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#26 【読書記録】人類を前に進めたい チームラボと境界のない世界

チームラボ代表、猪子寿之さん。境界のない世界とは何で、どのように捉えているのかを評論家、宇野常寛さんとの対話ベースで記された本です。この世界観を作品においてどのように表現しているか。

他者をどのようにしたら、ポジティブに捉えられるか。作品に入るとその空間に人がいることで、面白い現象が起きる。あなたがいなければ、面白い体験はできなかった。そんな風に自然と、自動的に感じさせてくれる作品がある。いいな~。誰かの為に生きなければいけないのでなくて、存在そのものが為になっている。

それこそ、棚田の水田なんて、他者が一生懸命田んぼをつくってくれてるから、自分のところに水が来るわけじゃん。まあ、この棚田は例としてわかりやすいだけで、基本的には社会が高度で複雑化するまでは、すべてがそうだったはずなんだよ。

『人類を前に進めたい チームラボと境界のない世界』23頁

「自己という境界が曖昧になって、自分が世界の一部であるかのような感覚になる」ということが、ポジティブで気持ちの良いことであるようなアートをつくりたいのかもしれない。

『人類を前に進めたい チームラボと境界のない世界』52頁

ある世界観において中に存在する集団は、世界観を中心に秩序がなくても1つになる。読んでいて私が感じたこと。世界観が共有されている集団は、その世界観を中心に1つになることができる。チームラボという世界で体験することは、空間における人が感じ取る世界観を中心に笑いあえたりするんじゃないかな。

文脈。前提とする世界観を理解して見るのでは見え方が変化する。私もつい最近チームラボに行ってきました!文脈を理解して行くことで、芸術の見え方が変わるな~と実感しました。抽象的概念を形にすることで、より理解できるし、親しみやすくなる気がしました。チームラボがきれいだから行く、映えるから行く、難しい抽象的概念が身近に感じられ、ボーダレス。

チームラボに行ってきたよ~って

・メモ

要するにここでは、「バラバラなものをひとつにしてつなげる」のではなく、「バラバラなものをバラバラなままつなげる」公共空間が出現している。

『人類を前に進めたい チームラボと境界のない世界』189頁

今必要なのは「人間は良いこともダメなこともする生き物だから、うまい仕組みで良い部分だけを抽出しよう」という発想だと思うんだよね。

『人類を前に進めたい チームラボと境界のない世界』195頁

当たり前ですが、世界には本来、境界がありません。

『人類を前に進めたい チームラボと境界のない世界』210頁

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