ギター、カメラ、
約一ヶ月、毎日ギターに触ってきた。
オフの日でも時間を持て余してるなと思えば、ギターケースからギターを取り出して、今の自分が弾けるコードやらアルペジオやらを一通り弾いて、満足したら再びギターケースにしまう。
意外と5分後くらいにまた弾きたくなって、再びギターケースから取り出して弾く。
そしてまた満足してしまう。
たいてい2度目で満足をする。
それくらいには今の生活がギターと共にあるし、ギターを好きなひとたちがケースにしまわず、ギタースタンドに立てて、インテリアの一部にしている気持ちが少し分かってきている。
ギターを弾くという行為に対して、最初は嫌悪感しか抱いていなかった。
高校時代に高いギターを買いながら、すぐ挫折して、すぐ売ってしまうという経験もしているし、日常でたまにギターを触る機会があっても、コードも何も分からないし、ポロンと適当に鳴らして、適当に場を流していた。
今、手元にギターがない。
劇場入りのトラックに乗せて、ぼくより先に劇場でスタンバイしているからである。
ギターを弾き始めたころの自分に言いたい。
ギターが手元にないことが、こんなに手持ち無沙汰になるなんて。
もちろん自由自在に弾けるわけじゃない。
でも指の持つ位置を変えるだけで音が変わって、練習をして指に覚えさせれば、確実に上達することをぼくは知っている。
だから暇な時間にふと新しい挑戦をしてみたくなるし、出来なければ悔しいという感情がわいてくるし、出来るようになるとものすごく嬉しい。
29歳にして、新しい挑戦になったギター。
カメラだってそうだ。
ちょうど1年前に買ったミラーレス一眼カメラ。
どうせ買うならと思って、ぼくの稼ぎからすればものすごく良い、なんならプロカメラマン向けのものを買ってしまったせいで、最初の頃は何が何だか分からず、使い道を見出せていなかった。
でもカメラを旅のお供にしてから、徐々に操作にも慣れ、撮影が楽しくなってきている。
そしてカメラで撮った写真でひとを喜ばせる経験だってしている。
ギターもカメラもまだまだ先に未知が広がっている。
もうすぐ30歳。
30歳最初の仕事は台本を作る仕事に決まった。
職業で言えば【劇作家】ということになる。当然、はじめての経験、新しい挑戦だ。
「最初は苦しいけど、ちゃんと向き合えば楽しくなってくる」
ぼくがこの1年でカメラとギターから学んだことを存分に活かす経験にします。