【詩】 虚像の部屋
つまらない 下らない話をしよう
虚数や宇宙の話では無くて
例えばホラ 貴方の話とか。
僕は孤独
鏡に映る 私も孤独
目の前のよく似た存在
気持ちの悪い 顔をしていた
姦しいとはよくいった
奴らは今日もおしゃべり,おしゃべり
同意同調 愛想相槌
聞いてみれば 面白い。
非難や批判を礎に
奴らが創り上げるのは歪な楽園
「アナタのことは良く分かる。同じ悩みを抱えた人はたくさんいるから。」
そんな的外れな慰めを,とても我慢できなかった。
そうやって個性を殺せば,孤独を紛らわすことが出来るのか?
誰にも理解されない自己嫌悪と自己否定が,微かに僕を慰める。
劣等感と優越感は同義だ。
孤独であれば 貴方も気づくことができたのに。
貴方は,かりそめの関係を,出来合いの感情で飾り立てる。
肩を抱き,顔を寄せ,お得意の笑顔で関心を買う。
手元に残った無数の写真は,討ち取った人の数だ。
孤独を覆う肉壁だ。
そこに僕はいない。
ほんの一瞬も無関心になれない寂しがりやと一緒にするな。
塩梅を知らぬその好奇心を僕に向けないでくれ。
勝手に失望しないでくれ。
鏡のような奴らの上っ面を叩き割ってやりたい。
無限の広がりを見せる貴方たちの世界は
鏡の中の虚像であり
横から見たらただの一枚の板です。
そう嘲ってやりたい。
僕の鏡はくすんでいる。
だから僕は貴方たちを綺麗なまま写せない。
僕は独り,惨めに自己内省に耽る。
僕の虚像は奥に行けば行くほど,見るに堪えない色彩を帯びる。
けれど僕は,この世界を嫌いになりきれずにいる。
高校3年の時のやつです。リズム感を意識して作りました。(最初の方は)
学業が振るわなくて、そのストレスを他者に転移していました。とんだクソ野郎ですね。
他人より優れた気になりたくて、こんな他人を嘲るような詩ばかり書いていました。マジでクソ野郎だと思います。
因みに、僕はこの詩を案外気に入っています。本質は変わっていないので。どうしようもないクソ野郎だなぁ。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?