離職防止に役立つ1on1ミーティングのすゝめ
◆働き方改革の限界!?
多くの経営者(上司)が残業の削減、ハラスメントの防止や福利厚生を充実させ働き方改革に取り組んでいるのに、社員が辞めてしまうと悩んでいます。
また、こんな経験はないでしょうか。
社員(部下)の様子がちょっと変だと思っていたのに忙しくて声を掛けられなかった。しばらくして、社員は心の病になり会社に来なくなってしまった。
優秀な社員だから、任せておけば大丈夫だろうと思って放っておいた。ある日、突然辞表を出してきた。
実は私も現場責任者の頃、右腕だった部下が、ちょっと元気がないなと思いつつ忙しくて声を掛けることがでずにいたら、ある日失踪してしまうという苦い経験をしています。あの時、一声かけて本人の話しを聞いていれば良かったと後悔をしています。
なぜ、こんなことになってしまうのでしょうか。
◆辞めたくなるのは心の欲求が満たされないから
それは、社員が会社の中で人とのつながり(関係性)や自分が役に立っているという有能感、この会社で成長できるという成長実感(自律性)を持てないからです。
人は、誰かとつながりたい(関係性)役に立ちたい(有能感)自分でやりたい(自律性)という3つの心の欲求を持っています。これらの欲求が満たされないと、人は不安になりやがては自分を責めて心の病になるか、欲求を満たせる別の場所を探し出そうとします。
社員の心の病や離職を防ぐためには、この三つの欲求を仕事の中で満たしていくことが必要です。では、社員が、会社とのつながり、自己有能感。成長実感を持てるようにするために、どうすればよいのか。
◆心の三大欲求を満たしていく1on1
その解決策の第一歩が、社員と用事とは関係なく定期的に一対一の面談を行うことです。
この面談を1on1ミーティング(以下1on1)と言います。
経営者や上司は忙しいので、なかなか社員や部下の話しを聞く時間を作ることができません。人はスケジュールを決めないと目先のことを優先してしまいます。だから、社員の話を聞くことが重要だとわかっていても後回しになってしまうのです。
さらに普段、本音を聞くコミュニケーションを取っていないので、いざ社員の本音を聞こうと思っても聞くのが怖くて一歩踏み出せない場合もあります。
しかし、スケジュール(時間を確保)を決めておけば、躊躇っているあなたを後押ししてくれます。
一方、普段本音の話を聞いてもらえない社員は『わざわざ社長は私のために時間を作ってくれている』と嬉しい気持ちになります。会社(社長)とつながりを感じる第一歩になるのです。
◆1on1は聞くことに専念する!
ただ、1on1で社員へ指示や注意をする時間ではありません。指示や注意をされると社員は心を閉ざしてしまします。
まずは、1on1は社員の困っていることを解決するために行うことが目的だと伝えた上で
「〇〇さん、いつも頑張ってくれ助かっている」と普段の仕事への労いを伝えてください。
そして「ところで、困ったことはない?体調は大丈夫かな?」と社員を気づかう問い掛けしてみましょう。
社員は『社長は私のことをちゃんと観ていてくれる』という安心感が生まれ、普段の努力を認めて貰ったことで有能感を持つことができます。
さらに「こんな企画を考えているんだけど、何かいいアイデアはないかな?」とプロジェクトなどに対しての意見を聞いてみましょう。
『社長は私のことを信頼してくれている!』という社長からの期待を感じ自己成長感を持つことができます。
◆さあ、1on1をはじめてみよう!
月に一度か二度15分、社員の話を聞くことに専念する1on1を行えば、普段のコミュニケーションも変わってきます。
社員へ話しやすくなり社員は社長へ話しやすくなります。
そんな雰囲気のいい職場なら社員は辞めなくなり成長していきます。
◆今回の質問
【社員は、今何に悩んでいるでしょうか?】
次回に続けます!お楽しみ!
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