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#27 【読書記録】ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー

メンタルモデル(パソコンで言うOSに相当する部分に大きな影響を与える一種のプログラムのようなもの)と呼ばれる、分離(「不本意な現実」から来る「怖れと不安」にドライブされた状態)の深層構造を4つに大別しています。そして、メンタルモデルの分類を活用しながら、「内的統合(分離の次のフェーズ、詳細は本書を読んでください笑)」に向かう方法論が記されています。著者である由佐さんと天外さん、塾生さんの会話や、過去を振り返りながら話が展開されていきます。

すべてはただ在る。事実と解釈でもあると考えていますが、本来物事には良い、悪いはない。こうなければならない、これが正しいといものはありません。この解釈が自分自身を苦しめて、それと戦っている、それが分離した状態だと理解しました。分離した状態から逃れる、もしくは、克服しようともがいている状態は適合期と呼ばれています。ただ在るということを理解し、統合に向かっていく。

新たなフェーズにいるのではないかという仮説。これまでの社会は分離の社会だったのではないか。本書に記されている。それが上手く回っていた。社会のあるべき姿に従っていることで、良い社会が醸成されていた。しかし、今は先の読めない世界であり、あるべき姿を容易に描くことができない。また、そんな社会の常識に合わせていくことに疲れた若者が多い気がする。だからこそ、分離から統合と呼ばれるように、ただ在るということを自分自身が理解し、1人1人の創り上げたい世界を実現することで、この世界はもっと美しくなると思う。私は、1人1人の宇宙を爆発させるきっかけになれたら嬉しい。

愛とは何か。あなたにとって愛とは何でしょうか。何かしてあげることが愛だと考えていませんか。その背景にある感情にフォーカスできますか。自分を満たす為の行動になってはいませんか。外部に愛を求めるのではなく、自らを愛することで、世界が愛に溢れているように見ることができる。人は見たい世界を見たいように見ることができる。表層で言っていることは、深層でもそう思っている。あなたには愛がないよね。と言っている人は自分には愛がないと言っているようなものです。

この本、面白かった~~~。在る。愛。次のフェーズ。という内容を受け取りました。メンタルモデルという内容が4つに分けられているのですが、私が見ている世界は3つの要素に今フォーカスが合ったようです。この本を読むことで、自分のことを客観視し、日々の生活の捉え方が変わります。

・メモ

統合は何かというと、大きく正しく見せる必要はないよね、痛みがあっても良いよね、という、「すべてはただ在る」という世界に戻る、ということです。だって、元々、痛みがあってはいけないなんていう世界に生まれた覚えはないんですよ。だけど、そうだというふうに思いこんだから。もともと、本当は良いんじゃない?どっちでも。わかっていても、わかっていなくても。それを自分にいってあげられたら、解放されるでしょ?それが、自己統合。

『ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』51頁

愛ってどういうふうになっているかというと。基本的には、何かしてもらう世界には存在していないんですよ、何も。での、子どもって、生まれてきたときに、すべて愛だと思って大きくなるから。この愛の呪縛に囚われちゃうんですね。何か相手を満たすために行動を起こすのが愛だという定義になっている。もっと言うと、奉仕が愛だと思っている。

『ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』118頁

自分が認めたら、世界中の人は、認めています、ひとり残らず。

『ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』159頁

リーダーは、強くて優秀であるべきという前提はこれから大きく時代の流れとともに変容します。変化が激しく誰にも解がない世界においては、何があってもいいという心理的な安心・安全が感じられる場のオープンで、本音の対話から全員で集合知を生み出す場をつくれるファシリテーター型のリーダーが求められていくからです。

『ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』219頁

人間は分離した自分と、その自分を一体化したもの(自分の家族、会社、国)を危険な世界で守るために、不安と怖れから戦い、競うという攻撃と防御を原動力にした社会システムを創り上げました。
でも、それは進化の過程で起きていることであって、本当の人間の姿を反映したものではない、というのが自分の奥底にある真実であり、あきらめきれない仮説なのです。

『ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』242頁

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