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【詩】混濁

もうお願いだから気づいて

 

 

いつもながらのやり取りに長い息を吐く

来る日も来る日も変わらない

 

 

君のその立ち振舞い

僕にとっては苦痛でしかない

 

 

お願いだからもう止めて

 

 

もう辛くて仕方がない

一層のこと君から離れていってくれれば

僕が君から自由になれるのに

 

 

言葉の端々に宿る鎖

その言葉の鎖に僕の心は繋がれたまま

 

 

君と出会ったあの日から

すぐに君そのものの虜になった

 

 

会う度に僕を肯定してくれる

会う度に満面の笑みを浮かべてくれる

会う度に次はいつ会えるか聞いてくれる

 

 

僕を欺いてきた甘い言葉の数々

 

 

甘い言葉は時として凶器となる

君はそのことを気づいていないんだね

 

 

僕は知っている

 

 

 

なぜそこまで会ってくれるの?

僕にそこまで気にかけるのはなぜ?


 

 

君は一体どうして僕にしたの?

 

 

 

もうお願いだから気づいてほしい

 

 

こんなに苦しんでいる

こんなに心を痛めている

こんなに辛い想いをしている

 

 

もうお願いだから止めて

 

 

 

それでも止めないなら仕方ない

僕が心に宿しているものを解き放つだけだ

 

 

君は分かっていない

僕のことを

 

 

君は何も分かっていない

僕がそこまで良い人ではないことを

 

 

君は本当に何も分かっていない

僕が本当は嫉妬まみれな汚い人間であることを

 

 

もう一度言うよ

 

 

もうお願いだから止めて

 

 

 

君のこと、嫌いになりたくないから

これ以上良い人ぶる演技をさせないで




だから気づいてほしい
君から気づいてほしい




このまま僕の前からいなくなっても
僕は傷つかないから




君といるときの方がはるかに苦しい

悲しい

辛い





僕の心の中に宿っている混濁した君への想い

それ、全てさらけ出したら、君はどう想うだろうか



受け止めきれる自信ある?

氷のように、凍えるような表情をした僕の前で




 君にとって僕は太陽のような存在だと想ったのかな

居心地がよくて
安心できて
優しくて
頼りになって




でもそれって、君だけの解釈だよ

僕はそんな存在ではない



僕の中に流れているのは


ドロドロとした、いろんなものが混ざり合った

冷たく、何よりも冷たいもの


熱く、煮えたぎるようなもの


鋭く、刃で突き刺すようなもの


深く、光が届かない闇のようなもの




それが僕なんだ



これを伝えられたら
君はどう想うかな



こんな僕が君の心を抱きすくめていたとしたら
君はどう想うかな



きっと知らないままのほうがいいよ



いい想い出はいい想い出のままがいい




それが一番いい
お互いのために

















 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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