見出し画像

もしコーチングで独立した元リク社員が、マーケティングの名著『ドリルを売るには穴を売れ』を読んだら ~4P・ターゲティング・ベネフィット考察編~

「子ども(幼児~大学生)が周囲とより良い関係を築くことを支援する」をコンセプトに活動している、TCS認定コーチの山田と申します。

今回はマーケティングを学ぼうと読んだ書籍「ドリルを売るには穴を売れ」の内容を、実践する過程について記事にします。
実際に僕自身の商品「トラストコーチングスクールのコーチングスキル研修」を具体例として、本書の内容を実践していきます。

■書籍『ドリルを売るには穴を売れ』ついて

画像1

2006年に執筆されたマーケティングの入門書で、著者は中小企業診断士とMBAを保有する経営コンサルタント。

内容について、本著において「マーケティング」は、「『顧客にとっての価値』を売り、その対価として、顧客からお金をいただくこと」と説明されています。

そしてマーケティングの中でも、最低限知っておくべき下記4つの理論

・ベネフィット(その商品は、顧客にとってどんな価値があるのか)

・セグメンテーションとターゲット(顧客を分類し、狙いを絞ること
)

・差別化(その商品でなければならない理由を作る)

・4P(価値を顧客へ届けるための4つの手段)


について書かれていました。

そしてそれぞれについて、理論部分と、その具体例となる物語部分とで構成され、自然とマーケティングの基本を理解できるようになっています。

物語の内容は、物語廃業寸前のイタリアンレストランの運営を任された主人公が、マーケティングコンサルタントの従兄にアドバイスをもらいながら、レストランを人気店へと立て直していくもの。

物語自体も面白く、読後感がとてもよかった書籍でした。
ではここから、書籍の内容一つ一つに合わせ、僕自身の商品でマーケティングを考えていきます。

■4P理論のうち、すでに手元にある「Product」を起点に考察開始

画像2

4Pは価値を顧客へ届けるための4つの手段【Product(商品)/Promotion(広告・販促)/Place(販路・流通)/Price(価格)】の頭文字をとったもの。

僕の場合は、いまの状況的にこれから新たに商品を0から作ることは現実的に厳しいこともあり、本書が本来提唱するものとは順序が逆ですが、4Pの「Product」を起点にマーケティングを考えていきたいと思います。

今回の販売戦略検討にて取り扱う商品は、以下の2つ。

1⃣トラストコーチングスクール コーチング講座<BASIC編>
2⃣トラストコーチングスクール コーチング講座<ADVANCE編>

※トラストコーチングスクールHP 講座概要※僕が書いた体験記&内容紹介記事

これらが売れるよう、マーケティングの戦略を考えていきます。

■セグメンテーションとターゲット(誰がその商品を買ってくれるのか)

画像3

本書では、顧客を属性ごとに分けたグループのことを「セグメント」、その分けたグループの中で狙いをつけた顧客を「ターゲット」と定義されているようでした。

これらの目的は、顧客層ごとに感じ方が異なる「商品の価値」を理解し、狙った顧客が商品に対して価値を感じる部分に、資源を集中的に投資できるようにするためな印象です。

セグメントは、年齢や性別等の人口統計的な基準、そして行動やライフスタイル等の基準をミックスして分けていくのがベターだそう。

その後の、ターゲットの決め方についても以下4つのポイントがありました。
1.「ある程度の市場規模がある」
2.「市場が飽和状態(買い手以上に売り手で溢れている状況)でないこと」
3.「自分の強みが生きること(自分の強みが評価されること)」
4.「価値の必要度(ベネフィットについて強いニーズがあるか)」


僕の場合は、僕自身の仕事のコンセプトである「子ども(幼児~大学生)が周囲とより良い関係を築くことを支援する」を踏まえ、「子ども」&「子どもと関わる大人」の中でターゲットを明確にしていくことにしました。
直観として、上の4つに大きく反してもいないかなと。

