シェア
すっとこどっこい丸
2024年10月29日 11:46
小学生の頃特別公演とかいって壮年の女性歌手が僕の学校に訪れたその人のことを僕は少しも知らなかったからいろんな先生に尋ねてみたがどうやら、どの先生もその女性の正しい褒め方を知らなかったようで朝礼で校長が語っていた言葉を器用に組み替えては「要するに『すごい人』だよ。」と語った普段は生徒に向けて聖徳太子やら織田信長やら実在したかどうかも定かではない大昔の人について延々と語っている学年
2024年10月22日 14:32
仲の良い4人組から僕を除いた3人の賑やかな会食の写真が送られてきた『僕がいないヨッ!』「お前はいつも予定が合わん」「来月の休みはいつ?」『まだわからない』先週の話。隣町珈琲での詩の教室は土曜の19時僕は仕事で 2度も欠席している中延駅に向かう途中の電車で僕を呼び戻す知らせを2度も受け取った今回はどうか見逃してくれとこっそり抜け出してきたわけだ詩は僕のこころのため
2024年10月18日 03:22
正しさというものが人を豊かにするとは限らないのに大人は「気をつけ」を強いる言葉を好むある日に時間をかけて整理した背の順の待機列は休み明けにはすっかり塗り替えられていたかつて自分の前後に立っていた同級生の姿を見つけてもそこに僕の居場所はない周りを見渡して自分と同じくらいの背丈の同級生を見つけるのがこの時僕たちに課せられた使命でありまるで握手でもするかのように互いの背筋を寄せ
2024年10月5日 02:39
鮮魚コーナーで 秋刀魚の値段に顔を顰めていると野菜売り場の見切り棚に残された 里芋が目に入った椰子の木タワシ満員電車の後頭部平凡な連想の後 買い物かごに押し入れる里芋といえば煮っ転がしか。椎名町駅前の 立ち食い蕎麦屋と交番の間を通り抜けながら「煮っ転がし」について考える。ずいぶん可愛らしい言葉だな。どうにか普段使いできないものか。身体を 煮っ転がすのは難しい風呂は身