【ほっこり】コピーライターが憧れる、子どもの柔らかな発想
子どもの発想って面白いなと思います。
私自身子どもはいませんが、世のパパとママがSNSに投稿した、わが子のおもしろ発言や珍行動を見るのが好きです。その微笑ましさについ、いいねを押しちゃいます。
少し前、職場の先輩からもらった本にも子どもたちの豊かな感性が溢れていました。
朝日新聞生活面の「あのね 子どものつぶやき」という投稿欄に寄せられた、子どもたちのかわいい「つぶやき」。その中の選りすぐり200個を集めた一冊です。読んでいて「いいな」と思ったものは、こちらをハッピーにさせるだけでなく、「おっ」と惹きつける名作コピーのような力があります。
子どもたちは翼のついたコピーライター
幼い子どもにとって、出会う人、もの、ことはどれも目新しく発見の日々。そんな彼らが発する言葉はとても多様です。今回はその中でも私のお気に入り10選を紹介します。見ていくうちにきっと心が温かくなるはず。
ユニークな比喩・表現
なんとも斬新な言い訳。「のど」に「信号」。意外なもの同士の組み合わせなのに、言いたいことは理解できてしまうから上手いなあ。
足のしびれにも使えるんだ、しゅわしゅわ。痛みを表現するビリビリ、ズキズキよりもマイルド。この子がサイダーを飲んだらどんな感想が聞けるのか気になります。
ヒツジを「太っているヤギ」もしくは「毛の長いヤギ」と捉えた(?)キャッチーな比喩。「ふわふわ」じゃなく「ホクホク」なあたり、独特の感性が光っています。
かわいいお願い。別の色のおひさまも見てみたい、という発想が飛躍してて素敵です。「夕焼け=赤」の思い込みがあると出ない表現!
純粋な疑問
料理のお手伝いには新鮮な発見がたくさん。どこまでが皮?と思いながら剥いていたのでしょう。健気な姿にきゅんとしてしまいそう。
魔法のボタンが洗面所に…!鏡のくもり止めではなく、曇り空を晴らしてくれるボタンだと思ったんですね。小さな勘違いすらわくわくするストーリーになりそう。
的確?!なアドバイス
「ピントを合わせるために無意識にやっちゃう細目」を知らないからこそ出た純粋なアドバイス。確かに、目のいい子どもからしたら不思議な光景なんだろうなあと気づかされます。
そうきたか(笑)。4歳の男の子。きっと普段「食べないとお兄ちゃんになれないよ」って言われてるんだろうな。
ポジティブ!そうか。落ちたら、ひろう。「大丈夫」「頑張れ」より背中を押してくれるのは案外こういう言葉かもしれない。
言い間違い、なのに素敵
熱でしんどくても思わず吹き出してしまいそうな、言い間違い。「うっとり」と「ぐったり」、音が似ている副詞だから間違えちゃったのかも。心配してくれるだけでも十分なのに無意識に笑顔にさせてしまうなんて。子ども、すごい。
いかがでしたか?くすっと笑えるもの、ハッと気づかされるもの、きゅんとしてしまうもの、いろいろありました。飛躍した発想と一言で人の心を掴む力がある。まるで翼のついたコピーライターです。
子どもたちの頭は鮮やかな切り口の宝庫
私たちコピーライターはコピーや企画を考える際、新しい切り口がないか探します。「一般的にはAだけどあえてBのような表現をしたら面白いかも」といつもの視点からズラして魅力を引き出す。この作業がなかなか難しくて悩むこともあります。
一方で、子どもたちは新しい切り口を生みだすプロ。
それはきっと彼らが当たり前を当たり前と捉えてしまわず、理性よりも自由を活かした発想をしているから。無意識ではあるものの、鮮やかな切り口を生み出すためのポイントを押さえているんですね。
また、知らないことが多いからこそ、自分なりに物事を照らし合わせて自分の言葉で精一杯伝えようとします。そうした言葉は、大人たちにとって斬新で惹かれるものばかりです。先ほどの例で言うと「のどの信号が赤だから」はイメージしやすいのに新しくて気になってしまう。
20世紀を代表する画家、パブロ・ピカソも子どもたちの感性を称えてこんな言葉を残しています。
「子供は誰でも芸術家だ。問題は、大人になっても芸術家でいられるかどうかだ」
上手くしようとせず、理性を捨てる、自分の言葉で伝える。大人になっても翼のついたコピーライターでいられるよう、心に留めておきたいです。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
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文:マキ
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