【短歌】葬列へさえも日差しは降りそそぎあなたの薄いまぶたをなぞる
葬列へさえも日差しは降りそそぎあなたの薄いまぶたをなぞる
お変わりはございませんか本日はお日柄もよくとりあえず死ね
がら空きのエレベーターが昇ってくたかが生活たかが人生
まどろみのさなかに死ねる破れかけの卵の中で腐っていれば
ぼくの手が消えたいきみの手を救うその手できょうは羽虫を潰す
「愛」の語を作った人は誰ですかあなたのせいでずっと苦しい
母親の通勤路沿いに新しいパン屋ができたらしい死にたい
けんもぐもつかないことをことさらにつまずけぬままあるきつづける
明日に背を向けて眠っていていいよ深く呼吸ができる朝まで