健康美の秘訣②〜気分の落ち込み・抑うつに対処するために必要な栄養素とは?〜
2012年、WHOはうつ病などの精神疾患で苦しむ人が世界で3億5千万人を超えるとの推計を発表しました。
さらに、年間約100万人の自殺者のうち過半数がうつ病の兆候を示しており、うつ病や自殺は日本だけではなく世界的にも重要な公衆衛生上の問題になっています。
うつ病や自殺に心理社会的要因が関連していることはよく知られていますが、食事要因については明らかではないです。
毎日の食事から気分の落ち込みや抑うつ気分に対処するための、栄養素をご紹介します。
①重要な栄養素とは
安心感や心を安定させるホルモン『セロトニン』の材料となる、【ビタミンD】の摂取が大切になります。
研究における結果として、うつや統合失調症の方々にビタミンDを多く投与すると、あからさまな気分の改善傾向が見られました。
ビタミンというと野菜類に含まれているイメージのある方もいらっしゃるかもしれませんが、実はビタミンDは野菜には含まれていない栄養素です。
主な摂取源は魚類 で、そのほか肉類や卵類、乳製品やきのこ類など に含まれています。
②ビタミンDが不足している方とは
①アルコールをよく飲む方、砂糖等のお菓子等に何かに依存傾向のある方
②アルツハイマーの方
→血中濃度のビタミンDが少なかった報告があります。
③ビタミンDを体内で活性化させるには
食事からとるコラーゲン、太陽の紫外線がポイントになります。
コラーゲンが体内で代謝され、紫外線を浴びることで、プロビタミンDが作られます
このプロビタミンDは心を安定させるセロトニンの材料や骨を強くする役割を持っています。
プロビタミンDがビタミンDとして働くのに、必要な栄養素があります。それは【マグネシウム】です。
このマグネシウムの栄養素がないとビタミンDとして身体の中で活躍しないのです。
マグネシウムが豊富なオススメ食材
大豆、ごま、玄米
多くの研究において下記の報告もあります。
男性において血中葉酸濃度が高いほど抑うつ症状を有する人が少ないことや、冬季のビタミンD濃度が高いほど抑うつ症状の割合が少ないという傾向を見られました。
また、ビタミンB6濃度が高いほど、あるいはコーヒーや緑茶摂取が多いほど抑うつ症状が少なかった報告もあります。
食事との関連でのある研究てまは野菜や果物、きのこ、大豆製品などの高摂取の方、最も低い方に比べ抑うつ症状を有する人が少なかった研究報告もあります。
このコロナ時代、気分が落ち込むことも多くあると思います。毎日の食事から摂る栄養素で少しでも心の安定、楽しい生活を送くるプラスになればと願います。