鑑賞レビュー:横浜 BANK ART KITANAKA Brick & White 休日のプラットフォーム 「休養と回復」5/3
5月3日、友人にさそわれて横浜市役所のお向かいBank Art KITANAKA Brick &White で開催中の展覧会”休日のプラットフォーム「休養と回復」を見に行きました。
その名の通り、「休養と回復」が可能な、作品の展示してあるギャラリースペースのあらゆる場所に絨毯が敷いてあったり、ソファーやテーブルが置いてあってどこにでもすわっても寝ころんでもいいチルな展覧会でした。
だらだらしほうだい。サイコー。
人混みが嫌いなので土日や連休はなるべくでかけにようにしているのですが、KITNAKA は空いていました。
ワークショップがたくさん実施される日だったので、いろいろな体験をしました。2つのワークショップのレポートを記します。
まず1つ目:内田望美さんのパフォーマンス「Tellig ねむるまえのおはなし」
内田さんがされるのは絵本の読みきかせ。私はふかふかのベッドでねて、ふわふわの白い毛糸でできたケットをかけていただき、内田さんに本を読んでいただきました。
ベッドに寝せられてふわふわしたケットをかけていただいた時に、なにかに守られているような気持ちになりました。
内田さんが読んでくださった本が私が子供の小さい頃に読み聞かせていた物語だったので、内田さんの声が心に響いてなんだか懐かしさといとおしさで胸がいっぱいになって涙があふれて止まらなくなってしまいました。
内田さんも一緒に泣いていて、その物語の由来を聞くと亡くなったお母様がちいさいときに読んでくれたものがたりだということ。
きっと、お母様が温かく守ってくださったことや読んでくださった声が内田さんという人をの心をかたち作っているのだろうと思いました。
そして、内田さんの、大切なものを伝えてくれる気持ちが私の心に響いたのだと思いました。
こんなふうに、人と共鳴するという体験をしたのは初めてでした。
余裕のない毎日で忘れていたものがふと取り戻されたような、回復というよりも恢復ともいえる体験でした。
心というものはふわふわしていて実態がありませんが、であった人や出来事に作ってもらえるんじゃないかなと思います。
少しいい人になれたような気がしました。
寝ていたので画像が無くてごめんなさい。
パフォーマンスの様子はBANK ARTのFacebookページで見られます。
2つ目:うらあやかさんのワークショップ「アンアトラクティブダイアリー/ワンデーコンタクト」
そのワークショップでは、夜の7時から、集まった人14人がうらあやかさんのレクチャーを聞いたのち、うらさんのリクエストに応え”魅力のない写真”を撮ることからはじまりました。
まず、14人でKITNAKA Brick and Whiteの建物のの周りをぐるぐるまわり、魅力のなさ検討しながらスマホで写真を撮るために散策。
撮った後、各々のスマホを並べて画像を見せ合い、魅力のなさについておおまじめに検討会。
どれもいまいちだけど”魅力がない”決定打がみつからず集まった大人でやんややんやと魅力のなさについて語りあいました。
魅力がない、とは
●どっからつっこんだらいいのかわからんやつ。
●インスタでいいね!がひとつもつかなそうなやつ。
●「今日○○に行った」というメッセージとともにラインで送られてきたらヤバいやつ。
●# BANK ARTでSNSにUPしたら営業不振になりそうなやつ。
とにかくバエない写真はどれだ?とうらさんを囲んでおおまじめに盛り上がりました。
どの写真も「ある視点」からみるとなんらかの魅力を発見しちゃう人がいておおもめ。
収拾が付き、撮られたバエない写真14枚はカラーコピーされたのちナンバリングされてカードにされ、トランプの「大富豪」ならぬ凡庸さを競う「大凡人」というゲームをすることに。
「大凡人」でも勝てばチャンプ。
とにかくもやもやし、そして大盛況。
おもしろいったらない夜でした。