどキックは弱くなります。
シャグを雑に保管すると,乾燥し,吸った時にイガイガするので適度に加湿しながら保管するのが定石です。
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