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「『20%引』が分からない」と嘆く小5男子に向けて、私がした対応の記録

我が家の小5男子が、久しぶりに算数の単元で盛大に躓いたので、記録に残しておきます。どこの単元だったかというと…それは「割合」。
ここで、「言葉の意味が行為に直結するとは限らない」ものに関しては、思考が止まってしまうという特性を見つけました。
これから、それが、どういうことだったのか具体的に書きますね。

「割合」では、たくさんの言葉が出てくる

なるほど、割合が他の単元に比べて(学習障害の我が子にとっては)難関なのは、意味合いとしては同じ(言っていることは同じ)なのに、言葉が変わると本人としては別物になってしまう、まったく別の概念になってしまうということに気が付きました。

例えば、

・20人の0.5倍は何人ですか
・20人の50%は何人ですか
・20人の50%引きは何人ですか

って聞かれたら、それは同じ意味だよねってことが分かると思うのです。
(そもそも、人に対して「50%引き」って聞き方はしないだろうけど、ここはあえて使っていますのでツッコまないでくださいなw)

それが、なぜだか息子には全く伝わらない(息子曰く「何言っているのか分からない」)という状態だったので、まず、彼が理解していることと理解できていないことの分類をすることにしました。

どこで躓いているのか、ポイントを見定める

割合の単元も、最初から躓いていたわけではないのだ。例えば

30mの1.5倍は何mですか

は理解できていました。しかし

30mは何mの1.5倍ですか

がなかなか理解できない。

そのたびに、近くのメモ用紙、あるいはiPadのメモ機能で書いて説明するのですよ。↓こんな感じで。

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「30mは何mの1.5倍ですか」では理解できず、「1.5倍は30mなんだけど、じゃあ、1倍は何m?」って言ってようやく「そういうことか」という感じだったのです。
なので、この手の問題はひたすら図解してもらってから式を立てて計算するという方法で反復学習をしました。

50%=0.5は理解していたが…

そして、今回の最大の躓きポイント…百分率。
まず最初に、割合の中でも百分率そのものを理解しているかどうかを質問します。
50%=0.5であることは理解していました。(単に法則を覚えて活用することは出来る)

しかし100%=1であることも50%=0.5であることも理解しているのに、「動物を飼っているのは50人で、60%の人が犬を飼っている。で、犬を飼っている人は何人?」が理解できない!
これも、さっきのように図にしてひとつひとつ説明。さっきの計算式が%で指示されただけなのに、単位が変わった瞬間出来なくなるというのが学習障害あるあるなのかな、という感じはしました。

さらなる難関が押し寄せる…

そして、最後にさらなる難題が彼の目の前にやってきます。

値段が200円のお菓子を20%引きで買いました。代金はいくらですか

まず、彼は「20%引き」の意味が理解できていませんでした。
なので、200×0.2=40という答えを出したのです。
で、「それは違うよ」と言ったら「じゃあ割り算かな」と言って
200÷0.2=1000という答えを出したのです。

ああ、これは、「20%引きというのはどういうことなのか」彼の頭の中にイメージを描けるような言葉がけが必要だということを痛切に感じました。

別に分数の足し算は出来なくても社会では困らないことのほうが多いと思う。しかし、「〇%引き」「〇割引」の意味が分からないまま大人になってしまったら、日常の買い物でものすごく困る!!!笑(セールの時とかねw)

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「20%引きはどういうことか」を言語化する必要がある

というわけで、「20%引きとはどういうことか」という説明に入るわけです。
というわけで、またもやiPadのメモが登場しますw

はい、どんな問題だったか。もう1度。これです。

値段が200円のお菓子を20%引きで買いました。代金はいくらですか

まず、「値段」とはどういうことか、という説明から。
値段は、最初に売られていた金額だよという説明をします。
それから、「20%引き」というのは「最初の値段を100%とすると、20%安くなることだよ」という風に説明しました。

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それから、20%安くなるということは、最初の値段の何%で買うということかな?という問いかけをします。

そこで、ようやく「20%引きは元の値段の80%で買うこと」ということに結び付くわけです。

あとは反復練習です。

・10%引きは元の値段の何%で買うことか
・20%引きは元の値段の何%で買うことか
・30%引きは……

【まとめ】どこで躓いているのかというポイントを探し、本人に分かる言葉で説明すること

うちの息子は通常学級在籍なので、ある言葉で躓いても先生が息子に分かるように教えてくれることはありません(通常学級に在籍している時点ではそこは望んでませんw)。
ただ、息子の場合は分からないからといって暴れたり授業を妨害したりするタイプではないので、分かっていないということは見逃されてしまいがちです。そして、何より、本人が「分からない」ということを明示するのが恥ずかしい年頃に突入してしまったので、どこが分からないのかというポイントを明確にするところがすごく難しいのです。
(本当は分からないのに分からないというのが恥ずかしくて、分かったふりをすることもあります)

算数に関しては、それまで習ってきたことが分かっているという前提で進んでいくので、分からないところを残しておかないというのは重要なポイントになりますので、分からない部分があったら早めに対応する必要があると感じたのでした。



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