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鑑賞レビュー 再掲:3年ぶりにリニューアルオープン!横浜美術館 横浜トリエンナーレ2024 「野草:いま、ここで生きてる」を垣間みしてみた。
3月16日(土曜日)、リニューアルした横浜美術館を見にいってみました。
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建物はキレイになっていましたが、チケットブースとかショップが仮設っぽいので、まだ未完成っぽい印象でした。
ライブラリーやカフェ、アトリエなどは11月に開始されるとのことなので、現在は横トリの一会場という印象です。
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前日の15日から「横浜トリエンナーレ2024 野草:今ここで生きてる」が始まっているのですが、事前情報が全くないので、3時間にわたって行われるアートディレクターと参加アーティストのトークイベントのみを聞くつもりで行きました。
参加アーティストもXで「よくわからない」とつぶやくほどものすごくわかりにくいコンセプトの展覧会なのに、びっくりするくらいインタビューを聞いている人が少なかったです。
アーティストの各人がアートディレクターの蔵屋美香さんのインタビューに応答される対話型のトークイベントだったのですが、3時間以上の長丁場なので半分くらいきもちよく寝ていた気がします。
今回のキュレーションのテーマ「野草:いまここで生きてる」は、魯迅の「野草」という作品にちなんだタイトルだという事。
参加作家のテーマはエコロジー、労働の意味、政治体制、身体、ジェンダーイメージなど各アーティストの置かれた立場によって表現された主題は異なっているようでした。(ゆえに野草:いまここで生きてる、なのかも?)
ただ、アフリカ系の女性アーティストの2人のトークは、ハートに刺さったので寝ないで全部聞きました。
ホワイエの空間に浮かぶ赤い作品を作られたコンゴ共和国出身のサンドラ・ムジンガさんは、オクタヴィア・バトラーというアフリカ系アメリカ人のSF小説家の著作からインスパイアされた作品だと言う事、空間を移動する宇宙船や身体、皮膚、などのイメージ。
南アフリカ出身のルンギスワ・グンタさんの有刺鉄線でつくられた作品は、移動の困難や制限、不自由さなど、政治的な理由で生きることに抑圧を受けている暮らす自分たちの生活について伝えるためこの素材を選んだという事でした。
また、背景の空間を彩る柔らかな緑の色彩にも「管理される土地」のイメージが反映されているということです。
どちらも「身体」「土地」「移動」「時間」など私たちが日常ではあまり意識しないでいることに刮目させてくれる作品です。
今日わかったのは、今回の横トリが、久しぶりに「分かりやすい美しさ」のない展覧会だということでした。
美術館内には無料で見られる作品が沢山あります。
今回の横浜トリエンナーレはみなとみらい地区の多くのスポットで開催されているので短時間で見ることはできません。
なので、みたとみらいのお散歩がてらにみなさん美術館内でちょっぴり”閲覧”してみてはいかがでしょう?
サポートのカウンターで「無料で見られるところはどこですか?」と聞くとマップもくれますし親切に教えてくださいます。
興味が出てもっと見たいと思ったらチケット買ってみるといいと思います。