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ノンストップ弁天 #毎週ショートショートnote

今日は近所で開催する年に一度の阿波踊り大会。

ワタシはこのイベントが大好き。


「早く早く〜〜!」


両親を急かしながらメイン会場となる沿道にたどり着いた。


地元の様々な阿波踊りチームが、楽器を騒がしく鳴らしながら踊り歩く。



「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々!」



ワタシはこの言葉が好き。
だって踊りたくなってくるから。





あなたも踊りましょ





誰かの声が脳の中に入り込んできた。


するとワタシは道の真ん中に飛び出して一緒に踊りだした。


「マコちゃん?」


母親から声をかけられたが、もうこの衝動は止められない。



何十年もやっているかのような華麗なステップ

何本も手があるような残像が見える手さばき

ワタシがワタシじゃないみたい



ゴール地点から折り返してさらに踊り歩いた。

いつの間にか参加者だけでなく観客までがワタシの後ろについて踊り歩きだした。




果てしなく踊りまくるワタシたち。




そんな光景に父親がのんきに一言。


「神様かなんかが宿ったかもしれんな〜」



(410文字)



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この記事は、たらはかにさん企画【毎週ショートショートnote】参加記事です。
今回のお題は、【かもしれない弁天】でした。


都内ではいくつかの地域で阿波踊り大会をしており、毎年家族で観に行っています。

長女がまだ小さい頃、阿波踊りを見て興奮し始めて一緒に踊り出したのは楽しい思い出の1つです。

弁天様は芸能の神様でもあるので、思い出の阿波踊りと絡めたストーリーにしました。


次回のお題にも挑戦します。
読んでいただきありがとうございました🍀





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