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#勉強になった本

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人気のビジネス書から小説まで、コピーライターの視点で読み解きます。
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#読書感想文

映画『エターナルズ』を観て、ヒーロー像の変化を感じた。

映画『エターナルズ』を観て、ヒーロー像の変化を感じた。

わたしはマーベルコミックを読んだことがなく、マーベル映画もほとんど観たことがなかった。

だから、『ノマドランド』でアカデミー賞を受賞したクロエ・ジャオ監督がメガホンを取ったマーベル映画『エターナルズ』を観に行った時、楽しめるだろうか…という不安のほうが優っていたと思う。

でも、杞憂だった。

現れたのは、多様な“人種”で構成されたヒーローたち『エターナルズ』のあらすじを簡単に説明しよう。

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誰かの「弱さ」が、世界を変えるアイデアにつながる

誰かの「弱さ」が、世界を変えるアイデアにつながる

「マイノリティ(社会的少数者)」という言葉から何を想像しますか?

性的マイノリティのLGBTQ+や、ハンディキャップのある障がい者でしょうか。

『マイノリティデザイン』のタイトルを初めて見た時に、私はそのような人々を思い浮かべました。

ですが、読み進めるにつれて「そうではない」と気づかされました。

マイノリティ性とは、「苦手」「できないこと」「コンプレックス」のような人間なら誰もが持ってい

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行き止まりのハッピーエンド『コンビニ人間』

行き止まりのハッピーエンド『コンビニ人間』

こんにちは、シノです。今回は最近読んだ小説について、けっこうな熱量で感想を書きました。わたしにこの本を譲ってくれたデザイナーのS先輩ありがとうございます!この記事、読んでくれるといいな。

日本でいちばん有名な”店”それはコンビニだ。コンビニ、と聞いてイメージできない人はいないと思う。

在宅勤務になってからコンビニでランチを買うことが増えた。近所のセブンイレブンにはほぼ毎日行くので、店員さんとな

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いつか来たる海外旅行に思いを馳せて『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』

いつか来たる海外旅行に思いを馳せて『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』

どうも、ハギです。久しぶりに読書感想文を書いてみたら楽しいこと(宿題で出されたときは字数稼ぎに必死だったのに)。コピーライターとして言葉を磨くための本やビジネス書を選ぶべきか悩みつつ、自分の好みで選びました。

課題図書は、お笑い芸人であるオードリー若林さんの著書「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」(本書は2017年に刊行された単行本に、三編の書き下ろしを加えて文庫化されたもの)。

ひね

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ベストセラーのビジネス書『FACTFULLNESS(ファクトフルネス)』なんて絶対に読むまいと思ってた

ベストセラーのビジネス書『FACTFULLNESS(ファクトフルネス)』なんて絶対に読むまいと思ってた

こんにちは、よりみちコピーライターのシノです。タイトルからお察しのとおり、読んでしまったんです。累計92万部を突破した世界的なベストセラー、『ファクトフルネス』を。読んだからには…というわけで、感想を書きました。個人的なことも。ちょっとエッセイ風です。

”現実”がつらいシリア内戦に関するドキュメンタリー番組を見ているあいだずっと、わたしは泣いていた。戦争や紛争、貧困のせいで、とくに弱い立場にある

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