ざっと書き出してみると、以下の方々がターゲットの候補となるかと思います。
=========
●子ども
・幼児
・小学生
・中学生
・高校生
・大学生(就活生、幼児~高校生向けボランティア、教職志望)
・短大生(保育士志望、教職志望)
・専門学校生(保育士志望、教職志望)


●子どもと関わる大人
・両親
・祖父母

・保育士、幼稚園教諭
・ベビーシッター

・小中高の教員
・上記教員の中でも管理職(学年主任等)
・学校事務員
・保健室の先生
・スクールカウンセラー
・小児科医、看護師

・子ども向け商品の販売員(子ども服、玩具、テーマパーク等)

・学校経営者(理事、教頭、校長)
・学習塾の講師、教室長、事務員
・稽古事の先生
・子どもと関わるNPO職員

・大学の教授、准教授、非常勤講師
・大学の進路課担当者
・企業の新卒採用担当者
・大学生向けに就活支援をしている若手社会人

=========

ターゲットの候補を挙げた後は、ターゲット候補のニーズの把握。
上記の中でも、まずは現時点で僕が多少でも繋がりのある「小中高の教員」へ、教員が抱えている課題・ニーズなどを聞き、僕の扱っている商品を通じて相手に感じてもらえるベネフィットを明確にしていきたいと思いました。

■ベネフィット(その商品は、顧客にとってどんな価値があるのか)

画像4

ベネフィットは通常「利点」「恩恵」「利益」のような意味で使われ、マーケティングにおいては特に「顧客が得られる価値」という意味で使われるよう。

本書では「価値」という言葉も少しかみ砕き、「人間の欲求・欲望」と表現されていました。
マズローの欲求5段階説や、別のERG理論など、人間の欲求・欲望に関する複数の理論にも触れ、人間は自分の欲求を満たそうとお金を払って「買う」のだとまとめられています。

ここまでの内容踏まえ、僕のケースにおいてもターゲットの第一候補である教員が持つ欲求・欲望を、TCSのコーチング研修を通じて満たせることを訴求できれば良いはず。

僕はあいにく教員経験がないため、自分でとやかく考えることよりも、実際に経験している人たちに聞いてみるのが1番だと思いました。

実際の教員からより質の高い解答をもらえるよう、質問時のたたき台として以下のように仮説を立ててみました。

==
●学校教員に感じてもらえそうなベネフィット(仮説)

・既存のティーチングスキルに加えて、コーチングスキルを学ぶことによって、生徒のやる気を引き出すことができ、生徒の成績が向上したり行事への主体的な参加が増える。

・日々の生徒指導の中で、コーチングスキルを活用し、生徒の主体性を引き出せるようになる。

・忙しい中で忘れかけていた仕事への情熱や理想など大切なことを思い出し、日々の仕事が面白く感じられるようになる

・日々溜まっていたモヤモヤやストレスが解消され、目の前の仕事に集中できるようになる。

・子ども達や保護者、他の職員と関わる中での日々のストレスが軽減される。

・視点が増え、解釈の数が増えることにより、日々の出来事や人間関係においてにイライラしづらくなる。

・学校行事や部活で忙しく、すれ違い始めていた配偶者との関係が良くなる。関係修復のための会話において、感情的にならず冷静に話ができるようになる。

・会議等で自分の意見が通るようになる。

・学級崩壊しづらくなる。

・職員室での会話が苦痛でなくなる。

・子どもたちと上手く関われるようになる。

・やりたいように学級経営ができるようになる。

==

■まとめ

画像5

この「ドリルを売るには穴を売れ」は以前から興味はありつつもずっと読むことができていなかったのですが、いざ自分ごととしてマーケティングを行おうというこのタイミングに読めて、非常に勉強となりました。

まさに僕自身、いま絶賛マーケティング活動中。
仮説の妥当性を確かめるためにも、顧客候補である教員のニーズ把握するためにも、まずはこの後知人で教員をしている人間に、インタビューさせていただけないかお願いしてみたいと思います。

それを踏まえた続編も後日書きたいと思いますので、またぜひご覧いただければ幸いです。
本日もご覧いただきありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!